インドネシア旅行第7日目。
Yogyakarta(ジョグジャカルタ)を巡ります。
6:00、起床。
インドネシアらしからぬ薄味の朝食を済ませ、
迎えに来た車に乗り込みます。
Yogyakarta東部の高原地帯に向かいます。
未舗装路の細い道に入り込んできました。
結構有名な観光スポットだと思うんだけど、
最近有名になった場所だから
まだ整備が進んでいないのかな?
Goa Jomblang(ジョンブラン洞窟)に到着。
ここはツアーに参加しなければならないので、
まずは受付を済ませると
ツアー開始の9時半まで1時間弱待てと言われました。
何故こんなに早く来たのか。
お茶を飲みつつ待ちます。
時間が来たら長靴とハーネスを付けて洞窟へ。
このGoa Jomblangは地面にぽっかりと空いた
巨大な穴が入口になっており、
徒歩では中に立ち入ることができません。
ではどうするのかと言うとザイルで懸垂下降します。
これが中々怖いです。
40mという高さも然ることながら…
一番の不安要素はこれが完全に人力で、
しかもロープが何処にも固定されていないというところです。
フェイルセーフ機構はあるんだよね…?
ロープを見張るおじさん達もこの緊張感の無さ。
落下事故が起きても
「あ、やっべ」
くらいで済ませそうですね…
高所恐怖症のTKが先に下降します。
借りてきた猫のように大人しくなっていますね。
続いて僕も下降。
後ろ向きなのでそこまでは怖くない…かも。
竜神バンジーに比べたら大したことはないですね。
ただ、カメラを落とさないかどうかは怖い。
底まで下りました。
地下水が染み出しているのか湿度が高く、
風が通らないので蒸し暑いです。
全員が下降し終わるのを暫し待ちます。
暑い…
全員が揃ったら、
湿気の源である霧に包まれた洞窟へ入ります。
入口を振り返ると陽光が霧で散乱して
幻想的な雰囲気を醸し出しています。
「こいつぁ映えること間違い無しだぜ!」
というガイドの勧めに従って記念撮影。
やはりインドネシア人は記念撮影好きな気がする。
いや、ここは単に観光客に合わせているだけという説があるけど。
さあ、洞窟探検はここからが本番です。
僅かな灯りを頼りに奥へと歩みを進めます。
暗さも然ることながら、
湿った泥が滅茶苦茶滑り易くて歩き難いです。
ずっこける人が多発しています。
何故一人一つヘッドライトを支給してくれないのか。
やっとの思いで辿り着きました。
Goa Jomblangを世界的に有名にした景色、
光のシャワーです。
とにかく湿度の高い洞窟に円形の穴から陽光が射し込み、
チンダル現象を引き起こしています。
綺麗だ…
しかし、遠くから見るだけでは飽き足らず、
更なる写真映えを求めるインドネシア人ガイドに引き連れられて
より光のシャワーへと近付きます。
ここは今まで以上に滑り易いな…
あまりにもツルツルなので
皆が手を置いているこの岩、
良く見たら立派な鍾乳石じゃないか…
日本なら「この石は1cm成長するのに数百年掛かっていて~」
みたいな看板と共に柵で接触を禁じられるところですが、
そこはやはりインドネシアです。
まあ、万が一足を滑らせて落ちたりした日には
この濁流に飲まれて地の底へと消えてしまうので、
ツアー参加者も必死です。
そして、漸く洞窟の最深部に到着。
念願の記念撮影タイムです。
ここもまた足場が悪い。
光のシャワーの穴から引き上げてくれたら楽なのですが、
足場が不安定過ぎてそうはいかないので
ずっこけつつ元の入口まで戻ります。
ザイルで引き上げ。
引き上げられている最中は下降より怖くありませんが…
この舞台裏を見ると恐ろしくなりますね。
やっぱり人力なのか…
寓話の大きな蕪みたいになっているし。
丁度僕等が引き上げられている最中に
スコールが降り出してしまったので、
急いで待合所へと戻って昼食を食べます。
Yogyakarta市街方面に戻ります。
向こうの方もこの距離から分かるくらい凄まじい豪雨だな…
Candi Prambanan(プランバナン寺院群)に到着。
Candi Borobudur(ボロブドゥール寺院群)と双璧を成す、
Yogyakarta近郊の世界文化遺産です。
Candi Borobudurとどちらにするか非常に迷いましたが、
Goa Jomblangと合わせられるこちらにしました。
…が、あまりの豪雨で入場券売場から全く出られません。
ここぞとばかりに傘を押し売りに来たおばちゃんから
「ありがとう~!」と満面の笑みで傘を貰おうとしたSY先輩に
僕とTKとおばちゃんの3人で呆気に取られていました。
この雨ではそもそも傘が役に立たないので大人しく待ちます。
1時間弱待ってやっと雨が止みました。
もう日没ギリギリの時刻ですが、
頑張って広大な遺跡を巡ります。
雨上がりの夕暮れは中々綺麗ですね。
インドネシアは世界最大のイスラム教の国として有名ですが、
このCandi Prambananは大半がヒンドゥー寺院です。
その為、象の像が沢山あります。
迷子になりそうな複雑さ。
3人が3人ともマイペースなのですぐ逸れます。
周囲に煉瓦が大量に積まれているのですが、
これは復元途中ということなのでしょうか?
それとも、元々こういうものなのかな?
こちらは仏教寺院ゾーン。
インドネシアは日本に負けず劣らず
宗教のごちゃ混ぜに寛容です。
神仏混淆まではしていないと思いますが。
それでは、日も暮れたところで市街地に戻ります。
中心部のKraton(クラトン)で降ろしてもらいました。
Kratonとは王宮のことで、
共和国として独立したインドネシアでも
Yogyakartaには唯一王室が存続しており、
ここには今でもスルタンが住んでいます。
そして、P会民としてはゴドフスキーのあの名曲、
ジャワ組曲第10曲「王宮にて」の舞台として特に有名な場所です。
個人的にはゴドフスキーの曲の中で一番好きな曲なので、
ここに来られて感慨も一入です。
まあ、もうこの時刻では中に入れませんが。
昨夜のSate(サテー)がとんでもなく辛かったので、
今日の夕食は甘めの郷土料理だという
Nasi Gudheg(ナシ・グドゥッ)。
パラミツをココナッツミルクと赤砂糖で煮込んだという
スイーツ一歩手前の料理です。
これは逆に甘過ぎるな…
Sumatera(スマトラ)の料理は凄く美味しかったのですが、
残念ながらYogyakartaの料理はどうも僕の口には合いません。
まあ、それもまたインドネシアの多様性を
如実に表していると言えるかも知れませんね。
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