中南米旅行 第1日目

今日からゴールデンウィークです。
え?明日からだろって?
社会人には有給休暇というものがあるので…
今年のゴールデンウィークはそれなりに並びが良く、
ちょっと有休を追加するとかなり長い連休になります。
となれば…


また来てしまいました成田国際空港です。
1ヶ月しか経っていないから久々感が無い…
今回は一人旅ではなく会社の人達3人と一緒です。
まさか同行してくれる人がこんなに見付かるとは
夢にも思っていませんでしたが、
流石は僕を入社させた会社といったところでしょうか。


パスポートの更新が間に合わなさそうなので
急遽実家まで飛行機で帰省した人が居たり、
ワクチン接種証明書を発行し忘れているのに気付いて
今朝区役所に押し掛けて間一髪入手した人が居たり、
電子ビザを申請し忘れて搭乗2時間前に申請し
チェックイン直前に何とか承認された人が居たり、
出国前から綱渡りな面子ですが
17:20発JL62便に搭乗。


夜を明かし、日付変更線を跨いで2度目の4月28日、
山火事でもあるのか黄土色に烟った街が近付いてきました。

(以降、米国太平洋夏時間UTC-7.0h)


11:20、Los Angeles国際空港(ロサンゼルス国際空港)に到着。
アメリカ合衆国にやって来ました!
Rice University(ライス大学)に留学していた時は
結局最後まで来なかった西海岸です。
Texan(テキサス民)にとってCalifornia(カリフォルニア)は
不倶戴天の敵みたいなところがあるからな…


勿論、個人旅行で来ているのに
最終目的地がLos Angeles(ロサンゼルス)
なんてことはありませんが、
乗継時間がかなりあるのでちょっと観光します。
ターミナル連絡バスでAviation / LAX駅
(ロサンゼルス空港駅)に行き、
Metro C Line Norwalk(ノーウォーク)行きに乗車。
絶妙に痒い所に手が届かない市電網です。
空港のターミナルまで乗り入れられないものだろうか…
空港の近くまで来ているだけ米国にしては相当マシですが。


Harbor fwy駅(ハーバー・フリーウェイ駅)で下車。
城北線(2016/3/19)を彷彿とさせる
高速道路に囲まれた殺風景な駅です。


ここでMetro J Line El Monte(エルモンテ)行きに乗り換えます。
J Lineはバスです。
で、この車内で皆と分かれます。
Santa Monica(サンタモニカ)とか
定番観光地を一緒に巡ることも考えましたが、
どうしても行きたいマニアックな観光地を見付けてしまい、
僕だけテンション爆上がりで他の人達は真顔
みたいなことになりそうだったので、
空港で再集合することにして別行動にしました。
まあ、Los Angelesならどうとでもなるでしょう。


ダウンタウンでバスを乗り換えて…


Little Ethiopia(リトルエチオピア)にやって来ました。
Lalibela(ラリベラ、2017/2/16-17)やMerkato(メルカート、2017/2/18)など
懐かしい文字が並んでいます。
Tomoca Coffee(トモカコーヒー、2017/2/18)は無いのかな?
しかし、このLittle Ethiopiaが目的地ではありません。


そこから少し歩いた
Petersen Automotive Museum(ピーターセン自動車博物館)が
今回の目的地です。
自動車王国の米国に於いて最大規模を誇る自動車博物館。
Beverly Hills(ビバリーヒルズ)に近いという立地もあってか
スーパーカーの展示が非常に充実していると聞いて、
居ても立っても居られなくなりました。


早速入場券と、追加料金のVault(地下倉庫)見学料を払ってまずは地階へ。
地下駐車場のようなスペースに往年の名車が所狭しと並んでいます。


でもってそのラインナップが凄い!
戦後ゾーンでまず目に飛び込んでくるのがこの
Mercedes-Benz 300SL Coupe(メルセデス・ベンツ300SLクーペ)。
462万USD(約3.7億円)で落札されたこともある超高級車です。
それがこんな普通に触れる感じの置き方をしているとは…
流石に触ってはいけませんが。


