鳳凰三山 第2日目

3:30、起床。
昨日は19時過ぎに就寝したので、
史上最も目覚め爽やかな3時半です。
前回(2022/7/24)の経験からこの面子では
標準コースタイムより時間が掛かりそうなのと、
折角天気が良いので御来光を拝みたいということで、
日の出前の4:20に出発します。


非常に滑り易い砂の急斜面を攀じ登っていきます。
南アルプスっぽさ全開です。


振り返ると夜は既に白み始め、
韮崎の町も眠りから覚めようとしています。
日が出る前に山頂に着きたい!


白砂に岩峰という、恐山(2018/4/30)を彷彿とさせる景色。
昔の人がここに霊界との繋がりを見出して
地蔵岳と名付けたのも納得です。


頂上直下には辿り着きました。
しかし、ここからは麓からも目立っていた
あの岩場とオベリスクです。
日の出まではもうあと5分くらい…
行くか、ここに留まるか…


勿論行くしかない!
流石に同期の皆さんをこの岩場に引っ張る訳にはいかないので、
単身空身でロッククライミングに挑みます。


間に合ったッ!
おはようございます!
地蔵岳(標高2,764m)登頂です!
日の出と富士山という何とも贅沢な朝を迎えられました。
流石に直立5mのオベリスクの上には登れなかったので、
オベリスク直下で拝みました。


同行者を下に待たせているので
一頻り感動したら下ります。
登りは上しか見ないから大したことはないけど、
下りは中々の高度感だな…


さっき登った地蔵岳と前回(2022/7/24)登った赤岳の両方を望む
赤抜沢ノ頭で朝食。
良い朝だなぁ…


さて、鳳凰山は鳳凰三山と呼ばれることからも分かる通り
3つの主要なピーク(赤抜沢ノ頭は含まない)からなる山塊なので、
ここからは稜線歩きの縦走になります。
ひたすら樹林帯のここまでと違って稜線は展望抜群ですね。


そんな我々を西から見守る岩峰。
あれこそ富士山に次ぐ日本二の高山、北岳です。
一介の山屋としては富士山よりよっぽど惹かれる存在ですね。
実は今回の山行では元々北岳を狙っていたのですが、
山小屋の予約が全く取れず断念しました。
コロナ禍が一段落付いて皆山に戻ってきているんだろうか…
まあ、このグループは北岳登頂を
当面の大目標に据えて結成したので、
焦らされるくらいが丁度良い…のかも知れません。


特に難所も無く鳳凰三山最高峰の観音岳(標高2,841m)に登頂。
ここも地蔵岳と同じく花崗岩の巨岩が積み重なっています。


ただ、ここは地蔵岳ほど屹立していないので
楽に岩の上に登れます。
南アルプスの主稜線が美しい…


ここからは観音岳によって隠されていた富士山が
常に目の前に見えるようになります。
美しい稜線ですね…
白い砂地はまるで極楽浄土。


深淵なる南アルプス南部の姿も見えます。
技術力ではなく体力と精神力を極限まで試される地…
いつか行ってみたいような、やっぱり怖いような…


広々した山頂の薬師ヶ岳(標高2,780m)に到着。
昨日の時点で既に疲労が溜まっていた皆の限界が近付きつつある…
しかし、明日は皆お仕事があります。
何を言おうが下山せねばなりません。


中道ルートを下ります。
富士山に見守られながら…


と言いたいところですが、
中道ルートはすぐに樹林帯に入って眺望が無くなります。
ドンドコ沢ルートも眺望はありませんが、
あちらは滝が幾つかあって変化を持たせていました。


が、中道ルートは全く変化が無い!
膝を痛めてしまった同行者が辛そうです。
最悪僕が背負って下りるか…?


休み休み、標準コースタイムよりも大分時間を掛けて
どうにかこうにか下っていきます。


未明の出発から実に11時間を掛けて
遂に青木鉱泉登山口まで下山しました!
今回も何とか無事に山行を終えられた…
適切な難易度設定って中々難しいですね…
反省します。
この後は青木鉱泉で汗を流し、
甲府の焼肉でタンパク質を補給してから帰りました。

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