中南米旅行 第3日目

6:00起床。
昨夜は20時過ぎに寝たので
就寝時間は充分なはずなのですが、
若干頭が痛いのは高山病の初期症状か…?


7時前に迎えに来た車に乗って北に向かいます。
滅茶苦茶起伏が激しい上に常時渋滞って
MT車には最も向かない環境な気がしますが、
右を向いても左を向いてもMT車ばかりです。
悪路を抜ける為とか…?


Quito(キト)を抜けてCordillera de los Andes
(アンデス山脈)を南下します。
想像よりも遥かに良い道ですね。
高速道路並みです。


登山の拠点となっている町Machachi(マチャチ)に到着。
6つの活火山を含む9つの高山が描かれています。


ここから道は未舗装になり、
石畳の急坂を登っていきます。
沿道には牧場があり、ミルク缶を積んだトラックとも擦れ違います。
モッツァレラチーズなどに加工するのだとか。
食べてみたいな…


国立公園に向かって左折…左折?
この細い砂利道が国立公園への入口?


洗い越しを越えて進んで行きます。
この道はまだ改良前なのか、
それとも自然保護の観点からこうなっているのか。


行く手に目指している山が見えてきました。
世界一高い活火山とも呼ばれるCotopaxi(コトパクシ山)です。
その標高は何と5,897m。
今居るこの場所も既に標高3,600m超です。


Parque Nacional Cotopaxi(コトパクシ国立公園)の入口に到着。
パスポートの確認を受けて入園します。


Tambopaxi Lodge(タンボパクシ・ロッジ)に到着。
後ろには堂々たるCotopaxiが鎮座していますね。
Cotopaxiと共通している語尾のpaxiは
ケチュア語で「月」を意味する単語で、
Cotopaxiは「月の首」(頂上にあるカルデラ湖のこと)、
Tambopaxiは「月の行方」です。


大きな窓ガラスからCotopaxiを望めるロッジ。
こんなところで長期滞在してテレワークしてみたいですね。
…高山病になるかな(標高3,800m)。


さて、日本の何処よりも高いこの場所でやるのは乗馬です。
Cotopaxiでは定番のアクティビティのようです。
同行者のOMさんが見付けてきました。


Cotopaxiを望む草原で乗馬すれば気分は遊牧民。
何とも爽快な乗馬体験…
と言いたいところですが、
高山病の初期症状か、長距離移動の疲労故か、
動悸が止まりません。


アルゼンチン人観光客やチリ人観光客と共に出発です。
意外と南米内で観光客の往来があるんですね。
てっきり欧米からばかりかと。


南米グループは自由気儘に馬を走らせています。
で、僕等の馬もそれにつられて走り出します。
うおお振り落とされる!
低地でもキツい運動なのに4割減の空気の中では必死です。
南米勢は何故あんなに飄々としているんだ…


ド素人でギャロップやら水路越えやらをやって
一気に乗馬経験値を積めたツアーでした。
いつか暴れん坊将軍みたいに颯爽と走ってみたいものだ。


Tambopaxi Lodgeに戻って昼食。
すっかり気に入ったのでまたLocro(ロクロ)です。
アボカドとチーズだけでなく
Tostado(トスタード)と呼ばれる炒りトウモロコシも付いています。
ジャガイモベースのまろやかなスープに
塩の効いたポリポリのTostadoは相補的で箸が進みます。
Locroは自炊にも取り入れてみようかな。


昼食を終えたらCotopaxiを後にします。
Quitoではなく南西方面へ。


今夜の宿はQuitoではなく
遥か南にあるBaños de Agua Santa(バーニョス・デ・アグアサンタ)
通称Baños(バーニョス)なので、
そこへのバスが発着しているというLatacunga(ラタクンガ)の
バスターミナルで降ろしてもらいました。
ターミナルの中には様々なバス会社が窓口を設けているので、
その中からBañosへのバスを走らせている会社を探す訳ですが、
全然見当たりません。
本当にここから発着しているんだよね…?


結局、直通便は無いとのことだったので、
途中のAmbato(アンバート)まで行って
そこでバスを乗り換えることに。
Ambatoでは頻発していれば良いけど。


…と考えていたら、
Ambatoのバスターミナルのおよそ15kmも手前の
謎の詰所で降ろされてしまいました。
何でも、ここでBaños行きのバスを待てとのこと。
何故こんな変な位置で乗り継がせるんだ…
地図を見る限りどうやらCotopaxi(コトパクシ県)と
Tungurahua(トゥングラワ県)の県境のようだけど…


係員のおじさんがBañosに行きそうなバスを止めて
僕等を乗せられる空席があるかどうか尋ねています。
…が、そもそもBañosに行くバスが殆ど無く、
偶に通っても満席で断られています。
本当に乗り継げるんだよな…
こんな謎の場所で日没は御免だぞ…


この係員の人は本来何をする人なのかというと、
この道を通るバスの乗車口に
“MANTENGA LA PUERTA CERRADA”(ドアは閉めたままにして下さい)
と書かれたシールを貼っています。
エクアドルのバスは都市間バスでも普通に道端で客を乗降させるのですが、
Tungurahuaではそれが禁止されているということでしょうか?


待つこと1時間、遂に乗れるバスがやって来ました!
係員のおじさんも満面の笑みです。
お礼を言って乗り込みます。


山間の道を走っていきます。


18時前にBaños de Agua Santaに到着。
何とか真っ暗になる前に着けました。


Baños de Agua SantaはPastaza(パスタサ川)の刻む
深い峡谷に面する段丘上にある町。
Baños(風呂)の名の通り、
温泉街として名を馳せています。
今回泊まる宿は温泉宿ではありませんが。


温泉だけではなく様々なアクティビティを楽しめる町でもあり、
Puente San Francisco(サンフランシスコ橋)では
バンジージャンプをしている人が居ます。
日本のものに比べて器具が頼りなさ過ぎるけど大丈夫なんだろうか…
単なるバンジージャンプ以上の恐怖が味わえそうですね。


山の日暮れは早いのですぐに真っ暗になってしまいましたが、
宿に夕食は付いていないので中心部に繰り出します。
立地的に寒村かと思いきや夜でも賑わっていますね。


アマゾンの雰囲気を前面に押し出したお店で頼んだ。
Ayampaco Amazónico de Pollo
(アヤンパコ・アマゾニコ・デ・ポジョ)。
Bañosはエクアドルのアマゾン地域の入口でもあるので、
アマゾンを売りにするお店もあります。
ゼンマイみたいな酸味の強い山菜や
タケノコっぽい食感のサトウキビ(?)や
出汁っぽいスープに浸かっており、
パクチーさえ除去すれば日本っぽさも感じさせる一品です。
パクチーさえ無ければ…

 

脚注
※「世界一高い活火山」
 但し、今世紀に噴火した山としてはCotopaxiが一番高いが、
 1万年以内に噴火という活火山の学術的な定義では
 アルゼンチン-チリ国境にもっと高い山がある。
※「Tostado」
 この単語が炒りトウモロコシを指すのはエクアドルだけ。
 他の南米諸国ではトルティーヤやサンドイッチの意味になる。

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