メラネシア旅行 第9日目

Espiritu Santo(エスピリトゥ・サント島)巡りその2です。

6:34、起床。
朝食を済ませ、迎えの車に乗り込みます。


今日はMillennium Cave(ミレニアム・ケーブ)という
2000年から始まった洞窟探検ツアーに参加します。
曰く、トレッキング、ケービング、スイミング、
そしてクライミングの4つが一度に楽しめるという
とっても盛り沢山なツアーだそうです。
そうは言っても一つ一つは大したことないんだろう
と、この時は高を括っていたのですが…

まずはピックアップトラックでトレイルの入口へ。
この道が未舗装で揺れます。
Mt. Yasur(ヤスール火山)や
あの伝説のDanakil(ダナキル)への道に比べたら…
と言いたいところですが、
Mt. Yasurより距離が桁違いに長く、
Danakilと違ってピックアップトラックの
不安定な荷台に乗せられるので、
体力的にはかなり辛いです。


突然路面状況が良くなりました。
ここは第二次世界大戦中に米軍が
滑走路として使っていた場所なのだとか。
ここからあのGuadalcanal(ガダルカナル島)へ
戦闘機が飛び立っていったそうです。
今では穴ボコだらけになっていて
とても飛行機の離発着は出来そうにありません。
それでも、前後の「車道」に比べればマシですが…


そこら中に泥水が溜まって
洗い越し状態になっている道を進みます。
やはりバヌアツの車校だと
こういう道の攻略法も学ぶのでしょうか。
そもそも車校があるのか分かりませんが。


事前の説明では45分という話でしたが、
たっぷり1時間掛かってトレイル入口に到着。
ここからは車が入れないので歩きます。


竹で組まれた橋。
現世から離れてしまう感覚がありますね。
滑りやすいので注意が必要です。


竹橋以外も泥だらけで滑りやすい…
あちこちですっ転ぶ人が続出しています。
これはトレッキングに含まれているのだろうか…


20分ほどで拠点となるVunaspef(ヴナスペフ)の村に到着。


ここで改めてツアーの説明を受けます。
ここまでの道はトレッキングの範疇じゃないんですね…
この先はずぶ濡れになること必至なので、
濡れたら困るものはここに置いていきます。
ここでカメラを壊すわけにはいかないので、
予備のリュックに入れて泣く泣く置いていきます。


この先は携帯電話をジップロックに入れて頑張ります。
暑いな…


洞窟に観光客が殺到して俗世に汚れてしまったのか、
洞窟を管轄する集落の長老が
「もっと金を寄越せ」
と難癖を付けてきたりしましたが、
「そんならもう二度と来ねーよ」
とハッタリを掛けて道を開けさせるという、
余計なアトラクションも挟みつつ熱帯雨林を進みます。


沢まで下りてきました。
足に付いた泥を落とします。


頑張って落とさなくても、
もう少し進めば沢歩きになるのですが。


いよいよ洞窟は目の前です。
遭難しない為のおまじないとして
フェイスペインティングをします。
バヌアツではフェイスペインティングが一般的なんですね。


さあ、ここからケイビングです!


ぽっかりと巨大な口を開けたMillennium Cave。


現地の人達が深入りせず、
19世紀末になるまで内部が謎だったのも肯けますね…

この洞窟、結構な勢いで水が流れていて、
渡渉というか最早沢登りみたいな感じで
ずぶ濡れになりながら進みます。
コウモリの数も凄い。
そんな中を岩を登って下りて必死に進みます。
日本なら数回の講習会を受けて
認定証を貰って初めて行かせるような場所だな…
…真っ暗闇だったので写真は撮れませんでした。


45分ほど掛けて何とか外界に戻ってきました。
陽光が眩しい!


洞窟を出たところで昼食です。
お天道様の下で食べるご飯は美味しい!
と、栄養補給をしていたら、
何やら先導のおばちゃんが近付いてきます。
「あんた、おっちょこちょいねぇ。
村にご飯忘れてきてたでしょ?
ちゃんと持ってきてあげたわよ。」
え?その手に持っているものはもしや…
ああっ!
濡れて壊れたら大変だからと
村に置いてきたはずのデジカメ入りリュックじゃないか!
この先にはスイミングが控えているというのに!

