(無題)

中米旅行第7日目。
古代マヤ文明の遺跡を巡ります。

4:00、起床。
眠い…
中米の朝は早過ぎる…
頑張って着替え、ツアー会社に向かいます。
4:30発のバスを予約していたのですが…
…来ない。
出勤してきたツアー会社の人に訊いても
「心配するな、待て」の一点張りだし…
結局、20分遅れでバスが来て出発しました。
メキシコ人は5分前行動していたのになぁ…
霧も出ている真っ暗な夜道を
100km/h近い速度でかっ飛ばします。


6時前にTikal Ruinas(ティカル遺跡)の入口に到着。
但し、窓口が開くのは6時らしいのでそれまで待ちます。
入場料はQ150。
ちなみに、Flores(フローレス)を午前3時に出発する
日の出ツアーというのもあるのですが、
それは入場券の区分が違うのかQ100高いです。


入口から少し入ったところで車から降ろされ、
5分くらいでガイドが来るから待てと言われたのですが…
10分待っても来ない…
結局、20分待ったら来ました。
グアテマラ人はどういう座標系を生きているのでしょうか。


ガイド1人に35人の観光客がぞろぞろくっ付いて
熱帯雨林の中へと歩を進めます。


森の中で一際目を惹く巨木が現れました。
グアテマラの国木、Ceiba(セイバ)です。
マヤの宗教では梢が13の神々が住まう天国に、
根は9の神々が住まう地獄に繋がっているとされ、
世界樹として神聖視されていたのだそうです。
この木は樹齢約200年だとか。


頭上から鳴き声が聞こえてきたので何かと思ったら、
サルの親子がいました。
小便を上から引っ掛けてくる事もあるそうなので要注意です。


20分ほどで遺跡に到着。
ピラミッドの前で手を叩くと、
手拍子の反響が鳥の声になります。
こうする事によって自然との意思疎通を図ったとか。
遺跡の名前になっている”Tikal”というのも、
マヤの言葉で「反響」を意味するのだそうです。


ピラミッドには上る事も出来ます。
頂上は平らになっていて
天体観測所の役割を果たしており、
そこでの観測結果に基づいて4つの神殿が建てられ、
僕の誕生日、もとい春分の日には
東に位置するこのピラミッドから太陽が真っ直ぐに昇り、
対になる西のピラミッドへ真っ直ぐに沈むよう
緻密な計算が施されています。


西のピラミッドは現在木々に埋もれていますが。
発見当時は全ての建物がこんな状態になっており、
そのお蔭でスペイン軍に破壊されずに済んだとか。


また、北の神殿は天国を表し、
合掌造りを彷彿とさせる三角のアーチは
天国に通ずるものとして造られたとか。
更に、南には地獄を表す神殿も造られ、
天国が地獄を打ち負かす…
のではなく、天国と地獄の力を拮抗させて
バランスを保とうとしたのだそうです。
単純な勧善懲悪ではなく、
調和を図るというのがマヤの哲学なんですね。


今でこそ無人地帯に近いTikalですが、
嘗てこの地には25万人が暮らしていて、
こういったコンプレックスは
2,000人の労働者が10年も掛けて造ったそうです。
そんな壮大な都市が存在した訳ですが、
ピラミッドや神殿の石を繋げる
セメントを作る為に木を燃やし過ぎて滅亡したとか。
自然との調和を図るんじゃなかったのか…
人間のする事なんていうのは
何千年経っても成長しないものですね。


密林の中に一際巨大なピラミッドが姿を現しました。
TikalのシンボルでもあるTemplo I(1号神殿)、
別名Templo del Gran Jaguar(大ジャガーの神殿)です。


その向かいに対座するのがTemplo II(2号神殿)、
別名Templo de las Máscaras(仮面の神殿)です。
ここで一旦自由行動の時間となりました。


Templo IIには階段が付けられているので上ってみます。
エジプトのピラミッドと比べて非常に急勾配です。
ピラミッドというよりも石垣の城に近いですね。


Templo IとIIが対座する広場。
嘗てはマヤの人々で賑わったのであろう場所が、
1,000年以上の時を経て観光客で沸いています。


隣にあるのはAcrópolis Central(アクロポリス中央)。
Ακρόπολης…うっ、トラウマが。
しかし、こちらのアクロポリスにはスリは居ないので安心です。


Palenque Ruinas(パレンケ遺跡)のEl Palacio(宮殿)でも思ったけど、
これだけの規模の遺跡を造るだけの人が居たにしては
首長の居た建物が小さいような…
労働者階級と首長の格差が少ない社会だったのでしょうか。


