RESCEUサマースクール第4+1日目。
下宿に帰るまでがサマースクールです。
7:00、起床。
朝食を食べて五所川原駅へと向かいます。
バナナを前面に押し出した青果店。
昨夜丁度テレビで津軽のお菓子特集をやっていて、
津軽は南国への憧れからかバナナに対して
異常なまでに憧憬の念を抱いていると言っていました。
弘前市にはバナナ最中という
バナナ含有率0%の銘菓もあるとか。
7:58発JR五能線快速東能代行きに乗車。
僕がこれまで乗った鉄道路線の中で
間違いなく五本の指に入る絶景路線です。
(他に入るとしたら宗谷北線、花咲線、日高本線、只見線。)
折角こんなにも天気が良いので
ちょっと寄り道して乗ってみる事にしました。
鰺ヶ沢駅辺りから日本海が見えるようになります。
8:55、千畳敷駅に到着。
駅のすぐ裏手が海という、
潮風の薫る最高に開放感のある駅です。
駅名の由来になった千畳敷は駅を出てすぐ目の前にあります。
景勝地の名に因んで名付けられた駅で
ここまで由来の景勝地に近い駅はそうそう無いのでは。
活火山ならともかく、こういう海岸の地形というのは
数万年か、新しくても数千年オーダーの時間を経ているものですが、
ここはたったの200年そこらしか経っていないそうです。
1792年の大地震で隆起したのを面白がり、
津軽藩の殿様がここに千枚の畳を敷かせて宴会を開いたのが
「千畳敷」の名前の由来だとか。
千畳敷駅の裏手に津波避難場所になっている灯台があり、
そこへ通じる避難路があるそうなので
千畳敷を俯瞰すべく行ってみる事に。
全く刈り払われていないな…
これで緊急時にちゃんと避難出来るんだろうか。
ダニが付きそうなので足早に上ります。
俯瞰した千畳敷駅。
岩壁と海に挟まれて何とも窮屈そうです。
草に覆われた階段を上りきったところに
謎の小屋がありました。
仏像やら壺やらが博物館の如く置かれています。
しかし、説明書きは見当たらないし…
まさか誰かの隠し財産?
床は簀子状になっていて
草が入り込んできていました。
これで大丈夫なのかな…
避難路の放置具合から薄々感じてはいましたが、
千畳敷展望台と書かれた場所は草茫々で何も見えませんでした。
灯台と電波塔は中々雰囲気がありますが。
あの階段のような何かをもう一度通るのは嫌なので
段丘上の農道を歩きます。
でも、折角なら海沿いを歩きたいんだけど、
一向に海岸へ降りる道が現れない…
Googleマップによると3km先まで無いらしいし…
何やらGoogleマップには載っていない道が現れました。
方角的には海へ向かっているようだけど…
こういう状況に於いてどちらを信じるべきかと言えば…
勿論自分の直感ですね。
私道っぽかったですが、結果的には海岸に出られました。
リゾートしらかみが来たのでちょっと撮り鉄。
五能線らしさがあまり無かったか…?
炎天下の中ひたすら国道101号を歩きます。
歩行者の存在など一切考慮していないというような道で、
無きに等しい路肩を歩いていると
海産物を積んだトラックがバンバン通り過ぎていきます。
目指すのは昼食が食べられるであろう道の駅。
徒歩で道の駅にアプローチするのは
大抵の場合非常に忍耐を必要とします。
津軽今別駅みたいに併設してくれれば楽なのに…
ただ、今回は最寄り駅ではなく
2駅離れた駅から歩いているからというのもありますが。
田舎の2駅は遠い…
着いたー!
写真撮影を挟みつつちんたら2時間も歩いて
道の駅ふかうら かそせいか焼き村に到着しました。
平仮名が多くて却って分かりにくいですが、
地名を漢字で書くと「深浦風合瀬イカ焼き村」です。
イカ焼きの良い匂いが漂ってきています。
店内は何にも増して鮮魚の品揃えが豊富で、
道の駅というよりも漁協の直売所のような雰囲気です。
アジが100g70円とは安い!
買いたくなりましたが、
この炎天下の中を腐らせずに持って帰れる気がしないので断熱。
何はともあれ昼食。
炎天下を7km歩き詰めた後の海鮮丼は美味しい!