すったもんだした結果、
同じ宿のPeterさんが厚意で
彼の防水バッグに僕のデジカメを入れてくれることになり、
入り切らなかった分は元のリュックに入れたまま
責任を感じたおばちゃんが善処してくれることになりました。
どうか壊れないことを祈ろう…
(以降、Vunaspefに戻るまでの写真は
Peterさんが防水カメラで撮ったものを頂きました。)


ここからはキャニオニングになります。
川沿いの巨岩をボルダリングの要領で進んでいきます。
良くこんなお口にロープや鎖を設置したものだな…


そして、いよいよスイミングです。
村での説明では
“HIDDEN WORLD BIG SWIM”
(隠されし世界の偉大なる遊泳)として
ケイビングと並んで売りにしていたアトラクション。
蒸し暑くて堪らない熱帯雨林の中を歩いてきたので
水が冷たくてとても気持ち良いです。


が、救命胴衣を着ているとはいえ、
足の着かないほど深い川を泳ぐのは中々怖いです。
そして、随所に現れる滝が
僕のデジカメに対して要らぬ試練を与えています。


おばちゃんは器用に僕のリュックを
頭の上に括り付けて泳いでいます。
流石の安定感ですね。


特に深くなっている場所では
飛び込みなんかも出来たりします。


熱帯雨林の只中とはいえ、
水が冷たくて段々痺れてきたな…
このスイミングもまた結構長いです。
しかし、洞窟を抜けて川を下って、
一体どうやってここから村まで戻るのか?


実は近道があるんですね。
温泉の滝が造った天然の階段を登って村を目指します。


というわけで、Vunaspef村に生還しました!
やったぞー!
デジカメもちゃんと生きていました。
疲れた…
「トレッキング、ケイビング、キャニオニング、スイミングの
4つが一気に楽しめてとってもお得なツアー!」
みたいな感じの宣伝をされているので、
それぞれお試しみたいな感じで楽しめるのかなー
とか思ってしまいますが、
実際にはその全てが(日本基準では)ガチという
とんでもないワイルドなツアーでした。
達成感はピカイチですが、相当の覚悟と体力を持ってから
申し込むようにしましょう。


しかし、まだ終わりではありません。
ここからまだ市街地まで戻らねばならないのです。
うおお、振り落とされる!


このような死闘を共に繰り広げたことで
前述のPeterさんと仲良くなったので、
宿に戻って一緒に夕食を摂ったら
彼の誘いでKava Bar(カバ・バー)へ行ってみることに。
両親は怖気付いて来なかったので、
Peterさんとサシでカバを呑みます。


“Bar”という名前が付いていますが、
実際にはどう見てもただの民家の軒先にしか見えず、
自分の手元も良く見えないくらいほどに暗い場所です。
お酒を飲むバーは気分が高揚して
騒ぐような人も多いですが、
カバは寧ろ気分を落ち着かせて
しめやかに飲むのが流儀なのだそうで、
お喋りも最小限に留めるべきとされています。
幾ら治安の良いバヌアツとはいえ、
ここに一人で入るのは躊躇われますね…
100ヶ国以上を巡ったという百戦錬磨のPeterさんですら
僕を誘わないと踏み入れなかったのも納得です。


そして、これが噂のカバです。
見た目は完全に泥水。
まあ、これは撮影の為にちょっとだけライトで照らしたので、
本来は暗過ぎて色なんて全く分かりませんが。
そして、お味は…
小学校の頃の手入れの悪い筆のような臭いというか、
…つまりは土とカビの臭いですね。
そして、それ以上に驚くのが痺れです。
口に含むとKavaに触れている部分が
弱い電気を当てられているようにじわぁ~っと痺れるのです。
これはまた何とも不思議な感覚…
ノンアルコールなのに酔ってくるという
どう考えても抑制剤みたいな効能があると言われていますが、
1杯だけでは良く分かりませんでした。

旅先で一期一会の出会いをしてバーへ行く
という文から想像されるものとは
かけ離れた絵面ではありますが、
実に面白かったです。
Peterさんのブログも教えてもらったので、
リンク集に追加してみました。
僕も登場しているので良かったら読んでみてください。
(ドイツ語ですが。)

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