それにしても、1,000年以上経ってもなお
これだけちゃんと姿を留める遺跡を
こんな密林の中に造るなんて凄いよなぁ…


しかし、近代になって欧米人に発見される以前は
このTemplo III(3号神殿)のように
熱帯雨林の中で完全に埋もれていたそうです。
このTemplo IIIでも相当整備された姿のようですが。


そんな埋もれた神殿に登ってみます。


熱帯雨林の中からところどころ
顔を覗かせる神殿が見えます。
木の一種みたいですね。


気分が昂揚して謎のポーズをとり始める欧米人。
こういうところで逆立ちとかするのは
欧米人が多いイメージです。


Mundo Perdido(失われし世界)?
厨二病臭い名前の場所ですね。
行ってみます。


一際大きな神殿の上へと登っていくと…


確かに、これは失われし世界という雰囲気ですね。
さっきの眺めとあまり変わらない気もしますが。


しかし、それにしても暑い!
照り付ける日差しで焼かれてしまいそうです。
今日の最高気温は36℃。
先月のЯкутск(ヤクーツク)との差は70℃以上です。
昼間はこんなアホみたいに暑くなるから
あんなアホみたいに朝早くに出発したんだな…
非常に納得しました。

ガイドの推奨していたのは13:00発のミニバスでしたが、
そんな時間まで待っていたら日射病になりかねないので
急いでバスターミナルに戻って
11:00発のミニバスで帰ります。


ということで、昼過ぎにFloresまで戻ってきました。
朝早かったし、炎天下で歩き回ったし、
もうお腹がペコペコだ…


パンケーキ屋を見付けたので入ります。
インスタ映えしそう(小並感)
糖分を補給したら寝不足も相俟って
耐え難いほど眠くなってきたので、
宿に戻って暫く昼寝する事にしました。


1時間ほど昼寝をしたら散策に出掛けます。
これは島の中央にある教会。
かなり真新しいです。


Palenque(パレンケ)にあったインスタ映え看板がここにも。
ロシアばりに英語が苦手なのか、
Иркутск(イルクーツク)と同じくIを訳して
“YO♡Petén”となっています。


正直僕は遺跡巡りだけでもお腹一杯で、
早朝に起きて炎天下を歩き回った疲れもあって
夕食時まで昼寝していたいくらいだったのですが、
ISの強い希望により、本土側にある
Santa Elena(サンタエレナ)地区へも行く事に。


遊歩道が何だか水没している気が…
満潮?
いや、湖だから満ち引きとかは無いか。
なら地球温暖化?
いや、湖だから南極の氷とか関係無いか。
一体何故…


こちらは着地でお尻を痛めそうな滑り台。
もしかしてこの辺一帯が地盤沈下しているのかな?


本土にやって来ました。
長閑な島とは打って変わって喧噪に包まれています。


商店街。
ローカルな雰囲気だからお土産も安く買える…
と思いきや、ローカル過ぎて日用品しか売っていませんでした。


そして驚きなのが、
この狭いアーケード街(?)を
長距離バスが通り抜けていくことです。
横浜かな?


こちらは湖畔にあるショッピングモール、Maya Mall(マヤ・モール)。
自動小銃を携帯した警備員が居たり、
観光客需要を想定していそうな雰囲気があるので入ってみます。


入口ではQuetzalcóatl(ケツァルコアトル)がお出迎え。
招き猫みたいな扱いなのでしょうか。


何とゲームセンターがありました。
日本でも馴染み深いキャラクターが多く貼ってあるので、
ちょっと中を覗いてみます。


このチープさよ。
作りかけ…じゃないよね?


結局、このショッピングモールにもお土産は無かったので、
ジュースを飲んで休んでから島に戻ります。


島を一周してみようとしたのですが、
何と道路が完全に水没しています。
やはり地球温暖化なのか…?
街灯が立ち並んでいるので、
昔から水没している道ではなさそうですが…
つい最近大雨でもあったのかな?


ただ、昼食を食べたパンケーキ屋を含め、
湖畔にある店は全て生簀のような構造物を有しているので、
ここまで水嵩が増す事は想定内のようです。


今度は色彩豊かな島内を
お土産を求めて歩き回ります。
ここは流石に観光地なだけあって
そこら中に土産物屋がありますね。


スーパーマーケットにはまさかのマルちゃんが。
そう言えば、英語二列の授業で
中南米ではマルちゃんが人気だと学んだような…


何やかんやで夕方になっていたので
適当にレストランに入って夕食。
ここもまたインスタ映えしますね。


Lago Petén Itzá(ペテン・イツァ湖)に日が沈む…
例の如く明日もまた朝が異常に早いので、
夕食を終えたらさっさと宿に戻って寝ました。
部屋にデカいゴキブリが出て萎える。

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