能登旅行第3日目。
今日は越中をメインに回ります。
7:08、起床。
うっすらと立山連峰が見えています。
良く、冬の富山県の景色というと
富山湾越しに見る雄大な立山連峰が挙げられますが、
冬の日本海であんなにすっきり晴れるのは
地方紙の一面で取り上げられるくらい珍しいそうです。
とは言え、ここは外せません。
まずやって来たのは雨晴海岸。
上述の絶景写真のみならず、
氷見線の撮影スポットとしても有名です。
でも、今日は立山連峰よりも
能登半島側の方がずっと綺麗だな…
ということで、能登を背景に撮り鉄を試みたのですが、
松に隠れてしまって失敗しました。
うーん、もう少しだけ松の枝の窓が大きければ…
立山を背景に反対列車でリベンジ。
…曇っていますね。
有名な構図の写真は望遠レンズでないと撮れないので、
撮り鉄しようと思っている人はお忘れなく。
列車で雨晴駅まで来るか、
車で道の駅雨晴まで来て散策すると便利です。
そのまま南下して高岡駅にやって来ました。
6年前よりも随分と立派になったような…
いや、あの時は高岡駅外観なんて殆ど見てないか。
ここでちょっと乗り鉄します。
10:45発万葉線越ノ潟行きに乗車。
実は万葉線というのは路線の名前ではなく
鉄道会社の名前(万葉線株式会社)なのですが、
そんなことを気にするのは鉄オタだけなのでスルーします。
万葉線は路面電車王国富山県の路面電車の一つ。
正式には高岡駅-六渡寺の高岡軌道線と、
六渡寺-越ノ潟の新湊港線を合わせたものです。
岡山電気軌道と同じく、
車道のど真ん中に色を塗っただけの電停もあります。
歴史ある路面電車の風格ですね。
高岡市は藤子・F・不二雄の出身地ということで
ドラえもんトラムも走っています。
今日は高岡駅電停11:15発のドラえもんトラムに乗ると
先着50人にチョコどら焼きが配られるとか。
旭ヶ丘電停。
旭丘高出身として撮っておかなければならないかと。
ここまで各駅の案内を頑張っていた車内放送が
「この駅については特に
申し上げることもございませんのでね、へっへ」
と匙を投げてしまう可哀想な電停です。
万葉線の本社と車庫がある米島口電停の先から
ちょっとだけ専用軌道になります。
JR氷見線とJR新湊線をオーバークロスします。
どうやらこの為だけに専用軌道化しているようですね。
能町口電停からは再び併用軌道になります。
商店街とかではなく普通の民家の軒先を走るという
併用軌道の中の併用軌道です。
六渡寺駅からは新湊港線になり、
法律上の区分も軌道(原則併用軌道を走る)から
鉄道(原則専用軌道を走る)に変わります。
そんなことに気付くのは極一部の鉄オタのみ…
かと思いきや、車内放送できっちり案内されるので
聞き流していなければ誰でも気付けます。
万葉線随一の撮影地、庄川橋梁。
柵などは一切無いのでちょっと怖いですね。
何人か残っていた乗客も東新湊駅で全員降りてしまい、
列車は貸切状態になってしまいました。
運転手のお姉さんはえらくサービス精神旺盛で、
万葉線やその前身の富山地鉄射水線について
色々教えてくれました。
11:34、越ノ潟駅に到着。
今まさに改築工事の真っ最中で
駅前にも特に何も無い寂しい駅ですが、
実はここからとある珍しい交通機関が接続しています。
それがこれ、富山県営渡船です。
元々、この辺り一帯は放生津潟という干潟で、
万葉線の前身である富山地鉄射水線は
砂州上を通って東の富山駅まで通じていました。
しかし、高度経済成長期に干潟を浚渫して
新たな港湾を造成する計画が立ち上がり、
放生津潟の出口を塞ぐ形になっていた射水線は
昭和41年に開削されて東西に分断。
並走していた道路も全て分断された為、
代替交通機関となったのがこの渡船なのです。
あまりにも接続が良過ぎるので、
写真を撮っていたら万葉線の運転手さんに急かされ、
慌てて飛び乗るが早いか岸を離れました。
射水線の代替交通機関であるのみならず、
同じ時期に分断された県道の代替交通機関でもあるので
運賃は何と無料です。
嘗て地元住民以外からは運賃を取っていたそうですが、
昭和61年に券売機が壊れてしまったので
一般客も含めて一律無料化したとか。
これまで聞いた中で一番衝撃的な運賃改正理由だ…
高度を稼ぐ為に傾斜が急になり、
路面電車を通すことは出来なかったようですが、
自動車は巨大な新湊大橋によって湾を横断することが出来ます。
射水線を生贄に造られた富山新港を進みます。
大型タンカーやガントリークレーンが犇めいています。
ものの5分で対岸の堀岡発着場に到着。
正直、ここで降ろされても…
というくらい辺りには何もありません。
一応、射水線の代替バスは出ています。
また土日祝祭日に限り、射水市のコミュニティバスに乗り継ぐことで
富山ライトレール富山港線の岩瀬浜駅へ向かえます。
盲腸線になっている2つの路面電車の終点同士を結ぶという
乗り鉄にとってはこの上なく便利なバスです。
明示的には宣伝されていないけど、
どう考えても乗り鉄需要を狙った路線だよな…
渡船が運航されない夜間には
代行バスが両発着場を結んでいます。
万葉線が6時台から23時台までしか走っていないのに
代行バスの方は24時間運航しているのか…
一体どういう需要があるのでしょうか。
渡船発着場にあった地図。
ロシア語表記があります。
富山県ってそんなにロシア人が来るんだっけ?