この300SL Coupeはガルウィングドアと言って
カモメの羽のように真上に開くドアが有名なのですが、
実際に見てみるとサイドシルがとんでもなく分厚いので
確かに上に跳ね上げでもしないと乗降出来なさそうです。


ここに縦列駐車されている一群は
C1型を元にScaglietti(スカリエッティ)がデザインし、
3台だけ製造されたChevrolet Corvette Italia
(シボレー コルベット・イタリア)、
新車価格1.5万USD(現在の貨幣価値で約1.8億円)に始まり…


オークションで251万GBP(約4.2億円)の値が付いたこともある
F50の後継機Ferrari Enzo(エンツォ・フェラーリ)、


新車価格300万USD(約3.4億円)と噂された
Ferrari Monza SP1(フェラーリ モンツァSP1)などなど、
生涯年収レベルの車が無造作に置かれています。
このフロアだけで調達に一体幾ら掛かっているんだ…


ちなみに、このMonza SP1は
何と1人乗りという衝撃の構造で世間を賑わせました。
1950年代のレーシングカーのオマージュだとか。


これなんか然したる案内も無く
まるでスーパーの立体駐車場に停められたミニバンみたいな扱いだけど、
Koenigsegg Regera(ケーニグセグ レゲーラ)だよな…
世界に80台しか無くて新車価格約2億円と目されている…


個人的に一番刺さったのはこの一角。
英米合作のAC Cobra(ACコブラ)も勿論ですが…


この艶やかなJaguar XJ220(ジャガーXJ220)!
正規輸入が無かった日本ではまずお目にかかれない幻の車。
個人的には90年代の車の中でトップクラスに好きなスタイリングです。
欲を言えばXJR-15も見たかった。


米国だからこいつもいます、
ピックアップトラック用の8Lエンジンを
2人乗りのスポーツカーに積んだという頭アメリカンな
Dodge Viper SR I(初代ダッジ バイパー)。
周囲の車がヤバ過ぎて癒し系に見えてしまう。


勿論、Ford GT40(フォードGT40)もいます。
映画「フォードvsフェラーリ」で有名になった車ですね。
車高が40.5in(1,029mm)しかないことからその名が付きました。
現行プリウスと比較すると40cmも低いです。
これもサラッと置いてありますが、
世界に7台しかないMk III(マーク3)ですね…


あと、変わり種としてはこんな車も。
潜水艦みたいな見た目のDavis Divan(デイヴィス ディヴァン)です。
この見た目で更に3輪車でオープンカーという奇抜さ。
高級車という訳ではなくて1947年当時の新車価格は1,600USD、
現在の貨幣価値に換算しても約2.2万USD(約300万円)という
至って普通の価格でした。
但し、大量生産を実現する前に会社が倒産してしまった為、
プロトタイプを合わせても13台しか生産されなかったとか。


角の方ではありますが日本車ゾーンもあります。
若干不思議なラインナップですね。
もっとトヨタ2000GTとかが置いてあるのかと。
そしてホンダは無いんだな…


と思ったら別枠で展示されていました。
ホンダN600(米国版N360)の1号車だそうです。
最初は見向きもされなかったのに
オイルショックの所為でアメリカ人が群がったなんて嘆かわしい…
的な説明書きでしたが。


そしてまさかの愛車S2000も別枠でいました。
ドギツいピンク色で塗装されていますが、
これはワイルド・スピードX2で
Suki(スーキー)という女性が乗っていた車両だからです。
映画の撮影で使われた車なんですね。
同じ映画にはトヨタ スープラや日産スカイラインGT-Rも出ていますが、
S2000を選ぶあたり流石判っていますね。


後はレースカーも大量にあります。
お国柄NASCARのラインナップが豊富です。


で、この錚々たる面子の中でVaultの顔になっているのが
まさかのホンダN600という。
アメリカ人にとって思い入れのある車なのでしょうか。


地下車庫だけで既に相当時間を費やしてしまいましたが、
地上展示も見ます。


Jaguar XKE Coupe(ジャガーXKEクーペ)、
日欧ではE-type(Eタイプ)と呼ばれた1960年代の傑作。
史上最も美しい乗用車の呼び声高い名車です。
凄く好きです。
…何か僕がJaguarファンみたいですね。
ちなみに、Jaguarは米国ではなく英国の会社です。


