運転免許証に1種と2種があるのは有名な話です。
1種が所謂普通の免許、2種はお客さんを乗せる為の免許です。
当然、2種は1種の上位互換であり
より厳しい条件で審査されることになります。
そして、僕が去年(2022/5/29)取得した国内Bライセンス(Bライ)にも
上位互換である国内Aライセンス(Aライ)が存在します。
AライとBライの違いは、Aライのみレースへの出場が許されること。
レースは恐らく一番有名なモータースポーツの競技でしょうが、
定義としては「複数台の車が同じコースで同時にスタートして、
所定の距離(≒周回数)を先に走破するか、
制限時間内に一番長い距離を走った者が勝利となる競技」、
つまり、「最後の瞬間に前を走っていたドライバーが勝者」という
モータースポーツの原点と言っても良い競技です。
では、Bライで出場出来るサーキットトライアルはというと、
「同じコースで所定の距離を走るのに掛かった時間を測り、
一番短いタイムを出した者が勝利となる競技」であり、
各車は基本的にそれぞれ独立して走っています。
同じくサーキットを走る競技ながら、
サーキットトライアルと比較して
レースでは何が大きく変わってくるかというと、
他の車との距離。
抜きつ抜かれつを繰り返すので他車との距離が近く、
従って危険性も高いが為に上級のライセンスが必要となるのです。
座学だけで取れてしまうBライは
実はペーパードライバーでも簡単に取得可能。
どうせならAライを取って、
S2000はただ買っただけじゃなくてちゃんと走らせています!
と胸を張って言えるようにしたいな…
という訳で、Bライの時と同じくTK(東大宇宙論研)を誘って
Aライ講習会にやって来ました。
会場は富士スピードウェイです。
1.5kmという国内最長のホームストレートを持ち、
「東の鈴鹿、西の富士」とも呼ばれる
日本を代表する国際サーキットの一つ。
Bライ講習会の時に体験走行をした筑波サーキットは
FIAの公認は受けていない全日本クラスのサーキットなので、
国際サーキットを走るのはこれが初めてです。
そう、Aライを取得する為には体験走行ではなく、
JAFの公認サーキットで「スポーツ走行」を
所定の時間(Bライ所持者は25分以上)行った実績が必要なのです
(あと、殆どオマケみたいなものだが
座学の講習会受講と極簡単な筆記試験の合格も必要)。
スポーツ走行は多くの方に取って聞き慣れない単語でしょうが、
ざっくり言えば「ガチで走ること」、
あるいは、自分自身がそこまでガチで攻めていないとしても
「ガチで走っているような人が居る中で走ること」を指します。
よっぽど贅沢に少人数でサーキットを貸し切るならばいざ知らず、
普通のスポーツ走行では多少なりとも追い越しが発生するので
レースに必要な技能を身に付けることが出来る、という理屈でしょう。
という訳で、Bライの体験走行の時とは明らかに目付きが違う
猛者達の中に放り込まれてスポーツ走行開始です。
豪雨+濃霧という最悪のコンディションでの走行。
Aライはあくまで「安全にレースが出来る」ことを保証する免許なので
別に攻めずにゆっくり安全運転しても良いと言えば良いのですが、
富士スピードウェイを走れる機会なんてそうそう無いので
無理の無い範囲で攻めてみました。
実際これはとても良い経験が出来て、
具体的には180km/hでのリミッター作動時の挙動、
フルブレーキングでABSが作動した時の挙動、
コーナリングで限界を超えて横滑りを始める時の挙動など
一般道では決して経験出来ない、というかすべきではない、
けれども延いては安全運転に繋がる知識である
車の限界域での振る舞いを身を以って学べました。
タイムはS2000の癖に3分を切れないという体たらくでしたが、
スポーツ走行とか初めてだし、この天気だし…(言い訳)
何はともあれ、非常に楽しい一日でした。
高回転を保ったS2000のエンジン音には
魅惑的な快感がありますね…
Aライも取ったことだし、
ノーマルで出られる走行会とか探してみようかな?
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