スーパーカーレーシング

ライス大学滞在第60日目。

(以降、太平洋夏時間UTC-7.0h)


おはようございます。
何故いきなり時差が発生しているのか?
というか、そもそもここは何処なのか?


Las Vegas, NV(ネバダ州ラスベガス)です。
…はい、たったの3週間で再訪してしまいました。
Frontier Airlines(フロンティア航空)が安過ぎて、
ぶっちゃけレンタカーを借りてSea Room State Park
(シーリム州立公園)へ行くより安いし…
ただ、金曜の研究に支障を来さないようにと
ただでさえ深夜便の23:33発翌0:58着の便にしたら、
そこから更に2時間も遅延して寝不足極まりないですが。
では、運ゲーが嫌いだと散々行っていたのに、
何故また運ゲーの聖地Las Vegasまでやって来たのか?


運ゲーは嫌いでもレースゲームは好きです。
あんな広告を見せられてしまっては
居ても立っても居られませんでした。
日本では出来ない米国だからこその経験、
サーキットでスーパーカーを駆ります!


基本的な注意事項等の説明を受けたら、
まずはDiscovery Laps(ディスカバリー・ラップ)と言って、
Porsche Cayenne(ポルシェ カイエン)に乗って
「ここでブレーキして、エイペックスに向かって離しつつ〜」
と解説を受けながらコースを予習します。
色々言っているように聞こえますが、
基本的にアウト・イン・アウトしか述べていないですね。
このDiscovery Lapsは2周あって
1周目はゆっくり走ってくれるのですが、
2周目は
「それじゃ、ちょっとだけ速くしますか」
と言って、横転しないか不安になるくらい飛ばしていました。
Cayenneって背の高いSUVだぞ…
なお、誰かがカーブで掴んでもぎ取ってしまったのか、
アシストグリップは消失していました。


予習を終えたらいよいよ本番です。
錚々たる面子のスーパーカーが並ぶ中、僕が乗るのは…


Lamborghini Huracán LP610-4
(ランボルギーニ ウラカンLP610-4)です!
5.2L自然吸気のV10エンジンを積み、
その名が示す通り驚異の610馬力を叩き出す怪物。
新車価格は2,970万円から。
中古車価格は2,000〜2,600万円です。
マイカー探しの体を取るのだとしたら、
何故まだ可能性がありそうなGallardo
(ガヤルド、中古で約900万円から)とかにしないのか?
という声もありそうですが、
いずれにしたって夢物語なら
より良い夢を見たいと思うのが人の性です。
というか、最早マイカー探しの体は成していません。


さあ、ドライビングポジションを整えたらいよいよコースへ。
スーパーカー以前にサーキットを走るのも初めてです。
始動時から既にその猛烈な力が滲み出ていますが、
ストレートでベタ踏みしてみると…
いやもう離陸するかと思いますよね。
この車の0-100km/h加速は3.2秒。
一般に速いとされるスポーツカーの倍は加速力がある訳です。
車外に向けては爆音を撒き散らしていますが、
ヘルメットを着けている所為もあるのか
車内ではそんなにエンジン音は気になりません。

直線加速も然ることながら、更に驚くのはコーナリングです。
これくらい速度を落とさないと曲がれないのでは…
と思う速度の1.5倍くらい出していても、
路面に吸い付いているかのようにグッと曲がります。
とにかく、あらゆる操作に対する反応が機敏。
しかし、あまりにも鋭敏過ぎるが故に
マシンに振り回されてしまう感覚も覚えます。
あと、これは車自体とは関係ありませんが、
レースゲームで曲がる時に鳴るあのキャーッというスキール音、
実際にはこんな音しないだろ…と今まで思っていましたが、
ハイグリップタイヤでキツいコーナリングをすると本当に鳴るんですね。
何もかも初体験であっと言う間の7周でした。

さて、Las Vegasくんだりまで来て1台乗っただけで終わりかって?
まさか、そんなはずは無いでしょう!
猛牛のLamborghini(ランボルギーニ)と双璧を成す
あの跳ね馬にも乗らずには居られません。


スーパーカーと言ったらこのメーカーを抜きには語れない。
3.9LのV8エンジンにツインターボを付けて
狂気の670馬力を叩き出すスーパーカー、
Ferrari 488 GTB(フェラーリ488GTB)です!
2015年当時の新車価格は3,150万円から。
現在の中古車価格は2,600〜3,800万円程度です。
Ferrariでも360 Modena(360モデナ)という車種なら
中古車が約800万円から手に入ったりはしますが…


Lamborghiniは成金丸出しというか、
シートもメーターもゲーセンみたいな感じなのですが、
(特にメーターは想像の10倍くらいゲーセンなので
是非画像検索してみてください。)
それと比較するとFerrariは落ち着いた雰囲気
…と見せ掛けて、レブリミットが迫ると
ハンドル上部に埋め込まれているLEDがピカピカ光って
これまたゲーセンみたいな雰囲気です。
中東や中国の富豪の嗜好に合わせているのでしょうか。
そもそも、レブリミットまで回している時点で
上品さとかそういう世界じゃないか。

何はともあれ再びコースへ。
先程のHuracánよりも更に馬力がありますが、
不思議とそこまでの苛烈さは感じません。
加減速もコーナリングも電子制御の調整が絶妙です。
しかし、それでいて異次元の速さです。
速度計をじっと見る余裕など無かったので分かりませんが、
130mph(約210km/h)を超える速度を示していたのが
チラッと目には入りました。
インストラクターが
「Ferrari 488 GTBは僕のお気に入りなんだ。
とにかく速くて、それでいてフレンドリーだからね」
と言っていたのも頷けます。
将来買うならLamborghiniよりFerrariが良い。
まあ現実的には購入するどころか
全財産叩いても維持すら儘なりませんが…

正に異次元、違う世界のお車で一生ものの経験でした。


さて、宿泊費の高いLas Vegasに
もう一泊する気は無いので今夜の便でもう帰る予定ですが、
例によってまた深夜便なので時間が余っています。
というわけで、The Mob Museum(モブ博物館)に寄ってみました。
Mobというと日本では「モブキャラ」をイメージさせる語ですが…


ここで言うところのMobは
日本で言うところの所謂ギャングやマフィアです。
カジノが合法な世界有数の繁華街ともなれば
そういう魑魅魍魎が居ない訳も無く…
年齢制限が無いにも関わらず
相当グロい殺害現場や死体の写真がバンバン展示されているので、
耐性の無い人は避けた方が無難です。


勿論、魑魅魍魎は運営側だけでなく客側も然り。
シゴロ賽など漫画で見たようなイカサマが
実際の犯行現場と共に紹介されています。


あの博物館を見た後だと
夜のLas Vegasがまたちょっと違って見えますね…
で、こんな時に限ってUberもLyftも来なかったので、
怯えながらバス停まで歩きました。
空港連絡バスに乗って0:59発F9 770便に搭乗します。

脚注
※「610馬力、670馬力」
日本に於ける2004年以前の普通自動車は280馬力が、
軽自動車に至っては現在でも64馬力が自主規制値であり、
一般的には300馬力を超えたら相当なスポーツカー。

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