今日は年に2回ある宇宙論研遠足の日。
伊豆大島や草津温泉に行きたいという僕の希望は潰され、
鎌倉・江ノ島という
何とも凡庸な行き先になってしまいましたが、
そこからかなり僕の意見をごり押ししたので、
ある程度エキゾチックな遠足にはなる筈!
6:30、起床。
普段なら屁でもない時刻ですが、
昨日TK達と飲んだせいで眠いです。
北松戸駅から7:51発JR常磐線各停代々木上原行きに乗車。
西日暮里駅でWS(須藤研)と合流して
8:26発JR山手線外回りに乗り換え、
品川駅で8:58発京急本線快特三崎口行きに乗り換え、
金沢八景駅で9:46発京急逗子線
エアポート急行新逗子行きに乗り換え、
9:54、新逗子駅に到着。
ここで他の人々と合流し、
JR逗子駅に移動してJR組も拾いました。
何も間違えていません。
僕等の目的地は鎌倉で、下車駅は逗子です。
鎌倉へ行くのに鎌倉駅で降りたら凡人です。
鎌倉というのは元々三方を山に、
残る一方を海に囲まれた天然の要塞で、
嘗て陸路で鎌倉へ向かう際には
鎌倉七口と呼ばれる7つの切通しの
どれかを通らねばなりませんでした。
今回僕等は逗子からその鎌倉七口の一つ、
名越切通を抜けて鎌倉へと向かいます。
眩しいほどの初夏の日射しが心地好い。
半島出身で東葛地域在住の僕と樫山さんは
故郷を思い出して懐かしさに浸っていました。
まずやってきたのは法性寺。
日蓮が焼き討ちに遭った際に
白猿に助けられて逃げ隠れたとされる寺です。
ちょっと寄ってみます。
追手から逃れてやってくるだけあって
寺への道はかなりの急勾配。
既に息の切れている人が何人も居ます。
研究室には体力が必要だ!
法性寺本殿に辿り着きました。
でも、まだ何やら上に向かう階段があるな…
須藤研の先輩に続いて登ってみました。
逗子の市街地を俯瞰出来る眺めの良い頂上に塔が立っています。
逗子市街の反対側にはお墓と断崖が。
この断崖、お猿畠の大切岸と呼ばれていて、
鎌倉幕府の防御壁だとされていました。
しかし、最近ではただの石切場の跡ではないかという説が有力だそうです。
鮮やかな花を咲かせる紫陽花。
6月の鎌倉と言ったら紫陽花ですね。
ここはまだ逗子ですが。
鎌倉の有名どころは物凄い混雑だそうなので、
ここで見られて幸運かも知れません。
さて、それではいよいよ鎌倉を目指します。
現在の逗子-鎌倉間の主要道である神奈川県道311号は
市境の500m足らずで実に3本ものトンネルを貫いており、
今なお難所の風貌を示していますが、
当然このトンネルを抜ける訳ではありません。
この細い階段でトンネルの上に上がります。
崖崩れの恐れがあるとかで片側交互通行になっています。
こんな道誰も通らないだろうと思っていたのですが、
予想外に通行人が居ます。
生活路として使われているようですね。
階段を上りきると亀ヶ岡団地という住宅街に出ました。
狙ったのかどうか分かりませんが、
地図を見ると道路の形が正に亀の甲のようになっている団地です。
迷惑にならないように手早く団地の奥へと向かうと…
ありました!
