薩南諸島旅行第3日目。
竹島へと渡ります。
6:54、起床。
朝食を済ませ、鹿児島大学の人と一緒に港へ向かいます。
流石は農学博士らしく
道端の畑の写真を熱心に撮っています。
大里港。
まだフェリーは来ていませんね。
ここの待合所で乗船券を購入。
港にはコンテナに乗せられた牛も居ました。
ドナドナ。
フェリーがやって来ました。
どうやら、波が強いので沖合に碇泊していたようです。
8:45発フェリーみしまに乗船。
黒島を後にします。
こう見ると確かに黒いな…
船の中で鹿児島大の人の知り合いらしい
三島村をPRする有志の方に会って
色々お話したりしました。
10:50、竹島に到着。
三島村の中で最も小さく、最も人口の少ない島です。
やはり宿の人は来ていないな…
港に来ていた島の人に頼んで送ってもらいました。
今日の宿は六畳一間。
その代わり、壁では無く襖しかありません。
曾祖母の家がこんな感じだったな…
荷物を置いて一休みしていると何やら僕を呼ぶ声が。
何だろう?
例の鹿児島大の人が別の宿の人の車に乗せてもらって
島を案内してもらうらしく、
良かったら一緒にどうかと言われたので
二つ返事で乗り込ませてもらいました。
徒歩で全てを回るのは辛いから有難い!
聖大明神社。
鳥居から本殿へと「下っていく」珍しい神社です。
神社を名乗っていますがこれは廃仏棄釈を免れる為で
祀られているのは仏像だそうです。
仏像は右手が欠損していますが、
これは日露戦争で御国の為に働いた時の傷だとか。
かなり最近なんだな…
最新式の牛舎。
補助金制度を用いて作ったとか。
ここからまた出荷されていくのかな?
籠港。
三方が断崖絶壁になっている小さな入り江で
嘗ては竹の根に縋って崖を下り船に乗っていたとか。
昭和31年に漸く階段が造られて
つい最近まで海が荒れるとここから艀を出して
フェリーみしまから積み下ろしをしていたとか。
現在は港まで下りる階段が崩落してしまって
立入禁止の状態になっているようです。
竹島だけあって良く見たら
柵も全て竹になっていますね。
薩摩硫黄島と黒島を望む島の西端、
オンボ崎公園にやって来ました。
キャンプ場として整備され
嘗ては多くの人が訪れたそうですが、
キャンプブームが過ぎ去った後は荒廃してしまい、
今は水道やトイレも使えなくなってしまったそうです。
少し戻ってみしまふれあい広場。
島民の運動会を執り行ったり、
緊急時にはヘリポートとしても使われるそうです。
竹島は結構風が強い印象だけど、
ちゃんとヘリコプターは着地出来るのかな?
今度は島の東側へ。
かなりの凸凹道を走ります。
ちなみに、竹島にはアスファルト舗装の道は無く、
舗装路は全て耐久性に優れたコンクリートです。
但し、その分走り心地は悪いです。
佐多浦牧場。
ちょこちょこ牛も放牧されていますが、
基本的には牧草を育てる為の牧場だそうです。
集落の側まで戻ってきました。
江戸時代から続いているという墓地。
大木が墓石を飲み込んでいます。
という訳で、竹島観光は一通り終了。
まだ1時間も経っていないぞ…
昼食前に一周してしまった。
宿に戻ってきて昼食を食べ、
今度は一人徒歩で出掛ける事にします。
ガジュマルの門。
縁結びのガジュマルだそうです。
どんな縁を結んでくれるのでしょうか。
竹島唯一の集落の中心部。
これが竹島で最も栄えている場所です。
人は居ませんがネコが大勢屯しています。
島で唯一の自動販売機。
サンプルが無く、ガムテープに商品名が。
コーヒーってどのコーヒーなんだ…
と言っても、迷う心配はありません。
全て売切れなので。
午前中とは打って変わって晴天。
2月らしからぬ陽気です。
再びやって来た籠港。
輝いています。
降りられないのかな…
地元の人は普通に降りていくそうなので
慎重に降りてみます。
まあ、崖崩れした法面を横断したり
下ったりした事もあるからそれに比べれば…
というか、ここも崩落していますね。
