キルギスを去ります。
7:00、起床。
快晴です。
キルギスに居るのも今日で最後。
折角なので朝の散歩でもします。
ふらふらと歩いていたら
家族連れの自動車が停まって、
「向こうに行きたいのか?乗せてやるよ。」
と手招きしてきました。
乗せて欲しいアピールをしていない
見ず知らずの外国人観光客を乗せるものなのか…
昨日も登った裏山に再挑戦してみます。
ルートは既に開拓してあるから
今度こそ頂上へ…
と思ったのですが、ナイフリッジが想像以上に鋭く、
稜線が見た目より遥かに狭かったので
大事を取ってここで止めておきました。
砂山で滑り易いし、
こんなところで滑落したら洒落にならないからな…
では、宿をチェックアウトして
Бишкек(ビシュケク)に戻ります。
ここがマルシュルートカ乗り場だそうですが…
待てど暮らせど一向に現れる気配がありません。
タクシーは偶に現れますが、
Бишкекと言うと逃げていきます。
ここから300km近くあるからな…
1時間近く待っても駄目だったので
湖沿いの幹線道路まで出て来ました。
何だ、ここにちゃんとしたバス停があったのか。
すると、待ち始めて間も無くして
「Бишкекまで乗せようか?」
という車が現れました。
タクシーか…
値段交渉が大変そうだな…
言い値で2人800Сомとの事。
マルシュルートカでさえ
この先にあるБокомбаевоから
2人で500Сомするというのに、
タクシーでこの値段は安過ぎないか…?
この先有り得ないほど乗客を詰め込むんだろうか…
逆に心配になってしまう価格ですが、
マルシュルートカが現れるという保証は無いので
有難く乗せてもらう事にします。
この旅行で乗ったどの車よりも
安全で快適な運転です。
どうやら、西へ向かう親子の車らしく、
方向が同じだからついでに乗せてあげるよ!
という事らしいです。
何と優しい…
キルギスの人は日本人よりも優しい気がします。
Чуй川(チュイ川)に沿って下っていきます。
4時間ほどでБишкекに到着。
料金は最初の言い値通り800Сом。
別れ際にリンゴまで下さいました。
本当に良い人でした。
Ракмат!
再度Бишкек観光でもしようかと思いましたが、
どでかい荷物を背負って観光するのは面倒なので
空港へ行ってしまいます。
380番のマルシュルートカに乗車。
Манас Эл Аралык Аэропорту
(マナス国際空港)に到着。
テロ対策なのか、機関銃を引っ提げた
覆面姿の軍人がそこかしこに居ます。
結構怖いです。
2階の土産物屋でキルギスTシャツを買ったりして
飛行機の時間を待ちます。
2時間前に制限区域の中へ。
審査官は陸路の時の方が愛想が良かったです。
あと、手荷物検査ではLondon Heathrow Airport
(ロンドン・ヒースロー空港)以来となる
靴を脱いでの検査をやらされました。
陸路より空路の方が厳しい上に面倒臭いな…
検査そのものは適当でしたが。
流石、日本ではまずお目に掛かれない
レア航空会社の飛行機が幾つも居ますね。
ウズベキスタン国営航空やら、
アヴィア・トラフィックやら、
エア・マナスやら、
ヴォルガ・ドニエプル航空やら、
シルクウェイ・ウエスト航空やら…
写真撮影は表立って禁止されてはいないようなので
飛行機マニアには堪らない場所でしょう。
中央アジアは空港での写真撮影が
厳しく禁止されている国が殆どなので。
一通り写真を撮り終えたら、
飛行機に乗りたくないと泣き言を言う
TKを無視してリンゴを齧りつつ
搭乗の時を待ちます。
18:40発HY780便に搭乗。
さらば、キルギスよ…!
想像を遥かに上回る素晴らしい国であった…
結局、一度もボラれませんでした。
(以降、タシケント時間UTC+5.0h)
18:38、Toshkent Xalqaro Aeroporti
(タシケント国際空港)に到着。
どうでも良い話ですが、
ここの空港コードは”TAS”です。
この国では軍事施設は勿論の事、
地下鉄や空港に至るまで撮影禁止なので
写真はありません。
また、税関申告が死ぬ程面倒臭い事でも有名。
旧ソ連の雰囲気を色濃く残している国です。
兎にも角にも入国しない事には話になりません。
飛行機からのシャトルバスを降りると
ウズベク人達は一目散に建物に駆け込みます。
悪い予感がしたので僕も流れに乗って小走りで中へ。
何だこの人混みは!
入国審査窓口の前に夥しい数の人が。
彫りの深く化粧の濃いおばさんが割り込み、
おじいさんは押されてよろけ、
欧米人観光客はしかめ面で不満を漏らす…
カオスです。
列などという概念は存在しておらず、
他人との同調を嫌うフェルミオン達は
強く縮退した系を形成しています。
問題の入国審査と税関申告自体は
拍子抜けするくらいあっさり終わりましたが。
という訳で、ウズベキスタン共和国に入国しました!
まずは宿に向かいます。
空港を出るとこれまたカオス。
飢えた猛獣の如くタクシードライバーが群がります。
死ぬ程しつこいです。
こんなにしつこい国は生まれて初めてです。
客引きをしているタクシーに乗るのは
自殺行為も良いところなので、
客引きを振り切って通りまで出ます。
ま
ず最初に捕まえたタクシーに
US$2でどうだと言って承諾を得て乗り込むと…
道が分かり難いからやっぱりUS$40寄越せだと!?
ふざけるな!
即下車。
次に捕まえたタクシードライバーの言い値はUS$6。
交渉の結果US$5になったので
諦めて乗る事にしました。
これでも高いけどな…
宿の最寄りの地下鉄駅に着いてから
すっかり暗くなってしまった街を歩いて
宿を目指します。
しかし、格子状の道だからどっちに向かえば良いのか…
地下鉄の入口に居た警備員に尋ねると
快く教えてくれました。
なるほど、こっちに向かえば良いのか。
…おかしい、現れるべき三叉路が現れない。
さては面倒だから適当な方向を教えたな…
今のところウズベキスタンの印象は最悪です。
道に迷ってしまったので
歩いていたおばちゃん二人組に訊いてみます。
するとこのおばちゃん達、
案内してあげると先導してくれ、
近くを歩いていた女子大生やら
何かの建物の警備員(軍人?)やら
手当たり次第に道を訊いて、
通り掛かったおじいさんも
一緒になって道を考えてくれたりして
無事宿に辿り着く事が出来ました。
ウズベキスタンも一般市民レベルでは
とっても親切なんだな…
ただ、やはり今日のところの評価では
ウズベキスタンは断トツの最下位です。
今日のところは明日に備えて寝ました。
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