
今日はコスタリカ観光です。
中米の観光と言うと、マヤ文明の遺跡(2018/3/16)を推していたり、
美しいカリブ海(2018/3/17-20)を推していたり、
ドンパチやっていて観光どころではなかったり、
といったところが多いのですが、
コスタリカはちょっと違います。
エコツーリズムの先駆者として知られているのです。
有名なのは怪鳥ケツァルや猛毒ヤドクガエルといった
色鮮やかな生物を見に行くツアーですが、
今回は元スタバ店員SFの希望により
コーヒー農園を巡るツアーに参加します。

コスタリカの首都San José(サンホセ)
ではなく、空港近くの街Alajuela(アラフエラ)の街を抜けます。
エコツーリズムの国コスタリカでは
首都はただ治安が悪いだけで見所の無い場所に過ぎないので、
今回San Joséの街には全く足を踏み入れません。

Alajuelaを出るとVolácn Poás(ポアス火山)の山体で
一面急斜面になります。
一つとして水平面に建っている家がありません。
何故わざわざこんな急斜面に家を建てるのだろう…
水捌けが良いから?

コーヒーの木が求めるのもそんな火山性の肥沃で水捌けの良い土地。
Doka Estate(ドカ・エステート)のコーヒー農園にやって来ました。

まずはウェルカムドリンクの1杯からスタート。

コーヒーを飲んだらツアー開始です。
まずはコーヒーの木の育て方から。
既視感のある黒いポットで発芽させたら土に移したら
3年ほどでコーヒー豆が収穫可能になり、
その後20年くらい豆を採り続けることが出来るのだそうです。
お馴染みの豆がそのままの姿で発芽しているのは
何だか漫画チックにも見えますね。

収穫は巨大な農機で一気に…
と思いきや、昔ながらの籠を担いで手摘みするスタイルだとか。
実は、コスタリカのコーヒー生産量は
中国より下の世界第15位に過ぎず、
地の果てまで続くような大規模な農園はありません。
「量ではブラジルやコロンビアに勝てないから質で勝負するのさ!」
とのことです。
ちなみに、農民が収穫したこのバスケット1杯分のコーヒー豆を
一律USD3で買い上げているとか。
ツアーガイドが言うには公定価格で決められているそうです。
物価の高いコスタリカでそれでは生活が成り立たないし、
そもそも誰もやりたがらない気がするのですが、
収穫を担っているのは主に隣国ニカラグアから来た出稼ぎ農民で、
住み込み用の住居を提供して食費光熱費を無料にすることで
労働力を確保しているのだそうです。
中米の中でも露骨な格差があるんですね…

こちらがコーヒーの木。
季節的に丁度収穫した直後だそうで残念ながら豆はありません。

収穫したらコーヒー豆は精製場に運ばれます。

まずは選別。
この深さ3mほどの槽には稼働中水が満たされていて、
そこにコーヒー豆を入れて比重で選別をするそうです。
質の劣るものは浮かんでくるので取り除き、
底に沈んだ良質な豆と選り分けます。

選別の次は皮と果肉剥き。
120年前にロンドンから輸入した機械が今も現役で動いているとか。
今は整備中でペンキを塗っているそうです。
さっきの選別槽もそうだけど、
何でこんな機関車用みたいなペンキを使っているのだろう…

皮と果肉が除かれたら発酵槽へ。
種の周りに付いているミューシレージと呼ばれる粘質を
分解して洗い落とせるようにします。
お茶だけじゃなくてコーヒーも発酵過程を踏むんですね。

発酵後再度水洗いしたら機械乾燥します。
60℃で数時間乾燥するそうですが、
それにガスを使ったりすると燃料代が馬鹿になりません。
そこで使われているのが25年経って
良い豆が収穫出来なくなったコーヒーの木を伐った薪だとか。
見上げた勿体無い精神と思う一方、
動物に置き換えると相当エグいことをしている気がしないでもない。

機械乾燥で予乾燥させたら、
駐車場のようなスペースにトンボで豆を広げて
1週間ほど乾燥させて精製完了です。
その後は倉庫に保管されて焙煎の時を待ちます。

ここまで説明したのはFully-washed(日本では単にウォッシュドとも)の
コーヒー豆(写真右の白い豆)の精製方法で、
この他にも発酵を経ずミューシレージを少し残したSemi-washed
(写真中央の茶色っぽい豆、糖質が残っていてカラメル化している)や、
そもそも皮を剥かないNatural(写真左の黒い豆、これでも焙煎前)など
精製方法によって幾つかの種類に分けられます。

精製方法以外にも、普通は1つの実に
2個入っているはずの種子が1個しか種が入っていない
Peaberry(ピーベリー、写真左)と呼ばれるバリエーションが
全体の5%くらい混ざっており、
普通の実と混ぜてしまうと焙煎の際にムラが出来てしまう為、
これだけ選り分けて別の商品にするそうです。

最後は260℃で焙煎して私達の良く知るあのコーヒー豆の完成。
焙煎時間はClaro(浅煎り)が15分、Medio(中煎り)が17分、
Oscuro(深煎り)が20分です。

