カムチャッカ旅行 第7日目

カムチャッカ旅行第7日目。
再びトレッキングです。

7:12、起床。
久し振りに遅い朝です。
今日は本来カヤックに乗る予定だったのですが、
天候不順の為敢え無く中止に。
ここまで体力勝負のことばかりしてきたから、
最後くらいのんびりせよという神のお告げか…?
などと考える暇も無く、
すぐさま代替案が提示されました。
立ち止まるなという神のお告げか…?


上手く聞き取れなかった名前の山域を目指します。
(後で聞き直したところによると
Вачкажец(ヴァチュカジェッツ山塊)らしい。)
昨日一昨日にも況して道が悪いので勿論空気圧を下げます。


しかし、それでもスリップしまくっています。
昨日降った雨が原因でしょうか。


あまりにも空転するものだから
最終的に運転手以外降ろされてしまいました。


しかも、ちょっとの間だけかと思ったら
このまま目的地まで歩かされそうな勢いです。
車の意義とは一体。


日産サファリ(パトロール)は
日本を走っている時よりも遥かに絵になっていますね。
これで空転しなければ更に格好良かったんだけど。


Вачкажецが近付いてきました。


が、ここで遂に車が泥濘に嵌まって
二進も三進も行かなくなってしまいました。
Репка(おおきなかぶ)宜しく皆で引っ張ります。
Тянут-потянут, вытянуть не могут.
(うんとこしょ、どっこいしょ、それでも車は抜けません。)


すると、ボンネットを開けて何やら弄りだし…


フロントから出したワイヤーをウインチで引っ張って進み出しました。
日本では殆ど見栄えだけの装置でしたが、
ロシアでは生死を分ける重要装備ですね。


どうにか車道(?)の終点である
Озеро Начикинское(ナチキンスコエ湖)に辿り着きました。
ここから先はクロカンでも無理なので徒歩になります。
泥道対策なのかえらく丈の長い長靴を履かされました。


この橋とか最早崩落していませんかね…
補修という概念は無いのでしょうか。


今日も現れたマーモット。
こんな距離までカメラを近付けても平気です。


昨日と同じく霧が出て来ました。
夏のКамчатка(カムチャッカ)は霧が出易いのでしょうか。


Река Плотникова(プロトニコヴァ川)の河原に出ました。
何やら立ち止まっているけど、まさか…


最早ボロボロの橋すら架けることを放棄した川を渡渉します。
長靴はこの為だったのか…
そこそこ流れが速いので
注意しないと転んでしまいそうです。
対岸には雪しかありませんが、
この残雪をトラバースしていくのがルートです。


雪庇とはちょっと違いますが、
滝の水流で雪が削られて橋のようになっています。


ここが今日の目的地のようです。
雪橋の上で皆が思い思いに記念撮影しています。
今の時期限定の撮影スポットですね。


滝を目の前で見るとかなりの迫力です。
雪が崩れてしまわないか不安になります。


記念撮影を終えたら滑って川に落ちないよう
蟹歩きで残雪を登って戻ります。


この泥道でエンジン音が聞こえてくるので不思議に思っていたら
何とモトクロスをやっていました。
わざわざこんな遠くまで来なくても
Камчаткаならその辺で出来るのでは…


スタート地点まで戻って来ました。
霧が晴れてきましたね。
昼食を食べて再びあの悪路を走ります。


何とか文明社会まで戻って来ました。
ご褒美は勿論温泉です。
一昨日の温泉は温水プールみたいな感じでしたが、
ここは幾つも浴槽があって家族連れで賑わう
ロシア版スーパー銭湯みたいな雰囲気でした。
ただ、マジでロシア人しか居ないので
ヒョロい日本人が交じると滅茶苦茶目立ちます。


泥濘での闘いや雪上行進、そして温泉を経て
同じツアーに参加していたロシア人3人組と意気投合したので、
彼等に誘われて今夜は地場食材が売りだという
レストランで夕食にします。


流石はКамчатка、海鮮が美味しいです。
そう言えばまともに海鮮を食べていなかったな…
最後の最後で食べら
れて大満足です。
旅行好きだという3人と連絡先も交換したので、
次Чукотка(チュコトカ)とかへ行く時には
色々教えてもらおうと思います。


Камчатка最後の夜。
色んな意味でかなり無理をしてやって来ましたが、
その努力は実に意味のあるものでした。
良い場所だった…

脚注
※「Репка(おおきなかぶ)」
   実はロシア発祥の童話である。

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