景色も良いのでのんびり休みたいところでしたが、
次の列車の時刻が迫っていたので急ぎます。
列車本数が少なさ過ぎて千畳敷駅から歩きましたが、
道の駅ふかうらの最寄り駅はこの風合瀬駅。
ここもまた潮風が吹く爽やかな駅です。
12:28発JR五能線普通深浦行きに乗車。
この写真は結構お気に入りです。
より一層海の近くになった五能線は
火照った身体に波飛沫を浴びたいかの如く走ります。
12:33、驫木駅に到着。
リゾートしらかみは目もくれずに走り去ってしまう駅。
ただ波と風の音しか聞こえない五能線随一の秘境駅です。
最近ちょっと知名度が上がったのか
僕以外にも4人降りていましたが。
驫木は「とどろき」と読みます。
日本海の荒波の砕ける音が轟いていたのでしょう。
「轟」でなく「驫」の字を使っているところに
また何とも風情があります。
「鰺」ヶ沢や「艫」作など
難しい漢字が多い五能線に於いてもこの駅名は別格で、
「驫」は日本の駅名の中で最も画数の多い漢字だとか。
時刻表。
上下5往復と秘境駅にしては多めで、
しかも、3駅先の深浦駅で
上下列車が行き違う運行ダイヤが組まれている為、
弘前方面から来れば30分程度という
丁度良い滞在時間を確保出来るようになっています。
そして、この抜群の立地も相俟って
秘境駅としては異例の人気を誇っているのでしょう。
第二の下灘駅になる日も遠くない…かも。
駅前には1軒だけ民家がありますが、
それ以外は国道101号以外何もありません。
国道101号ももう少し駅から離れていたら
もっと雰囲気が良くなっただろうになぁ…
13:05発JR五能線普通弘前行きに乗車。
戻ります。
徒歩で2時間かかった道のりも列車なら一瞬…
と言いたいところですが、
五能線はあまり速くないのでそこそこかかりました。
鰺ヶ沢駅で列車交換の為に長時間停車。
ちょっとだけ出てみます。
鰺ヶ沢町はブサカワ犬わさおで有名。
駅前の大きな看板でもわさおがお出迎えしていました。
一個人の飼い犬が町を挙げてここまでPRされるのは、
忠犬ハチ公以来ではないでしょうか。
秋田犬は有名になりやすいのだろうか。
15:24、弘前駅に到着。
南部の八戸と対立する津軽の弘前。
台地状になっている八戸とは違い、
弘前は平坦な地形です。
発展具合はどっこいどっこいでしょうか…
どちらも青森市よりは栄えています。
折角なので弘前城をちょろっと見てみます。
これまた昨夜の昨夜のテレビ番組で紹介されていた
弘前公園のババヘラアイスを食べてみようと思ったのですが、
弘前市民も同じ番組を見て影響されたのか
早くも売り切れて店仕舞いしていました。
そして、弘前城の雄姿がこちら。
工事中かよ!
良く見ると奥の方にちょろっと見えていますが…
例の如く時間に追われているので急ぎます。
小走りで弘南鉄道の中央弘前駅へ。
某中央前橋駅と言い、「中央○○」を名乗る駅が
中央でない方の駅に比べてメッチャショボいのは何なのだろう。
16:30発弘南鉄道大鰐線普通大鰐行きに乗車。
この大鰐線は平成25年に一度は廃止が決定された路線で、
今も尚いつ廃止されてもおかしくない状況のままなので
この機会に乗っておきます。
弘前城の外堀沿いを走ります。
寒冷地らしく列車に冷房は無く、
窓を開け放して風を取り込みます。
この長閑さが心地良いですねー。
津軽大沢駅。
ローマ字表記が「とぅがるおおさわ」になっている…
津軽は訓令式なのでしょうか。
JR奥羽本線をオーバークロスします。
平成14年に開業した石川プール前駅。
「いすぃかわぷーるまえ」になっていますね。
訓令式への熱いこだわりを感じる。
かと思いきや、お隣の古そうな鯖石駅は
ヘボン式で書かれていました。
何処かのタイミングでヘボン式から訓令式に変えたんだろうか…?
16:58、大鰐駅に到着。
JR奥羽本線との乗換駅でもありますが、
JRに乗り換えない乗客は
この通路で駅の外へと出ます。
どう見てもただの車庫にしか見えない弘南鉄道大鰐駅。
初見だと入って良いのか躊躇われるな…
一方、JR側の駅舎は足湯まであり立派です。
落差が凄い。
折角なので、駅前の菓子屋で買った
大鰐温泉煎餅をつまみながら足湯に浸かります。
東北仕様だからか滅茶苦茶熱い!
大鰐温泉煎餅は煎餅というよりクッキーで
妙に懐かしい味がしました。
17:24発JR奥羽本線普通弘前行きに乗り換え。
戻ります。
17:39、弘前駅に到着。
駅前の倉庫には明日から始まる
弘前ねぷたまつりに使われるねぷたが、
今か今かと出陣の時を待っていました。
ねぷたまつりも見てみたかったけどな…
駅前の居酒屋でサマースクールの打ち上げ。
貝焼き味噌な郷土料理を堪能しました。
弘前駅前から18:46発弘南バス青森空港行きに乗車。
19:40、青森空港に到着。
最終の20:40発JAL150便に搭乗して羽田へ向かいます。
21:55、羽田国際空港に到着。
青春18きっぷがあるので、少しでも交通費を浮かせようと
京急蒲田駅からJR蒲田駅に歩いて乗り換えます。
アーケード街は酔っ払いや客引きがうろつき、
その中を不良がスケボーで爆走していく…
蒲田の治安悪過ぎでは…
これなら北千住や松戸の方が遥かにマシだと思う。
そんな蒲田を潜り抜けて何とか北松戸へと帰り、
これにて無事サマースクールが終了しました。
実に実り多いサマースクールであった。
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