6:30、起床。
今日は平日です。
今年度分の有給休暇は既に全て申請してしまった為、
今日は普通に働かざるを得ません。
では、前の大久野島(2022/11/4)みたいに連泊してホテルで…
と考えていたのですが、行程的にそれが上手く行かず
昼間は宿間の移動に費やさなければなりません。
まあ、裁量労働制なんだし次の宿に着いてから
夜仕事すれば良いか。
勝山町電停から7:22発伊予鉄道市内線5系統JR松山駅前行きに乗車。
大手町のダイヤモンドクロッシングを抜けます。
電車が踏切待ちするところを撮りたかったけど、
普通に通過してしまった…
ので、JR松山駅前電停で降りて戻って来ました。
平日朝でも案外つっかえないものですね。
さて、そのまま歩いて南堀端電停に戻って来ました。
ここから昨夜唯一乗っていなかった市内線6系統、
本町一、三、四、五、六丁目電停を繋ぐ
伊予鉄道本町線に乗ります。
ここまで来たら二丁目も欲しい。
昨夜乗れなかったのは時間的に厳しかったとか
夜遅くなってしまって面倒だったからではありません。
昨日は日曜日、本町線はお休みなのです。
そう、あろうことか本町線は平日しか運行しない鉄道路線。
その運行日の平日も朝に4往復、昼に6往復、夕方に4往復だけの
路面電車にあるまじき閑散ダイヤとなっており、
部外者、特に県外の社会人にとっては
極めて利用難度の高い路線となってしまっています。
今回は普通の連休ではなく飛び石連休だからこそ
飛んでいるところで乗車出来るという訳です。
8:00発伊予鉄道市内線6系統本町六丁目行きに乗車。
平日の朝昼夕しか列車が走らない
働き方改革の権化みたいな本町線。
こんなダイヤじゃ利用者は居ないだろう…
と思っていたのですが、意外と居ます。
ダイヤがあれなだけで走っているのは普通に街中なので
何だかんだで利用価値はあるのでしょう。
8:11、本町六丁目電停に到着。
これで愛媛県の鉄道は完全乗車しました!
本町はまだこの北に七丁目もあるのですが、
ここで城北線(環状線の一部)に阻まれています。
ダイヤモンドクロスして北へと延伸する
という計画は昔からあるそうですが、
延伸どころか廃止が囁かれているのが現状なので…
今となってはレアな存在になってしまった本町線の乗換券。
伊予鉄道のホームページでは案内されていませんが、
市内電車を乗り継ぐ際は運転手に申し出ると
このような乗換券が発行されて、
乗り継いだ先の列車の運賃が不要になります。
8:22発伊予鉄道市内線2系統松山市駅行きに乗り換え。
JR松山駅前電停で降りて
8:39発JR予讃線普通伊予北条行きに乗り換え。
美しい伊予灘を望みつつ走ります。
9:07、伊予北条駅に到着。
ここからは道の駅を目指してひたすら歩きます。
本当はもっと近い駅もあるのですが、
そちらは列車本数が少ないので…
しかし、この伊予灘の潮風を感じながら歩くのは良いですね。
重いザックを背負っての道程も苦ではありません。
南国チックな風早長浜海岸。
春の朝だと貸切状態です。
この四阿とか雰囲気良いなぁ…
ここでテレワークしたい。
とか思っていたらメールが入って、
本当に少しテレワークする羽目になりました。
口は災いの元(?)
道の駅風早の郷風和里に到着。
道の駅擬態語に漢字当てがち問題
(季楽里2023/3/11、富楽里2023/2/19、風W2020/11/3)。
記念切符を回収しておきました。
列車の時刻が迫っているので
墓地の中のジェットコースターみたいな小道を走ります。
起伏が激し過ぎてトレイルラン並みに辛い…
墓地から駅が見えました。
伊予灘込みで良い感じに俯瞰出来て
撮り鉄したくなってきますが、
この列車を見送ると後の行程に大分響くので我慢です。
列車発車時刻ギリギリで大浦駅に到着。
何とか間に合った…
10:09発JR予讃線普通高松行きに乗車。
満席ですが、後ろの車両は回送だとかで締め切られています。
列車全体が回送ならともかく、
同じ列車の一部だけ回送にする意味ある?
