6:30、起床。
例によって朝風呂を浴び、朝食を食べて出発します。
この辺りで比較的気軽に散策出来るのは
桃洞の滝と三階滝辺りになるのですが、
三階滝については昨日の時点では水量が多く散策不可、
今日も始発の遊覧船(9:30発)が出て
確認するまで分からないとの事だったので、
確実な桃洞の滝を目指す事に。
宿のすぐ近くの交差点を曲がって林道に入り、
山に分け入っていきます。
一昨日の大雨の影響なのか、
洗い越しのようになっている箇所がちらほら。

峠を越えました。
辺りはススキの野原になっており、
森吉山が綺麗に見えます。
この峠を下って更に数分走ります。

森吉山野生鳥獣センターに到着。
奥森吉トレッキングの拠点となっており
普段は多くのハイカーで賑わっているのですが、
昨日入山した7人が遭難したという事で
今日は警察や報道関係者でごった返しています。
僕等は滅茶苦茶軽装だったので
止められないか不安でしたが、
意外と何も言われませんでした。

ブナの森を歩きます。
北国らしい凛とした空気が心地良いです。
昨日一昨日の雨の所為で足元は大分悪いですが。

湧き水がありました。
池床の砂から滾々と清らかな水が湧き出ています。
冷たくて美味しい!
水温は一年を通して5~6℃で一定なんだとか。
夏はもっと美味しいんだろうな…
今だと手が痺れる冷たさです。

暫く歩いていると道が途切れてしまいました。
道が池に消えています。
美しい…
けど、どうするんだこれ!?
辺りを見回してみると
右に向かって赤布が打ってあったので、
どうやら迂回路が存在しているようです。
泥に落ち葉が積もっていて物凄く滑り易かったですが…

泥濘にはまったりしながら湿地帯を歩きます。
林道はかなりの勾配がありましたが、
不思議な事にこの遊歩道は殆ど勾配がありません。
それなのに、隣を流れる川は結構速い。
どういう地形になっているのかな?

第一の滝、桃洞横滝に到着。
高さは2m足らずですが、幅は15m近くあります。

上流に登ってきてかなり紅葉が進んできました。
今年は紅葉が遅れているそうですが、
この辺りは見頃が近いですね。

桃洞横滝を過ぎると沢沿いの岩の上を歩くように。
擬似沢登りですね。
すれ違う人は擬似ではなく
ガチな沢登りの装備をしている人ばかりですが。

えっ、ここを渡るの!?
無造作に並べられた、如何にも不安定そうな丸太。
まるでゲームの世界です。
見たところ、誰一人としてこの丸太を使っていません。
と言っても、裸足で渡渉する訳にはいかないから
この丸太を渡るしかないよな…

何とか落ちずに渡れました。
沢を更に遡上します。

滝が現れました。
これが桃洞の滝…?
だとしたら結構ショボくないか…
ここまで泥まみれになりながら1時間以上歩いてきて
これがゴールでは流石に報われない…
道を探して更に遡上します。

微かに滝の音が聞こえてくるぞ…!

おお!これが桃洞の滝か!
確かに、割れ目の入った一枚岩に水が流れて
桃のような模様を生み出しています。
水量が増して殊更美しい。
歩いてきた甲斐があったなぁ…

桃洞の滝の隣にも滝があります。
どちらの滝もかなり傾斜のある一枚岩で、
この先は相当沢登りに長けていないと進めません。
一応、コースは存在するようですが。

振り返ると見事な紅葉。
これまで来た中で最も美しい渓谷だと思います。
素晴らしいです。
但し、増水すると遭難する恐れが高いので
天候の急変には十分注意しましょう。
実際、この時は晴れていましたが、
駐車場まで戻った頃には雨が降り始めていました。
絶好のタイミングだったな…

駐車場に戻ると報道関係者が更に増えていました。
こんな格好で下山してきたのを見られると恥ずかしいな…
ちなみに、遭難した7人はその後発見されたそうです。
3時間程のトレッキングですっかりお腹が空いたので
昼食を食べるべく里へと降ります。
阿仁前田駅を越え、更に西へ。

やって来たのは道の駅かみこあに。
「かみこあに」の名を聞いた事がある人も居るのでは?
そう、ここ上小阿仁村は
村唯一の診療所に赴任してきた医師が
村人からの嫌がらせによって次々と辞めていったという、
日本一閉鎖的な村として名を馳せているのです。
真偽の程は謎ですが…

