四国環状旅行 第2日目


7:21、起床。
高知市で迎えた日曜の朝なので、日曜市にお邪魔します。


色々迷いましたが、結局9年前(2014/3/2)と同じいも天。
ほくほく食感とサクサク食感、甘味と塩味の調和です。
ゆずジュースなんかも買ったりしました。


高知駅へ。
県の中央駅にデパートが併設しているのは定番だけど、
ホームセンターが併設しているのは初めて見るような…


高知駅から8:20発JR土讃線特急しまんと1号中村行きに乗車。
高知駅を過ぎたら流石にガラガラだろう
と思っていましたが、それなりに乗客が居ます。
高知県民って意外にも鉄道を使うんだな…


日本最大規模の石灰石鉱山である
日鉄鉱業鳥形山鉱業所から搬出される石灰石。
関東に居ると石灰=秩父のイメージが付いてしまいますが、
石灰石の生産量ランキングは1位から順に
大分県、山口県、高知県、福岡県と
この近辺が上位を独占しています。
この流れだと5位は愛媛県か広島県なんだろうか。


9:26、窪川駅に到着。


ここでJR予土線に乗り換えるのですが、
1時間17分も待たされます。
日に4本しか無いんだからもう少しどうにかならなかったのか…
ちなみに、特急を使えたから1時間17分で済んでいますが、
普通列車縛りなんかした日には2時間44分待ちです。


第37番霊場の岩本寺が近くにあったので参拝してみます。


参道の階段にはお釈迦様の言葉が書かれている…
のかと思ったら、
英語でヒッピーな言葉が書かれています。


仁王像の壁にもややサイケデリックな絵が。


そうなると、五色幕も何だか違った意味に見えてくるな…
期待を大きく裏切ってきて面白いお寺でした。
そして、春うららの田舎(だけどそれなりに人の居る)お寺は
南知多が思い出されるな…
弘法大師が知多半島に四国を見た理由が分かった気がする。


すぐ近くには古民家カフェもあったので一服します。


立派な松が目を引く庭を望みつつお茶を。
珈琲も推していましたが、この雰囲気なら抹茶でしょう。


ちなみに、この庭からは土佐くろしお鉄道中村線が見えます。
さっきの岩本寺からも見えます。
汽車をお茶請けに頂く抹茶も乙かな。


意外と1時間17分はすぐに過ぎました。
10:43発JR予土線普通宇和島行きに乗り換え。
四国唯一の新幹線こと鉄道ホビートレインです。


0系新幹線を模した団子鼻が
マスクのように取り付けられています。
窪川駅には列車の向きを変える設備が無いからか、
宇和島行きの列車ではこちらが後ろです。


前面はこんな感じで普通のキハ32。
バックする(ように見える)新幹線はシュールだな。
いや、バックでなくてもシュールな見た目ですが。


外装だけではなくて内装にも小ネタがあります。
良く見ると運賃表に東海道新幹線の駅があるのです。
気動車でワンマン運転の東海道新幹線。


4席だけですが、0系新幹線で使われていた座席も。
回転出来ないので窪川発の便だと後ろ向きになりますが。


あとは鉄道模型の展示も。
ホビートレインの名に違わず遊んでいる列車ですね。


それでは出発進行。
川奥信号場で土佐くろしお鉄道中村線と分かれます。
窪川-若井の1区間だけはJRではない為、
青春18きっぷを使う際は210円を追加で払う必要があります。
…それでわざと接続を悪くして
窪川駅からJR予土線の列車に乗る18キッパーを
篩い分けているのか!
なるほど、それなら不思議な程悪い接続にも合点が行く。


四万十川に沿って走るJR予土線。
9年前(2014/3/3)
「四国で最も列車本数の少ない区間(7往復/日)です」
と書いていましたが、今やほぼ半減の4往復/日です。
ローカル線を取り巻く環境は年々厳しくなるな…


土佐大正駅で列車行き違いの為26分間の長時間停車。
ちょっと外に出てみます。


駅舎内ではシフォンケーキを売っていました。
雛人形や駅ピアノもあったりして
1日4往復の駅にしては賑わっています。


大正浪漫な(?)駅舎外観。
平成元年に改築したものだとか。
そもそも昭和49年開業なので大正時代はありえませんが。


ただ、駅前の標識は大正リスペクトなのか
「国鉄」のままになっています。
いや、大正リスペクトなら「鉄道院」か「鉄道省」か。


待合室の椅子もアンティーク調で重厚。
これなら長い長い待ち時間もへっちゃら?


反対列車が到着したので再出発です。


四万十川にそってコトコトのんびり…
みたいな顔をしておいて、
実のところ予土線は鉄道建設公団製なので
結構なスピードで飛ばします。
景色の良いところで徐行運転とかそういうのも無いんですね。


増毛駅(2015/9/13)は消えましたが、ハゲ駅は健在です。
いや、JR予土線も青息吐息なので
健在とは言えないかも知れませんが。


江川崎で四万十川から離れます。
しまんとグリーンラインという愛称ですが、
実は半分くらいの区間(愛媛県内)は四万十川と関係ありません。


江川崎駅で5分間停車。
ここから列車本数が倍になります。
ただ、その分沿線の景色はつまらなくなりますが。


13:29、宇和島駅に到着。


駅前の目抜き通りには背の高い椰子が立ち並び、
高知市に負けず劣らず南国感の溢れる街並みです。
結構栄えていますね。


宇和島と言えば鯛めし!
これを食べたいが為に宇和島で昼食を食べる行程にした
というのも強ち嘘ではないです。
まあ、JR予土線のダイヤが最大の理由ですが。
鯛の刺身を生卵を溶いたつゆに浸けてから
白飯に乗せて食べるというもので、
鯛のぷりぷり感を存分に楽しむことが出来ます。
…個人的には柏崎鯛茶漬け(2016/12/23)の方が好きと言ったら
愛媛県民に燃やされるかな。