ツアーの後は勿論直売所でコーヒー豆が買えます。
Peaberryが中々美味しかったので買ってみました。
…ただ、個人的にはコロンビアの方が好きかも。

ちなみに、このコーヒー農園には
何故か蝶のガーデンも併設されています。
このおどろおどろしい模様の蝶、実は…

どうぶつの森でもお馴染みのあのモルフォチョウです。
これはペレイデスモルフォという種なので、
あつ森に出てくるレテノールモルフォとはちょっと違いますが。
「ブリリアントだね!」と言われる翅の裏が
こんなホラーな模様になっていたとは…
フータ君は言及していませんでしたが。

コーヒー農園を見終えたら、
「天気が良い内に早く行くぞ!」
と言う運転手さんに急かされてVolácn Poásを登っていきます。

山頂の火口湖に到着。
何とか天気の良い内に辿り着けました。
2019年にも噴火した現役バリバリの活火山で、
青磁色の火口湖が数百m離れた展望台にまで硫黄臭を漂わせています。

展望台にはガス濃度の観測所が設置されていて、
ちょくちょく基準超えで閉鎖されるとか。
というか、今も黄信号が灯っています。

ん?
火口湖を良く見たら
何か桟橋みたいなものが延びているような…
あそこで硫黄採掘(2019/2/25)でもするのか…?
いや、まさかな…

火口湖も無事に拝めたら
ハチドリや滝を見たりしながら下山します
(このハチドリの飛行中の写真の撮影者はOMさんです)。

ツアーも終盤に差し掛かったところでやっと昼食。
コスタリカの定番の料理、Casado(カサード)です。
日本で言うところの「定食」で、
ご飯に黒インゲンや玉ねぎ、肉炒めが添えられています。
これがかなり美味しい!
“Sin cilantro!!(パクチー抜きで!!)”
と主張しまくった甲斐がありました。

あと、水捌けの良い肥沃な大地のもう一つの名産である
苺のシェイクも頼んでみましたが、これも美味しかったです。

最後はHacienda Alsacia(アルサシア農園)へ。
スタバ唯一の自社農園です。
「あのブラジルやコロンビアにもスタバの農園は無いんだぜ!
コスタリカのコーヒーの質が優っている証拠さ!」
とコスタリカ人の誇りにもなっており、
SFがコスタリカ行きを提案した最大の理由でもあります。

ここでも農園ツアーがあったりするのですが、
「Dokaでもう農園ツアーには参加しているんだから、
ここはコーヒーを飲むくらいに収めてね」
と運転手さんに言われてしまいました。
パッと設備などは見えましたが、
Dokaに比べるとお洒落な気がしますね。

併設のカフェでClover Brewed(クローバー)と
Pour Over(ドリップ)の飲み比べセットを頂きます。
ふむ、
…日本でスタバに行くことが殆ど無いから
コスタリカの豆でどういう違いが出ているのかが良く分からん。
そして、僕はやっぱりコロンビアの方が(ry

コーヒーについて勉強出来たし、
モルフォチョウやハチドリも見られて
コスタリカを満喫出来た一日でした。
あとケツァールとヤドクガエルが見られれば完璧だけど、
熱帯雨林を終日歩き回るくらいしないと出会えないしね…
さて、ホテルに戻って来たけど夕食はどうしようかな…
空港に近いから何処のお店も高いんだよな…
何て思いながら色々調べていたら、
とある事実に気付いてしまいました。
これは…OMさんなら唆せばノってくれるかも!?

という訳で、OMさんとSFを賺して説得して
夕闇迫る通りを早足で歩きます。
観光客はまず歩かないであろう通りを抜けて目指すのは…

蒲鉾型のトタン屋根に覆われたHospital Alajuela駅
(アラフエラ病院駅)です!
他の中南米諸国の例に違わず
旅客鉄道は壊滅状態のコスタリカですが、
San JoséにはIncofer(インコファー)と呼ばれる通勤列車が
たった10kmだけ残されており、
このHospital Alajuela駅にも1日5本だけ列車が来ます。
その最後の1本が丁度乗れそうな時間だったのです。

本当はエクアドルで山岳鉄道に乗るつもりだったのですが、
コロナ禍以降運休中ということで乗れなかったので
ここで鉄道欲を満たします。

無駄に天井の高いHospital Alajuela駅に
ほぼ定刻通り列車が入線してきました。
Hospital Alajuela駅は終点なので折り返し列車です。

18:35発Atlántico(アトランティコ)行きに乗車。

車内はこんな感じ。
駅もそうでしたが、意外に真新しく綺麗です。
乗客もそれなりに乗っていますね。

程無くして車掌が検札に来ます。
他の乗客を見ていると、どうやら交通系ICカードが使えるようです。

ただ、勿論僕等はそんなものを持っていないので、
CRC5,000を引き出すのにCRC2,732とかいう
暴利以外の何物でもない手数料を取られつつ、
ATMで何とか入手したなけなしのコスタリカ・コロンで切符を購入。
乗車した距離の長短に関わらず均一料金のようです。

列車は一路San Joséへ

…向かうのですが、
中米の列車に乗るという大目的は果たせたので
隣のBulevar Aeropuerto駅(空港通駅)で下車。

ちょっとしたアトラクション的な感じで面白かった。
お二人にも楽しんでもらえたようです。

Bulevar Aeropuerto駅では
目と鼻の先にRosti(ロスティ)という
コスタリカのフライドチキンレストランチェーンが出店しているので、
ここで夕食です。
…一応、鉄道はこのお店にアクセスする為の手段
という論法でお二人を説得しました。
まあ、さっきのが終列車だったので
帰りは普通にUberを呼んだのですが。
まあ、これもまたコスタリカを知る一環ということで。


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