潮舞い上がる

IT(元・旭丘高)が関東を離れるということで、
今日は思い出作りで一緒にドライブすることにしました。
以前は住んでいたものの、
多摩に引っ越してから全くご無沙汰だった千葉県に向います。


東京湾アクアラインを渡り、
館山自動車道で道の駅保田小学校にやって来ました。
東京湾を渡ってから風が強い!
折角なので道の駅の記念切符も集めます。


ここはその名の通り廃校になった
鋸南町立保田小学校を改装した道の駅。
随所に小学校を彷彿とさせる造りが見られます。


道の駅保田小学校から2kmしか離れていない道の駅きょなん。
中々衝撃的な小ささです。
道の駅保田小学校も鋸南町内なんだし、
ぶっちゃけ統合すれば良かったのではという気がしないでもない。


ここの目玉はしなやかなめいがこと見返り美人図で有名な
菱川師宣の記念館が併設されていることです。
鋸南町の出身なんですね。


浮世絵には興味が無いので次の道の駅へ。
道の駅富楽里とみやまです。
道の駅きょなんから5km。
やけに道の駅が多いですね。


ついでに海も見ようと大房岬に寄ってみたら、
風が強過ぎて遊歩道が立入禁止になっていました。
立入禁止じゃない場所でも
街灯が風で吹っ飛ばされて粉砕されていたし…


梢の合間から垣間見た荒れ狂う内房の海。
何か煙っぽいのは黄砂か花粉かと思っていたけど、
もしかして舞い上がった潮なのか…?
帰ったら速攻で洗車しなければ…


温暖な房総らしい道の駅アロハガーデンたてやま。
何個道の駅があるんだよと言われそうですが、
これでも記念切符のあるところだけに絞っているので
既に道中3駅ほど飛ばしています。
山間部に4つだけで沿岸部にはゼロの
お向かい神奈川県に比べて多過ぎない?
単位面積あたりで言うと香川県、和歌山県、石川県に次ぐ
日本4位の密集具合だとか。


砂浜から巻き上げられた砂が
路上に吹き溜まりを形成していたりして
かなり運転に難儀させられましたが、
何とか房総半島最南端の野島崎までやって来ました。


幾ら何でも風が強過ぎるだろ!
これまで何度か野島崎に来ていますが、
こんなにも荒れているのは初めてです。
嗚呼、僕のS2000が潮に塗れていく…
というか、車だけじゃなくて
カメラや眼鏡の心配もした方が良いレベルだな。


お店の中に避難して昼食にします。
房総と言えばやっぱりなめろう!
久々に食べるとやっぱり美味しいです。


食後は野島崎を散策…
しようかと思っていたのですが、
あまりの風の強さに断念しました。
房総の春一番は苛烈だ。


このモニュメントとか吹っ飛びそうだけど、
大丈夫なんだよね…?
これが最後の姿を捉えた写真になったりしないと良いけど。


風は南西から吹いているので、
外房に入ると幾分和らぎました。
懐かしの道の駅和田浦WA・O!です。


前来た時(2019/8/31)は余り時間も無く素通りしてしまいましたが、
今回は車で余裕があるので
鯨資料館なんかも見てみます。
捕鯨に用いられた道具や、鯨製品などが並んでいます。


その中でも一際目を惹くこの角笛のようなものは
クジラのペニスです。
鞣して革にすると最高級の革製品になるんだとか。
伸びやすくて加工しやすいので良いそうです。
どういう使い心地なんだろう…


本日最後の道の駅、道の駅鴨川オーシャンパーク。
イルカショーでもやりそうな見た目ですね。
しかし、あの段々は観客席ではなく
サザエを模したものなのだそうです。


ここまで来たのならもう一つ見ておきたいものがあるので、
行川アイランド駅の側に車を停めて
細い脇道を歩いていきます。


ありました、おせんころがしの碑です。
おせんころがしとは、強欲な領主の娘であるおせんが
父を改心させようとしたものの失敗し、
それを悔いて身を投げたとされる断崖絶壁のことです。
この写真では断崖絶壁が見えないって?


それが、ススキに遮られて良く見えないんですね。
猛烈な風が吹き付けているので
身を乗り出して覗く訳にもいかず…


おせんころがしは単なる絶壁だけではなくて
断崖を這うように付けられていた旧道もあるので、
猛烈なススキ藪の中から探し出してみます。


が、ちょっと進んだところで路肩が大きく抉れていて
撤退せざるを得ませんでした。
どうにか旧道の全景を収めたい…


という訳で、反対側の大沢集落から見てみました。
コンクリートを吹き付けられた断崖に
断層のような小径が刻まれているのが見えます。
あれが国道128号の前身です。
幅は2mあるか無いかだとか。
狂気の沙汰ですね。


この後は温泉で鴨川温泉で潮塗れになった身体を洗い、
ITを神奈川県へ送り届けて
21時過ぎに帰宅してから1時間かけて潮塗れの車を洗いました。
海沿いのドライブは楽しいけど、
次はもっと風の穏やかな日が良いな…

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