鯛めしで元気を回復し、
道の駅で愛媛土産を買ったら乗り潰し再開です。
14:56発JR予讃線特急宇和海20号松山行きに乗車。


伊予大洲駅であの下灘駅(2014/3/3)や串駅(2014/12/27)のある
愛ある伊予灘線こと予讃線旧線と分かれ、
内子線とそれに続く愛の無い予讃線新線へと入ります。


内子線は元々、和紙や木蝋生産で栄えた内子へと通じる
田舎の一盲腸線でしたが、
災害に対して脆弱な予讃線沿岸区間をバイパスする新線が
内子線を延長するような形で昭和61年に開通すると、
一気に愛媛県の大動脈へと躍り出ました。


非常に高規格な線路を振り子式車両で飛ばします。
この写真で窓枠がえらく左に傾いているのは
振り子式車両だからです。


未乗だったJR内子線とJR予讃線新線を乗り通して
16:07、伊予市駅に到着。


すぐ隣にある郡中港駅へ歩きます。
隣接していることを示すように
もうちょっと似た駅名には出来なかったのか
(昭和32年までは伊予市駅が南郡中駅を名乗っていたらしい)。


16:14発伊予鉄道郡中線松山市行きに乗り換え。
ここからは伊予鉄を乗り潰します。
愛媛県の名産であるみかん色の鮮やかな車両です。


古泉駅では菜の花畑が満開になっていました。
愛媛県の映えスポットでしょうか。
背景は割と街中ですが。


松山市駅で16:45発伊予鉄道高浜線高浜行きに乗り換え。


大手町駅のすぐ北では伊予鉄の名物が見られます。
今反対列車が渡っている踏切、
良く見ると線路に直行するように
別の線路が敷かれているのが分かりますか?


これは線路と線路が交差するダイヤモンドクロッシングです。
普通の電車と路面電車が交差するのは今ではここだけで、
電車が電車待ちするという珍しい光景を見ることが出来ます。


でもって、1回交差するだけでは飽き足らず
隣の古町駅で再びダイヤモンドクロッシングがあります。
写真一番左から一番右まで
大胆に斜交しているのが路面電車の線路です。
何故こんなことになっているのかというと、
JR松山駅と松山市中心部の間を
伊予鉄道高浜線が横断しているからです。
路面電車はJRの乗客のラストワンマイル需要を取り込んでいるので、
2度高浜線を横断してでも
JR松山駅と中心部を繋いでいるという訳です。


市街地を抜けると伊予灘に出ました。
波打ち際を走ります。


17:03、梅津寺駅に到着。


下りホームから見た景色。
伊予鉄版下灘駅とでもいうべき海に臨む駅です。
愛媛県出身の同期に教えてもらいました。


梅津寺なだけに梅が有名…
かと思いきや、ミカンを推していました。
愛媛県のゆるキャラみきゃんの施設があります。
みかんのお土産やスイーツが買えるのですが、
残念ながら丁度17時で閉店したところでした。


海へと通じる踏切。
スラムダンクの舞台が松山市だったら
ここが使われていたのでしょうか。


嘗てはホームから直接砂浜に行けたようです。
しかし、これだけ海浜に接していながら
海を微塵も感じさせない駅名なのは硬派ですね。


海と伊予鉄を合わせて撮ってみようと
堤防に乗って撮り鉄を試みた図。
思ったより微妙ですね…


17:18発伊予鉄道高浜線高浜行きに乗車。
ホームからの方がそれっぽい写真になるな…


17:21、高浜駅に到着。


梅津寺駅ほどではありませんが、
高浜駅もまた海に近い駅です。
改札を出ると目の前には港が。


ここからは忽那諸島へのフェリーや高速船が出ています。
忽那諸島に行くという案もあったのですが、
難解なダイヤに阻まれて断念しました。
あまり観光需要は無いのでしょうか…
折り返し17:28発伊予鉄道高浜線横河原行きに乗車。


今度はあまり見所無く18:21、横河原駅に到着。


伊予鉄道横河原線は開業から厳しい経営が続き、
昭和40年には一度廃止が決定するところまで行ったものの、
沿線住民がそこから怒涛の住民運動を開始。
鉄道会社への働きかけだけでなく県営団地の誘致なども行って、
廃止決定から一転、電化まで成し遂げたという珍しい路線です。
折り返し18:29発伊予鉄道横河原線高浜行きに乗車。


松山市駅で19:10発伊予鉄道市内線1系統松山市駅行きに乗り換え。
伊予鉄道の鉄道線は完乗したので、
ここからは軌道線を乗り潰します。


松山城の周りを時計回りにぐるっと4分の3周して
上一万電停で19:44発伊予鉄道市内線5系統道後温泉行きに乗り換え。


19:51、道後温泉電停に到着。


レトロと見せ掛けて1階にスタバが入っていたりして
ハイカラな道後温泉電停。
いや、ハイカラも明治末期の概念だしレトロの範疇か。
本当は道後温泉に泊まりたかったところでしたが、
やはり飛び石連休で混んでいるのか予約が取れませんでした。
この後は19:58発伊予電鉄市内線3系統松山市駅行きに乗り、
環状線を乗り潰してから宿に向かいました。

 

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