その(不名誉な)ネームバリューのお蔭なのか何なのか
道の駅はとても繁盛しています。
この規模の道の駅としては異例な
5店もの飲食店が軒を連ねており、
有名SA並みの充実っ振りです。
北東北のSA・PAは滅多に商業施設が無いそうですが。

折角なので、すぐ傍にある
噂の村立上小阿仁国保診療所にも行ってみます。

何だろう、この家々のデザインと人気の無さは。
前情報があるからそう感じているだけなのか…
幹線道路は交通量が多いですが、
そこから一歩中へ入ると途端に物音がしなくなります。

これが村立上小阿仁国保診療所。
想像していたより遥かに大きいです。
この村の規模には不釣り合いな程。

診療所だけでなく、上小阿仁村生涯学習センターや
上小阿仁村健康促進トレーニングセンターなど
山間の村には似付かわしくない巨大な箱物が幾つも。
医者苛めだけではなくもっと深い闇がありそうですね…
部外者が勝手な憶測をするのは失礼かも知れませんが。
余り集落をジロジロ見るのもあれなので退散します。

米内沢駅。
秋田内陸鉄道を阿仁合までしか乗らずに
半分を未乗のまま残すのは未練が残るので、
残り半分も乗ってしまいたいと思います。
時刻表によれば、次に来る列車が
丁度阿仁合駅で反対列車と行き違いをするから、
理論上は乗り継げる気がするんだけど、
乗換検索では出て来ないな…
駅の業務を委託されているらしいおばちゃんに訊くと、
阿仁合駅に連絡を入れて乗り換えを待ってくれるよう
話を付けてくれました。
訊いてみるものですね。

ちなみに、米内沢駅の駅前には市営団地があったりします。
誰が入居するのかな?
北秋田市(旧・阿仁町、森吉町ほか)では
移住促進のポスターも良く見掛けました。
上小阿仁村から山を隔てて隣の北秋田市は
余所者に対して寛容なのでしょうか…?
建前としては。

14:57発秋田内陸縦貫鉄道
急行もりよし3号角館行きに乗車。
この急行列車が出る少し前(14時半)に
米内沢駅の窓口は閉まってしまうので気を付けましょう。

阿仁前田駅。
クウィンス森吉という温泉施設が駅舎内にあり、
列車待ちの時間を利用して温泉に浸かる事が出来ます。

秋田内陸縦貫鉄道のシンボルとも言える
森吉山が見えました。
紅葉の時期には快速森吉山麓紅葉号が走ったりします。
一見すると独立峰には見えないほどなだらかです。

「聖地」前田南駅。
普段は急行通過駅ですが、今だけ特別に停車します。
生憎の大雨ですが、それでも5人程の人が居ました。
誰も乗ってきませんでしたが。

阿仁合駅で15:25発秋田内陸縦貫鉄道
普通鷹巣行きに乗り換え。
結構余裕で乗り換え出来ました。
おばちゃんが連絡してくれたお蔭かも知れませんが。

雑木林の中を北上していきます。
ちなみに、大野台駅は大館能代空港の最寄り駅らしいので
飛行機で来た際は是非使ってみて下さい。

米代川を渡れば終点はすぐそこです。

16:18、鷹巣駅に到着。
秋田内陸縦貫鉄道の元となった
鷹巣基点の阿仁合線と角館基点の角館線は
阿仁合線の方が40年近く歴史が長い為、
阿仁合線に合わせて秋田内陸線も鷹巣基点、
即ち、角館より東京から遠い鷹巣行きの列車が
「上り」という事になっています。

鷹巣駅外観。
ちなみに、JRの方は鷹ノ巣駅で「ノ」が入ったり。
寂れ切った駅前通りでバスを待ちます。
…中々来ないな。
これなら折り返し列車で大野台駅まで戻って
そこから歩いた方が早かったかな…

大館能代空港リムジンバスに乗車。
20分以上遅れていました。

大館能代空港に到着。
定期旅客便は1日2便というローカル空港。
何と暇過ぎて道の駅も兼ねているそうです。
入るだけで4回も荷物検査を受けさせられる空港もあるというのに…

17:45発ANA790便に搭乗。
秋田を後にします。
19:00、羽田国際空港に到着。
こうして、今回の旅行は終了しました。
通った事はあるものの、
まともに観光した事は無かった秋田県。
北海道や青森県とはまた一味違った北国らしさで、
数多の温泉も相俟ってとても癒されました。
北海道や青森県に行くなら夏一択ですが、
秋田県は寧ろ秋や冬に行った方が良いかも知れませんね。
次は沿岸部も巡ってみたいな…


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