というか、よしんば富山県に来たとしても
こんな場所を訪れる物好きは居るのか…?
なお、堀岡駅から先は昭和55年に廃止され、
軌道跡は暫くの間バス専用道として使われていましたが、
それも平成24年に廃止されてしまいました。
親と合流して高岡側へと戻ります。
東新湊駅で降りた人達の目的地であろう
新湊きっときと市場。
ここで昼食にします。
やはり北陸と言えば海鮮です。
海老も牡蠣も肉厚で美味しい!
さて、渡船と自動車で渡った富山新港ですが、
実は徒歩で渡ることも出来ます。
橋脚のように見えるエレベーターに乗ると…
歩行者用通路に辿り着きます。
絶景を見られるかと期待しましたが、
外の景色はそこまで良く見えません。
高所恐怖症の歩行者の為の配慮でしょうか。
金網の隙間から頑張って撮ってみた富山新港。
こうして見るとかなりの大きさですね。
さて、富山県を満喫したところで
そろそろ石川県へと戻ります。
北陸自動車道で倶利伽羅峠を越えて金沢市へ。
浅野川近くにあるひがし茶屋街にやって来ました。
加賀百万石と謳われ大いに栄えた
加賀藩の栄華を今に伝える茶屋街の一つで、
犀川沿いのにし茶屋街と合わせて
金沢市定番の観光名所になっています。
「茶屋」と言えば、ただお茶を飲んでお菓子を食べる…
のが主目的ではなく、
歴史的には大人の遊びをする場所です。
今ではただお茶を飲んで
お菓子を食べるのが主目的の場所になっていますが。
加賀棒茶関連のものを食べ歩きました。
金箔ソフトクリームも有名らしいですが、
金箔は味に関係ないのでパス。
何故値段が「羽咋」…?
さて、そろそろ帰りの時刻が迫ってきました。
片仮名一文字だらけの干拓地を通り、
最後のスポットへと向かいます。
この何の変哲も無い駅。
北陸鉄道浅野川線の内灘駅です。
折角なので乗り潰しておこうかと。
そして、実はこの内灘、
あのTH大先輩(横山研)の実家がある町です。
融雪剤で赤茶けた道路の延びるこの町で、
金沢を代表する重力理論屋が生まれたのですね。
…と思ったのですが、後に聞いたところによると、
実家がここに引っ越したのは
TH先輩が上京した後だそうです。
それ以外に見所は特に無いので、
金沢駅へと戻ることにします。
16:36発北陸鉄道浅野川線北鉄金沢行きに乗車。
16:53、北鉄金沢駅に到着。
北陸新幹線の開通で一段と豪華になった金沢駅。
どちらかと言うと控えめな印象の北陸の中で
金沢だけは派手な気がしますね。
北陸で最後の海鮮を食べるべく早めの晩餐。
駅前にあった人気の回転寿司です。
回転寿司とは思えぬ美味しさ!
この点はやはり北陸の強さだよなぁ…
晴天が少ないのはあれだけど。
ちなみに、回転寿司のファストレーンは
北陸新幹線のE7系を模していました。
新幹線フィーバーですね。
金沢駅から17:55発北陸新幹線
かがやき514号東京行きに乗車。
東京に戻りました。
車内でつまむ用に買った唐墨ならぬ
唐千寿が思った以上に美味しかった。
北陸の海産物がもっと松戸にも進出して欲しいなぁ…
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