今日は土曜日。
ニュージーランドを発つ飛行機は夜発なので、
ギリギリまでAuckland(オークランド)を観光します。
という訳で、またしてもDowntown Ferry Terminal
(ダウンタウン・フェリーターミナル)に来ました。
Aucklandには離島も数多く存在しています。
となれば、離島班として渡らない訳にはいかないでしょう。
うおっ、凄い大行列!
昨日予約しておいたので乗れないということはありませんが、
まさかここまで人気のある島だとは思いませんでした。
9:15発Rang系統Rangitoto(ランギトト)行きに乗船。
これは観光路線なのでAT HOP Cardでは乗れず、
運賃も往復57NZD掛かります
(昨日のDevonport(デボンポート)は往復で多分11.6NZD)。
Downtownを後にします。
ディズニーのクルーズ船が寄港していますね。
9:53、Rangitoto Wharf(ランギトト埠頭)に到着。
ゴッツゴツの玄武岩質海岸を避けて
大きく飛び出した桟橋に横付けしました。
ここRangitoto Island(ランギトト島)は
見ての通り海底火山の噴火によって生じた島で、
Aucklandで最も最近噴火した火山でもあります。
最近と言っても約600年前ですが。
それでも、海岸線は全て溶岩の流れが手に取るように分かる
うねった玄武岩で覆われ、
如何にも火山島らしい顔をしています。
嘗ては入植者も居たのですが、
景観保護区になったことで無人島化しました。
その分トレッキングに特化した島になっているので
頂上まで登ってみたいと思います。
最後の噴火は600年前ということで、
まだスコリアが剥き出しになっている場所から、
岩が風化して苔が生えている場所、
小さな下草が生え始めている場所、
更に森林化がほぼ完了している場所まで、
土壌の生成の一部始終を紙芝居的に眺めることが出来ます。
船着場から頂上までを最短距離で繋ぐSummit Track(サミットトラック)は
登り標準コースタイム1時間とパンフレットに書いてあったので、
まあ観光地だし1時間半もあれば往復出来るだろうと
高を括っていたのですが、
途中にある案内標識を確認する限り
早めに歩いているつもりでもコースタイムから殆ど短縮出来ていません。
周りのニュージーランド人の歩行速度が滅茶苦茶に速いのです。
本気で歩いてついていくのがやっと。
トレッキングでこんな敗北感を抱いたのは初めてだ…
流石はEdmund Hillary(エドモンド・ヒラリー)を輩出した国…
50分掛けてRangitoto(標高260m)頂上に到着。
根性でコースタイム超えだけは回避しました。
Rangitoto頂上から俯瞰したAuckland市街。
昨日登ったTakarunga(タカルンガ)も手前に見えます。
中心街から少し右へ目を遣ると
Rangitoto Lighthouse(ランギトト灯台)が。
トレッキングはしたいけど山登りはちょっと…という人には、
あの灯台まで海沿いを歩く
McKenzie Bay Road(マッケンジーベイ・ロード)というのもあります。
距離はSummit Trackより長いですが。
市街地とは反対方向にあるこの島はMotutapu Island(モトゥタプ島)。
あちらも火山島ではありますがRangitoto Islandより遥かに古い為、
牧場化が進んでいて大分様相が異なります。
Rangitoto Islandとはほぼほぼ隣接していて土手道で繋がれているので
向こうまで歩くというルートもあります。
Motutapu Islandへのフェリーもあることはあるのですが、
月0〜2便しか無い上に乗船券が往復でしか買えないので…
頂上からちょっと下って
Lava Caves(ラバ・ケーブス)も見てみます。
溶岩が冷えて固まる際に出来た洞窟です。
いや、空洞と言った方が実態に近いでしょうか。
洞窟と呼ぶには余りにも小さな、
10m程しかない空間です。
気の根っこが邪魔で入り難い…
身を捩らせて何とか抜けました。
抜けたところで何もありませんが。
そろそろ帰りの船の時刻が迫ってきたので下山します。
桟橋まで戻ってきました。
少し時間が余ったな…
船着場周辺の家の散策でもしてみます。
今でこそ無人島のRangitoto Islandですが、
嘗ては入植者が居ました。
その時に別荘として建てられたBach(バッチ)が
今でも数軒残されています。
元P会民として「バッハ」と読んでしまった。
Bachはニュージーランド特有の単語で、
Bachelor pad(独身者の家)の略、
またはウェールズ語のbach(小さい)から来ているそうです。
City of Sails(帆の街)と呼ばれるほど
ヨット含む小型船舶の保有率の高いAucklandなので、
週末に自分の船で島に渡って
このこじんまりしたBachで過ごす…
良いなぁ…
このBachは資料館として開放されており、
当時のティーカップセットや
Rangitotoの登頂証明書なども売っています。
まさかこの無人島でお土産を買える場所があるとは。
海岸線を歩くトラックも面白そうですね。
またAucklandに来る機会があれば…
いや、次はSouth Island(南島)に行きたいな。
船の時刻なので桟橋へ。
…来ないな。
他にも集まってきている人達が居るから
