冬の南の島

南の島というと夏のイメージがあるかも知れませんが、
僕はそんなにマリンスポーツをしないので
寧ろ冬に行く南の島が好きです。
去年ほ丁度同じ時期(2022/12/8-11)
御蔵島と三宅島へ渡りましたが、今年は…


始発電車に乗って羽田空港では競歩して、
何とか始発便で鹿児島空港まで飛んできました。
今年は鹿児島県の離島を狙います。
ただ、船の時刻まで大分あるので
レンタカーを借りて一先ずは鹿児島本土を回ります。


735万kLの貯油能力で日本最大の原油中継備蓄基地だという
ENEOS喜入基地を望む道の駅喜入で一休み。


つのまきという郷土料理があったので買ってみました。
ちまきのように竹の皮に包まれていて…


中に灰汁で煮込んだ餅米が詰められています。
ちなみに、円筒状に包んだものはあくまきと呼ばれます。
きな粉をかけて食べるのだとか。
お味は…
温泉のような臭いがするな。
灰汁の風味でしょうか?


つのまきで当面の腹拵えをしつつ、
枕崎漁港までやって来ました。
9年前(2014/9/23)にJR指宿枕崎線の乗り潰しで
枕崎駅には来ていますが、
あの時は日没後だった上に蜻蛉返りしてしまったので
まともに観光するのはこれが初めてです。


枕崎と言えば、言わずと知れた鰹節の名産地。
カツオのぬいぐるみクジなんてものもありました。
高知市のひろめ市場(2014/3/1)にもあるとか。


昼食は勿論カツオ。
枕崎かつお船人めしです。
付属の鰹出汁を掛けて頂きます。
関東で出される塩味強めの鰹出汁とは一味違いますね。


レンタカーの機動力を活かして枕崎の更に先、
九州の南西端である坊ノ岬も目指してみます。


車道はまだ続いていますが、
「ここで停めておいた方が身の為だぞ」
という趣旨の看板があったのでここから歩きます。


軽トラ1台分ギリギリの幅で曲がりくねる道を下ります。
ひたすらに下っていきます。
帰りはひたすら登ると思うとちょっと憂鬱だけど。


車道の終点まで来ました。
転回するだけの空間が確保されているので、
土地勘があればここまで車でアプローチ可能です。


車道終点から延びる獣道を行くと
全く整備されていないであろう浜に出ました。
土地柄中国から漂着したゴミが目立ちます。


…で、岬への道は何処なんだ?
それらしい道が全く見当たりません。
方角的には右に行くはずだけど、枯れ沢しか無いような…


これか!
人を導こうという気概の感じられない標識です。
それどころか、寧ろ極力バレないようにしてない?


灯台に電気を送る為の電線も
何故か別の経路で途中から合流していて、
入口を尚の事判り難くしています。
実は別の道がメインルートとしてあって
この道は本来災害復旧用の仮道だとかそういう感じなんだろうか…


車道で下った分を丸々登り返して
かなり景色が良くなってきました。
断崖絶壁ですね。


開門岳を遠景出来る地点もありました。
良い海の色!


という事で、坊ノ岬灯台に到着。
中々到達難度の高い灯台でした。
この坊ノ岬、軍事マニアの間では
戦艦大和が沈没した坊ノ岬沖海戦でその名を知られています。
ただ、最も近い陸地が坊ノ岬というだけで
実際の沈没地点はここから西南西に230kmも離れているので、
その地点はここから全く見えないのですが。
まあ、見えたところでただの海だしな…


三島村の3島はハッキリと見えました
(この写真に写っているのは左が竹島2016/2/3-4
右が薩摩硫黄島2016/2/4-5)。
満足したので次に向かいます。


前回は日没後で真っ暗だったので
ついでに再訪してみた枕崎駅。
何一つ変わっていません。
ずっと廃止の話が取り沙汰されていますが、果たして。


車らしく鉄道空白地帯を走っていきます。
開門岳を望む知覧茶の農園。
桜島の火山灰で水捌けが良いのか茶畑にしては平らです。


茶畑の中には薩摩の冬の風物詩もありました。
あの堤防みたいなもの、何か分かりますか?


正解は寒干し大根です。
この地域ではあのような巨大な大根やぐらを組んで
大量の大根を干すのだとか。
高さ5m以上ありそうだけど、どうやって上まで干すのだろう…


茶畑を見て気分を上げたところで知覧茶を頂きます。
渋みが少なくてまろやかなお味。
西尾や静岡のお茶ともまた一味違いますね。
ちなみに、長らく全国一のお茶生産量を誇っているのは
ご存知静岡県ですが、
実は今鹿児島県が肉薄しているのだそうです
(令和5年産で静岡県9,060t、鹿児島県8,440t)。
果たして、静岡県はアイデンティティを保てるのか。


お茶スイーツも美味しかったです。
でも、抹茶は西尾の方が好きかも(地元愛)


最後に、指宿駅にやって来ました。
指宿と言えば砂蒸し温泉と…


指宿(いぶすき)を「イーブイ好き」にかけて
日本で最初のポケふたが設置されたことで有名です。
その為、人気のブイズを独占するという先行者利益を享受しています。
指宿駅のふるさとショップでは
ブイズマンホールのグッズも売っているのでそれを買いに…


…来たのですが、
Googleマップに書かれていた営業時間が間違っていたのか
既に閉店してしまっていました。


とはいえ何もせずに帰るのもあれなので、
ポケふたを幾つか回ってから鹿児島市内に戻りました。


夕食は鹿児島らしく鳥刺しと黒豚しゃぶしゃぶ。
敢えてこのタイミングでカンピロバクターチャレンジをしていく。
夕食を終えたら鹿児島市電でいづろ通電停へ。
いよいよここからが本番です。
いづろ通電停は鹿児島本港南ふ頭の最寄駅。
今回目指す島は…


日本最後の秘境、トカラ列島です!
実に7年振り(2016/2/6-10)の十島村。
何故このタイミングで再訪するのかというと…


ふるさと納税でフェリーとしま2の乗船引換券を手に入れたからです。
これを手に入れたいが為にふるさと納税をしたと言っても良い。
離島の自治体だと偶にこういう返礼品があります。


23:00発フェリーとしま2に乗船。
懐かしのフェリーとしま…


ではなくて、フェリーとしま「2」です。
前回トカラ列島を訪れた2年後に新造船が就航したんですね。
無印のフェリーとしまとの大きな違いは無料Wi-Fiがあることと…


何と食堂でお土産も売るようになったことです。
島には売店が1軒あるか無いかの十島村では
観光面での大きな飛躍と言えます。
島に上陸した後は十中八九お土産を買えないので、
何かお土産が欲しいのならここで買いましょう。


これまでに行ったことのある国内の旅行先で
一二を争うくらい大きな衝撃を受けたトカラ列島。
再びその地を踏めることに興奮しつつも、
明日寝過ごしてしまうことのないよう早めに寝ます。

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