7:00、起床。
実は元々の計画だと残波岬は今日行く予定でした。
それが昨日那覇に着いてみたら
今日那覇まつりなるイベントが催されることを知り、
路線バスのダイヤが滅茶苦茶になることを恐れて
急遽昨日に変更したのです。
という訳で、今日はポッカリと予定が空いてしまいました。
どうしようかな…
那覇市街の混雑を危惧しているのですから、
ここはやはり本島を離れるべきでしょう。
という訳で、泊埠頭旅客ターミナルへ。
沖縄本島周辺の様々な離島への航路が就航しています。
この中から今回向かうのは…
渡嘉敷島です!
10:00発フェリーとかしきに乗船。
そんなメジャーどころで妥協するなんて恥ずかしくないのか
という煽りが聞こえてきそうです(被害妄想)
実際、快晴の三連休中日ということで船は満席。
甲板に座り込む人も大勢居るほどです。
高速船は満席だったのにフェリーは空席多になっていて、
貨客船って人気無いんだなぁとか勘違いしていましたが、
単に定員という概念が希薄なだけなんですね…
最後の最後まで悩んでいたもう一つの候補、
粟国島へ向かうニューフェリーあぐに。
粟国島は僕好みの観光地化されていない孤島ですが、
如何せん那覇から距離があるので
フェリーでの日帰り観光は厳しいものがあります。
おっ、懐かしのだいとう(2017/11/11-12)も居るじゃないか!
今日は出港日のようですね。
連休に合わせる気皆無の運航スケジュール。
合わせたところで感はありますが。
一眠りしたらもう島に着いていました。
11:24、渡嘉敷島に上陸。
年に島の人口(700人弱)の200倍近い観光客が押し寄せる
沖縄県きっての観光立島です。
沖縄県の離島にしてはかなり起伏の激しい地形。
さて、何で島を回るか…
ここはやはり原付でしょう!
昨日電話で問い合わせてみたら1台だけ空きがあったので、
迷うこと無く予約しました。
小回りが利いて潮風も感じられる原付は
正に離島の為の乗り物です。
僕の中で島と言えば原付という図式が出来つつあります。
慶良間海峡展望所より。
座間味村に属する慶良間諸島の島々が良く見えます。
最高の天気ですね。
渡嘉敷島を訪れるほぼ全ての観光客が遊ぶ阿波連ビーチ。
港のある渡嘉敷集落から見て丁度反対側にあり、
ハナリ島が蓋をしている為に波が穏やかで海水浴適地です。
あのフェリーに満載されていた観光客も
ここに大挙して押し寄せているようですね。
なので、阿波連はスルーして更に南へ向かいます。
こちらは裏ヶ丘展望台。
花崗岩が露出した渡嘉敷島南東部を望めます。
車道の南端に辿り着きました。
ここからは遊歩道を歩きます。
渡嘉敷島南端の阿波連岬に到着。
花崗岩が荒々しい絶壁を刻むリゾート島らしからぬ風景です。
でまあ、案の定と言うべきか誰も居ません。
南端と言う割にはまだ先があるし、
向こうの方には灯台も見えるのだが…
と思った方は鋭いのですが、
あそこは最早渡嘉敷島ではありません。
細い海峡によって隔てられたウン島です。
海峡と言っても幅数mなので、
干潮の今は余裕で渡れます。
ということはあそこの灯台まで行けるのでは?
そう思って大分頑張ってルートを見付けようとしましたが、
真の障壁は海なんかじゃなくて陸の方で、
30m以上あるこの断崖を下るルートが全く見出せず断念しました。
では灯台の巡視業務にあたる人はどうするのかと言うと、
舟でこの桟橋にアクセスするようです。
個人で行きたければシーカヤックか、
何なら駐車場下の浜から泳いでも行けるそうです。
今回はそこまでやる時間がありませんが…
何だかんだで船の時間が迫ってきたので戻ります。
帰りは更にマニアックに久比里原林道で。
こんな小さな島で、しかも沖縄県なのに林道…?
規格は確かに林道っぽいですが、
沿道で林業が営まれているような気配はありません。
林道って林業を行うことは必要条件ではなんだろうか。
ここがれっきとした林道であることの証左としては、
この落石注意の標識が挙げられます。
どういうこと?と思われるかも知れませんが、
何だか違和感を覚えるというか、見慣れない感じがしませんか?
そうです、一般的な落石注意の標識は三角形で、
しかも自動車の絵は描かれていません。
林道ではない公道、
厳密に言うと道路法に則って建設される道路の場合、
標識は「道路標識、区画線及び道路標示に関する命令」によって
そのデザインが厳格に定められているのですが、
林道は道路法ではなく森林法に準拠して造られるので
標識のデザインが自由になっているのです。
法面に付けられた落石防止ネットが
その辺のホームセンターにでも売っていそうな
ただのネットでしかなかったり、
普通の道路なら許されなさそうな構造も林道ならOKです。
だからこそ、離島では
まともな公道を通そうとすると費用が掛かり過ぎる時に
林道という扱いで道路を建設している…のかも知れません。
オタク話はこれくらいにして、
ちゃっちゃと港まで戻りましょう。
15:30発フェリーとかしきに乗船。
港に着いた時間がちょっと遅かったからか、
席は全部取られてしまっていて
甲板に座り込むことになりました。
これはこれで案外快適ですけどね。
ゴザがあればもっと良かったけど。
リゾートアイランドに渡っておきながら
灯台だの林道だののオタク話をしていたので、
ついでにもう一つだけオタク話を。
渡嘉敷島の近くには幾つも無人島があるのですが、
その中でも灯台のあるこのハテ島には
全国的に見ても極めて珍しいある物が存在しています。
それが五等三角点。
三角点の中で最も低ランクのものなのですが、
明治から大正時代に設けられたものが殆どで
その多くが廃止か四等への格上げが為されており、
四等三角点が7万個も存在するのに対して五等はたったの2個。
正に幻の存在です。
ちなみに、もう1個が存在しているのも
すぐ近くにある無人島の神山島です。
両方拝めるなんてこの泊-渡嘉敷航路は
三角点オタクにとって夢のような航路…かも知れません。
そうこうしている内に泊港に戻って来ました。
フェリーとかしきと入れ違いで出港するだいとう。
定刻より15分は早いけど良いんだろうか。
那覇市に戻って来ました。
那覇まつりの余波で大通りが歩行者天国になっています。
そんな中、裏路地で見付けたこの交差点。
「西(北)」
どっちだよと言いたくなりますが、
西平安名崎(2022/3/20)の一件を覚えている方が居れば
すぐに分かりますね。
そうです、琉球語で「ニシ」は「北」の意味です。
…と見せかけて、この「西」は本当に日本語の意味での西です。
この地区は戦後に埋め立てられて造成されたので、
琉球語での名前はそもそもありません。
「西(北)」は単に西地区の中で北の方にある交差点、
という意味です。
二重の意味でややこしい名前ですね。
でも、冷静に考えたら琉球語での「ニシ」だったとしても
わざわざ和訳を括弧書きする必要は無いか。
夕食は地元民が押し寄せるステーキ屋で。
付け合わせがフライドポテトにタマネギの素炒めと
恐ろしく彩りに欠けるプレートですが、
お肉がとにかく美味しかったです。
ステーキでアメリカンな気分になったので、
ご当地アイスクリームショップに梯子して
アップルパイのアイス添えをデザートに食べました。
オタ活に明け暮れて楽しい一日だった。
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