人間というのは勝手な生き物で、
義務化されるとまるでモチベーションが上がらないのに
任意となると俄然やる気が湧いてくるものです。
僕も東大ワンゲル部に所属していた頃は
何故毎週のように登山なんだと悪態を吐いていたものですが…
今週もまたやって来てしまいました。
武蔵御岳山(2022/5/14)から始めて今年度10回目の登山です。
まさか2桁に達するとは…
社会人になったら登山同行者も見付け難くなるだろうと
とにかくあらゆる方面に声を掛けていたら、
全方面の方々が思った以上に乗り気になってくれて
今の状況に至っています。
嬉しい悲鳴ですね。
そんな訳で、今回は泊まり掛けの鳳凰三山登山です!
ドンドコ沢という愉快な名前の沢沿いに登っていきます。
落石の擬音な気もしますが。
脆い地質の南アルプスを
かなり無理矢理な道の付け方で登っていきます。
この九十九折はもう少しどうにかならなかったのでしょうか。
大雨でもあったら一瞬で跡形も無くなりそうだな…
沢筋を歩くということで道中には幾つも滝が現れます。
ということはここを登る…
わけないか。
あんなのは斜里岳(2022/9/25)だけですね。
滝は登らず渡渉します。
斜里岳を経験した後だと渡渉…?という感じですが。
感覚の較正が狂ってしまった…
上も下も美しい緑に覆われた中を歩きます。
割と登山道が不明瞭な箇所もありますね。
比較的乾燥していそうな尾根筋に出ても尚、
シダが群生しています。
これは尾根筋まで湿気を供給する何かの存在を示唆しています。
その正体は立派な滝。
この南精進ヶ滝を皮切りに、
ドンドコ沢には立派な滝が連続して現れるようになります。
つまりは登山道も険しくなってくる訳で…
南アルプスの急傾斜地ということで
崩落箇所もちょくちょく現れて、
確実に体力を削がれていきます。
しかし、それでもこの滝は登山道を逸れてでも
間近に拝んでおきたいということで、
滝壺まで寄り道した五色滝。
落水で水飛沫と共に風が吹き寄せる豪快な滝です。
何が五色なのかは良く分かりませんが。
紅葉の時期が凄いのかな?
最後の大滝である五色滝を過ぎてもまだまだ登りは続きます。
絵に描いたようなベニテングタケに驚いたりしつつ、
後少しだからと皆を励ましながら登ります。
良し!今日の急登が終わったぞ!
まるで箱庭のような高原地帯に到達したら、
今夜の宿はもうすぐそこです。
見通しの利く河原に着いたことで
久方振りに地蔵岳のピークが見えました。
本当にお地蔵さんみたいな岩が乗っかっていますね…
鳳凰小屋に到着!
皆さん前回の赤岳(2022/7/23-24)で着実に力を付けたのか、
今回はコースタイムから大きく遅れることなく着きました。
が、既に満身創痍気味な人も…
赤岳と比較すると難所が少ない代わりに
距離が長めになるような山だけど、
逆の方が良かったかな…
小屋ではまさかの看板犬がお出迎え。
まさかここまでの岩場や渡渉を越えてきたの?
逞しいですね…
夕食が18時からの番に回されて暇なので、
寝室で昼寝したりのんびりして体力を回復します。
外のベンチでぼけっとしていたら、小屋の人から
小屋から徒歩7分のところにある富士見岩で
綺麗な富士山が見られると教えてもらったので、
教えられた通りに来てみました。
おお、確かに美しい富士の夕景。
ただ、東向きなので日没そのものは見えないんですね。
これは明日御来光を期待出来るかな?
夕食は鳳凰小屋名物だというカレーライス。
山小屋の名物なんて大体何処もカレーでは?
疲れた時はやっぱりカレーに限りますね。
おかわり自由という気前の良さだったので
ついつい沢山食べてしまいました。
この後は南アルプスの湧水で喉を潤しながら
暫し天体観測をしたりしていたら、
真っ暗で寒くなってしまったので19時過ぎに就寝しました。
布団があるのに、布団に直に触れないよう
シュラフカバーを使わせられるのが
ポストコロナの山小屋スタイルか…
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