時間や場所を間違えている訳ではなさそうだけど…
15分程遅れてやっと来ました。
12:20発Rang系統Downtown行きに乗船。
Downtownとは逆の方角から来たけど、
何処から来たんだろうか。
この便は遅延こそしたもののちゃんと来てくれましたが、
後ほどWiFiのあるところでメールを確認したところ、
この後の16:00発の便は乗り場が徒歩2時間弱離れた
Islington Bay Wharf(イスリントンベイ埠頭)に変わっていました。
一歩間違えたら乗れなかったのかと思うと怖過ぎる。
無事に本島に戻ってきたので昼食にします。
Auckland最後の食事はまさかの麻婆豆腐。
これには理由があって、学会で地元民に
「Aucklandの名物料理って何なの?」
と訊いたら、
「良い質問だね…(=答えに困る質問の意)
Aucklandは移民の町だから、世界中の料理があるよ。
中華料理とかインド料理とか」
と答えられてしまったのです。
どっちも日本にあるんですが…
ただ、一応少しでも異国感を演出しようと
日本にもある日本式中華料理(中国料理)や
最近増えてきた本格的中華料理ではなく、
敢えての「韓国式」中華料理を選んでみました。
微塵切りになったパプリカやニンジンが入っていたり、
豆板醤だけでなくコチュジャンも使われていたりします。
ぶっちゃけ、ニュージーランドで食べた料理の中で一番美味しい。
昼食を終えたらAucklandの中央広場である
Aotea Square(アオテア広場)へ…
って、何かメッチャデモしてるー!
ほぼ地球の裏側みたいなニュージーランドでも
パレスチナ紛争のデモをやっているのか…
ニュージーランドの治安と注目度からして危険性は低いと思いますが、
如何にも暴動やテロの起こりそうな話題なので撤退します。
Auckland Public Library(オークランド公共図書館)に避難。
最大都市の中央図書館にしては小さい。
中はカラフルで直線的なデザインです。
直線的云々についてはIthra(イスラ、2023/8/17)が
曲線的過ぎて僕の中の較正が狂っているのかも知れませんが。
移民の国ニュージーランドならではのコーナーとして
Children’s Community Languages(子供達のコミュニティ言語)
というものがありました。
祖国の言葉を忘れないようにという配慮でしょうか。
特に東アジアの日中韓が大きなスペースを締めています。
中国はともかくとして、日韓の移民も多いんですね。
上の階に上がるとThe Tramway that made Takapuna
(タカプナを作った路面電車)という企画展をやっていました。
こんな僕を狙い撃ちにしたような企画展ある?
Takapuna(タカプナ)は昨日行ったDevonportの
更に奥の方にあるビーチリゾート兼高級住宅街で、
アクセス手段としてDowntownからの渡船
及び船着場からの路面電車と併せて不動産開発が行われました。
これが当時の路面電車。
風の強いAucklandでこんなに開けっ広げな構造なのか…
これを蒸気機関車で牽いたそうです。
これが当時のTakapuna発の時刻表。
始発が6:30発、終便が22:55発で
凡そ1時間に1本程度の運行頻度だったようです。
残っていたら面白そうだったのにな…
思いがけず鉄オタ要素も補給出来たところで
そろそろ空港に向かいます。
デモ隊も移動を始めたな…
20:00発NZ109便に搭乗。
さらば、ニュージーランドよ…!
次はちゃんと1週間くらい休暇を取って旅行で来たいな…
往路では気付いていませんでしたが、
機内エンターテインメントで
ニュージーランド航空の就航地情報を確認出来るんですね。
南太平洋の気になる島国が一杯です。
ここもあそこも行ってみたい…
(以降、豪州東部夏時間UTC+11.0h)
21:26、Kingsford Smith国際空港
(キングスフォード・スミス国際空港)に到着。
今回の出張は「ニュージーランド出張」ではなく
「オセアニア出張」。
実に3回目の来訪となるオーストラリア連邦、
今回はNew South Wales(ニューサウスウェールズ州)の
Sydney(シドニー)です!
これは日本便への乗り継ぎの為…
ではなく、本当にSydneyが目的地です。
Aucklandの国際学会の査読に通った時、上司が
「折角ならSydneyの支社にでも寄ってきたら?」
と打診してくれたのです。
そりゃもう乗る以外の選択肢はありません。
何はともあれ、まずは運賃が高いと評判の空港鉄道で市街へ…
出ようと思ったのですが、
鉄道が工事で運休中だとかで代行バスになりました。
その代わり、運賃は無料でしたが。
正直、もう夜遅いから早く宿に着きたいし、
空港からのアクセスはどうせ会社のお金だし、
順当に鉄道の方が嬉しかったけど…
Central駅(中央駅)で下車してホテルへ。
「シドニー中央駅」と案内する向きもありますが、
豪州の中央たる駅という時点でSydneyになるので
Central Stationが正式名称です。
Aucklandよりも数段都会な感じで、
治安もその分宜しくなさそうです。
と言っても高が知れていますが。
この後はホテルにチェックインして寝落ちしました。
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