しかし、こんな美しい入り江を前に
崖崩れ如きで引き返す訳にはいきません。
着きました。
美しい…
コバルトブルーの海水と
仄かにピンクがかったサンゴ石。
エーゲ海のプライベートビーチのような…
行った事はありませんが。
夏だったら服を脱ぎ捨てて泳いだ事間違い無し。
今でも泳ぎたくてうずうずしています。
泳ぎたいなぁ…
記念撮影。
戻ります。
入り江は途轍も無く綺麗だけど、
思い切り泳いだ後に
この急な階段を昇るのは辛いな…
西に進むと薩摩硫黄島が見えてきました。
竹島の南壁。
鬼界-アカホヤカルデラの外輪山の一部です。
全体像が全く掴めないほどの大きさだな…
オンボ崎公園に到着。
徒歩でも30分程度で着いてしまいました。
何やら道が続いているので分け入ります。
展望台(の跡)がありました。
木で出来ていて若干朽ちていますが、
まだ強度は残っているので上れそうです。
展望台から望む薩摩硫黄島と黒島。
綺麗だなぁ…
振り返ると竹島。
一面竹に覆われています。
正に竹島。
名は実を表すとは良く言ったものです。
良い景色だ…
集落に戻ります。
戻ってきました。
ネコが増えています。
人懐こくは無いですが。
六地蔵と書いてあるけど、
どう見ても三つにしか見えない六地蔵。
(多分)竹島唯一の横断歩道。
小中学校の傍にあるから教育用かな?
これが竹島小中学校。
真新しい立派な校舎です。
十津川村の小中学校と似ているような…
僻地仕様でしょうか?
鹿児島中央郵便局竹島分室。
島で唯一の金融機関でもあります。
日本郵政がコストカットに舵を切ったら
いの一番に廃止されそうですね。
郵便局前の掲示板に貼ってあった
昔の郵便局の写真。
えっ。
牛を乗せたトラクターと擦れ違いました。
これから出荷されるんだな…
歩き疲れたので籠港で夕涼み。
風が心地良い…
暇なのでもう一箇所だけ巡ってみます。
東風泊港。
実際に港として使っていたのかは不明。
現在は崩壊して使用不可能です。
薩摩硫黄島が見えます。
良い眺めだなぁ…
何処に居ても癒されます。
…そろそろ戻るか。
17時前になると診療所の前に
子供達が集まり始めました。
何が始まるのかというと…
節分です!
節分と言えば豆撒きですが、
ここ竹島ではお菓子やお金を投げるそうです。
これに合わせて竹島を訪れた訳では無く
全くの偶然なのですが、
我ながらかなりの幸運だと思います。
子供も投げます。
大人も拾います。
折角だから参加したらどうかと誘われ、
僕も一緒になって拾いました。
島外民が拾っちゃって良いのかな?
ちなみに、拾ったお金については
厄を祓う為に一晩軒先に出しておくのだそうです。
お菓子撒きの後、同じ宿に泊まっていた
臨時の看護師さんが
良い機会だからと診療所の中を覗かせてくれました。
おー、懐かしの水銀血圧計だ。
中央右にあるテレビモニターは
本土の医者がテレビ電話によって
死亡診断などを行えるようにするものだそうです。
死亡診断書を出すには医師免許が要るので、
看護師しか居ない竹島では
所謂「心肺停止状態」のまま
死人を本土に運ぶ必要があったとか。
島では死ぬ事さえ不便なのか…
日没後に鹿児島大の人が
一緒に呑まないかと誘ってきたので、
鹿児島大の人が泊まっている民宿へ。
ビールを奢ってくれました。
楽しく話していたら夕食の時間になったので
自分の泊まっている民宿へ。
うおっ!予想はしていたけど真っ暗だ!
外灯が絶妙な位置に設置されていて
完全に暗闇というゾーンは無かったので、
思っていたよりは楽に帰れましたが。
夕食は恵方巻きが出ました。
夕食後は鹿児島大の人を始め、
同じ宿に泊まっていた看護師さんと大工さん、
宿の女将さん、それに竹島の区長さんも来て
6人で酒を呑みながら談笑しました。
竹島での暮らしの話やら、
竹島で大麻を栽培して捕まった人の話やら、
理化学研究所の某女性研究者の話やら…
酒に強いとこういう時便利ですね。
コメント