今治駅で10:59発JR特急しおかぜ14号岡山行きに乗り換え。
乗り換えの最中仕事の電話をしていたので
写真は降りた時に撮ったものです。
11:31、新居浜駅に到着。
長らく「あらいはま」だと思っていた…
「にいはま」なら「居」は無くても良いじゃん。
和泉よりはマシだけど。
11:36発せとうちバスマイントピア別子行きに乗り換え。
教習車の後ろにピッタリくっついて山道を登ります。
愛媛県の車校はこんな山道も練習するんですね。
11:56、マイントピア別子バス停に到着。
足尾銅山(2017/7/16)に次ぐ日本第二の規模を誇った
別子銅山の跡地を使ったテーマパーク、マイントピア別子です。
住友財閥の基礎を造ったと言っても良い銅山です。
鉱山と言えば貨物鉄道が付き物。
それは別子銅山も例外ではなく、
嘗ては新居浜港までの専用鉄道が敷かれていました。
それは当時の基準でも相当にヤバい鉄道だったらしく、
「命が惜しければ乗るな」
とまで言わしめるものだったとか。
その激ヤバ区間(上部軌道)は
明治44年に早くも廃止されてしまったそうですが。
昭和52年まで使われていた下部軌道については
一部が観光鉄道として復活しているので、
これに乗ってみます。
蒸気機関車っぽく見せていますが、
普通にモーター駆動の電車です(レールから集電)。
当時のサイズを再現したカゴ車。
かなり小さいので中腰でないと入れません。
勿論この車両に乗りました。
トンネルや橋梁を含む400mの区間を走ります。
5分程で終点の幸運駅に到着。
元々の名前は打除駅です。
打除駅のままでも良かったのでは。
ただ観光鉄道に乗っただけで終わりではありません。
ここからがマイントピア別子の目玉です。
端出場坑道跡を使った資料館に入ります。
まずは江戸時代の採掘方法を展示しています。
鑿と槌で鉱脈を掘っていくというのは予想通りですが…
木製の手動ポンプを用いて
湧水を汲み出していたというのは初耳でした。
地下鉄も然り、日本で土を掘ったら
湧水対策は避けては通れない道だけど、
こんな方法を取っていたとは…
鉱山に於いて水汲みを専門に行う労働者を水替人足と言い、
特に佐渡金山などは3年も生きられないと言われるほど
苛烈な労働の代名詞として有名だったとか。
その分給料は良かったそうですが。
山中で粗銅を作る様子を模した模型。
…何故小銭を入れている人がこんなにいるのだろう。
10円玉なら銅繋がりで分からなくもないけど…
いや、分からないか。
もう少し時代が進んで明治時代と思しき採掘現場の模型。
縦横無尽に坑道が掘られていき、
海抜1,000m超からスタートしていた坑道は
何と海面下1,000mにまで達したとか。
真っ暗なトンネルを2,000mも下っていくって想像もしたくないな…
という真面目な展示が続いていたかと思ったら、
いきなり鉱山らしからぬポップな看板が。
子供向けの遊具広場のようです。
坑道に来てまで遊具で遊びたいもの?
と斜に構えてしまうけど、
実際遊んでいる子が居るのを見るに需要はあるんだな…
水を汲み出す木製ポンプの模型なんかもあったりして、
これは普通に面白かったです。
見た目の割に相当重いので、
これを昼夜問わず引き続けるというのは相当な苦役でしょう。
別子銅山について学べたら戻ります。
お察しの通りこの観光鉄道は「遊具」なので
必ず往復で乗車しなければなりません。
戻ってきました。
屋根のあるバーベキューコーナーに誰も居なかったので、
ここでちょっと仕事しました。
14:05発せとうちバス周桑営業所行きに乗車。
復路の車内では国領川左岸にあるはずの
下部軌道の跡が見えないか目を凝らします。
もこもこした森に覆われてしまって全然分からない…
あのトンネルは廃線跡っぽいですね。
こう見るととんでもない山奥に見えますが、
こう見えてマイントピア別子でも海から8kmしか離れていません。
なお、算出した銅は鉱毒対策として
瀬戸内海に浮かぶ四阪島まで送って精錬したとか。
逆に瀬戸内一帯に撒き散らす結果に終わったそうですが…
電気も別子銅山の水力発電所で作って海底ケーブルで送ったそうです。
新居浜駅で14:34発JR予讃線特急いしづち20号高松行きに乗り換え。
15:55、高松駅に到着。
四国を一周して戻ってきました。
もうホテルにチェックイン出来る時間になったので、
チェックインして快適にテレワークします。
今日の分の仕事を片付けたら、もう少しだけ乗り潰しします。
高松城のお堀に面した高松築港駅へ。
17:32発琴電長尾線普通長尾行きに乗車。
写真は高松築港駅が如何にお城の際にあるかを示したかったもので
写っているのは長尾行きの電車ではありません。
悪しからず。
JR高徳線が北から回り込んでいる前田山を
南から回り込みます。
18:13、長尾駅に到着。
琴電長尾線完乗です。
この琴電長尾線、最終的に前田山を越えてJR高徳線と合流する
のかと思いきや、
長尾という謎の場所で途切れています。
JR高徳線よりも琴電長尾線の方が古いので、
長尾線が途切れたというよりは
高徳線がズレた位置に通ったと言った方が近いですが。
一応、造田駅に近付けようという努力はあったそうで
JR高徳線最寄りの造田駅までは直線距離でたった2.2kmですが、
両者を結ぶ公共交通機関は
平日のみ1日3往復のコミュニティバスしかありません。
しかし、わざわざ高松まで戻るのは凄いロスだよな…
という訳で、道程でも3kmしかないのなら歩いてしまいます。
造田駅の列車の発車時刻まで30分しかないので
かなり早歩きせねばなりませんが。
汗をかきながら何とか間に合いました。
パソコンとか全部置いてきて良かったな…
18:48発JR高徳線普通高松行きに乗車。
18:55、志度駅に到着。
平賀源内って志度出身だったんだ…
完全乗車まで後一歩。
レトロな琴電志度駅へ歩きます。
19:10発琴電志度線普通瓦町行きに乗り換え。
これを瓦町駅まで乗り通して香川県の鉄道を完全乗車しました。
これで四国地方の鉄道は制覇です!
高松で祝杯です。
一番遅くまで開いていたお店がうどん屋だったのは流石高松。
ドタバタな一日でしたが何とか上手く行って良かったです。
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