これが名越切通の入口です。
住宅街の奥の奥にあるので入るのを躊躇ってしまいますが、
これが正規経路です。
こんな場所から延びていると
何だかショボそうな気がしますが…
おお、これは見応えのある切通し。
巨大な岩盤が5mほどの深さまで掘られています。
これを人力で掘るのはさぞかし難工事だった事でしょう。
と思いましたが、岩壁をちょっと触ってみたら
想像より遥かに脆かったので、
掘る事自体はそんなに大変ではなかったのかも知れません。
維持管理は大変そうですが。
最も狭い場所は駅の改札のようになっていて、
人がすれ違う事すら難しい狭さです。
防衛の為にわざと狭くしたのでしょうか。
しかし、この第一切通は江戸時代後期に造られたそうなので、
鎌倉幕府は何も関係なく単なる地崩れで狭まっただけだそうです。
「第一」切通があるという事は勿論第二切通もあります。
第一切通ほどの迫力はありませんが。
まんだら堂やぐら群。
お猿畠の大切岸のような崖にやぐらが掘られ、
武士や僧侶などの遺骨が納められたとか。
「まんだら堂」はこの辺りの地名で、
何を表しているのかは謎だそうです。
気になる…
先週なら見学出来たのに某教授が反対したから…
第三切通。
この辺りから鎌倉市になります。
切通でもないのに大きな岩が道に埋まっています。
これは鎌倉幕府が敵の侵入を妨げる為にわざと置いたものだとか。
通行する一般市民からしたら
邪魔臭くて仕方なかった事でしょう。
JR横須賀線の上を跨ぎます。
この辺りは旧街道が横須賀線建設時に削られてしまったのか
崖に頼りない踏み板が設置されているだけの道になっています。
高度感があってちょっと怖い。
道を抜けたところでは鎌倉のご婦人が崖際のテラスでお茶していました。
何と優雅な。
名越切通の鎌倉側にある安国論寺。
日蓮が立正安国論を執筆したとされる地です。
春はツツジが綺麗だとか。
のんびり2時間ほどかかって鎌倉駅に到着しました。
実は鎌倉駅の外に出たのはこれが初めて。
ここで昼食となるのですが、
皆が一斉に入れそうなお店は無いので
一旦自由行動として各自で昼食をとってもらう事にしました。
目抜き通りの小町通りは凄い人の入りだな…
という事で、僕と須藤研M2はバスで市街を抜け出して
小坪漁港にある食堂までやってきました。
やはり海鮮は漁港で食べてこそですね。
しかし、漁港と言いつつ港には所狭しとヨットが繋留され、
リゾートホテルのようなマンションが立ち並んでいます。
まるで日本ではないかのような雰囲気。
バブル時代に建てられたのかな…
ちなみに、休日はここにあるリゾート施設
リビエラ逗子マリーナまで鎌倉駅からシャトルバスが出ているので、
鎌倉駅から無料で来る事が出来ます。
知っていれば行きもシャトルバスを使ったんだけどな…
ヨットが繋留された港。
良いなぁ。
ヨットはともかく、こんな海沿いの場所に暮らしたい。
自分で宣言した集合時間があるので、
潮風を感じながらのんびり
なんて事も出来ずに鎌倉駅に戻ります。
渋滞していてちょっと遅れてしまった…
名越切通だけでもう遠足はほぼ終わった感がありますが、
実はまだ江の島が残っているので
江ノ電に乗って江の島に向かいます。
何だこの人の多さは!
平日朝の千代田線も真っ青です。
しかも、鎌倉在住の教授によると
これでもまだ空いている方なんだとか。
普段の電車通学で培った技術を活かして満員電車に耐え、
何とか江ノ島駅に辿り着きました。
TH先輩と雀の手摺を挟んで対面する図。
須藤研M2の2人はWS(中国出身)の強い希望で、
鎌倉高校前駅で途中下車していました。
江の島もまた物凄い混みっぷり。
とても30人弱の団体で動ける状態ではないので、
またしても自由行動として
各自観光してもらう事にしました。
江の島は二度目ですが、
もっと海を感じたいので
先輩3人後輩2人と一緒に山越えして南側の海岸を目指す事に。
稚児ヶ淵。
やはり海は良いなぁ…
ここまで来たならあの例の洞窟にも行っておきます。
龍が鎮座する江島岩屋…
あれ?龍が居ないぞ?
リフレッシュ休暇中?
雇われの身だったのか…
僕もリフレッシュ休暇が欲しい。
復路は混雑している表参道を避けて
裏道を通って戻ります。
原付や自転車が沢山停められており、
地元住民の生活道路である事が窺えます。
江の島に住むとなると混雑に次ぐ混雑で
島から出るだけで一苦労だろうな…
流石にここには住みたくない。
今度は集合時間12秒前着で時間を守れました。
この後は片瀬江ノ島駅周辺のお店で打ち上げをし、
小田急に乗って各自の帰路に就きました。
今回の遠足は宇宙論研の皆に満足してもらえたでしょうか…
次こそは真にマイナーな秘境に行きたいですね。
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