ハリウッドコーナーなんてものもありました。
ハリウッド映画の撮影に使われた車両が展示されています。


映画に出て来る車と言われると
これを思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。
バック・トゥ・ザ・フューチャーでタイムマシンと化した
DeLorean DMC-12(デロリアンDMC-12)です。
奇抜な見た目から、映画用に特別に造られた車では?
とも思ってしまいそうですが…


実際に販売されていた車です。
Vaultには映画用ではなく実際に販売されていたものが置かれています。
ちなみに、この車のドアの開き方こそ
上述のガルウィングドアです。
Mercedes-Benz 300SL Coupeとは違って
ガルウィングにしないといけないほどのサイドシルには見えないけど。


バットマンとバットマン・リターンズに出て来た
Batmobile(バットモービル)もあります。
これは流石にこの形で売られていた車は存在せず、
4代目Chevrolet Impala(シボレー インパラ)に
Rolls-Royce(ロールスロイス)のジェットエンジン部品などを用いて
魔改造したものです。


Lighting McQueen(ライトニング・マックイーン)もいます。
これには明確なモデルは無いそうですが、
Chevrolet Corvette C6(シボレー コルベットC6)や
Ford GT40辺りにインスパイアされているとか。


更に、今は期間限定でハイパーカー展をやっていました。
ハイパーカーとはスーパーカーの一段上を行く存在で、
明確な線引きは存在しないものの、
暴力的なパワーで400km/h近くに達する最高速度、
新車価格が1億円超で、製造台数が数百台から
場合によっては数台しかないような超高級車を指します。
あまりの希少性故世間での知名度は低そうですが…


その中でも比較的有名なのは
やはりBugatti(ブガッティ)でしょうか。
このChiron Pur Sport(シロン・ピュアスポーツ)は
世界限定60台の生産で価格は310万EUR(約4億円)です。
しかも、これは「ベース」の価格。
ハイパーカーともなると出来合いのものを買う客は居らず
自分好みにあれやこれやとオプションを付けていく為、
実際の価格は更に跳ね上がっていくとか。
何てったってホイール一式で500万円超の世界らしいですからね…
ホイールだけでうちの車より高いじゃん…


後は、Pagani(パガーニ)もそれなりに有名でしょうか。
こちらZonda Tricolore(ゾンダ・トリコロール)は
世界限定3台しか製造されていません。
ただ、豚鼻のBugattiほどではないにしても
Paganiのデザインってヘッドライトがちょっとキモい気が…


ただ、ハイパーカーとなると奇抜さを出さないといけないのか
あのFerrariでさえこの通り。
通常車種の優雅さは何処へやら、
オラつきまくったFXX-K Evoです。


ただ、このモデルは市販する為ではなく
Ferrariの技術力をひけらかす為に造られたそうで、
窓は強化プラスチックでスライド式、
ハンドルもF1仕様などおよそ一般人向けではありません。


前掲の激ヤバカー達と比較すると
少なくともデザインは大人しめに見える
Koenigsegg One:1(ケーニグセグOne:1)。
ただ、こいつはスペックが激ヤバで、
その名の通りパワーウェイトレシオがF1並みの1kg/PS、
そして出力が1,360馬力=1MWもあるのです。
小さな発電所並みだな…


時間が余ったらSanta Monicaも寄ろうかな
なんて考えていましたが、
余るどころか昼食を食べる時間も無くなって
昼食抜きで駆け足で空港に戻ることになりました。
いやー、良い物を見られた。


Los Angeles国際空港に戻ってきました。
同行者とも無事に合流。


お腹ペコペコなのでターミナル内のフードコートでハンバーガーを。
バンズが上下逆さまになっているけど、
これがLos Angelesの最新スタイルなのか…?


21:10発LA535便に搭乗。
明日からゴールデンウィークだからか
日本人観光客の姿も見られます。
…あれ、何か見覚えのある人が居るような。
高校の先輩じゃないか!
まさかこんな場所で再開するとは…
世界は狭いですね。

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