(無題)

今日は快晴の連休中日。
しかも、特に予定無し。
これはもう出掛けざるを得ない!
という訳で、一昨日島を訪れたばかりなのに
性懲りも無くまた島を訪れる事にしました。

愛犬を車に乗せていざ出発。
衣浦トンネルを抜け、近くて遠い一色町へ。


やって来たのは一色港です。
愛知県にある有人島は全部で三つ。
全て三河湾に浮かび、互いに位置も近いので
三つとも同じ市町村であって然るべきな気がしますが、
その内二つは尾張の南知多町に属し
師崎港から船が出ている日間賀島と篠島、
そして残る一つが三河の西尾市に属し
一色港から船が出ている佐久島と、
尾張と三河で分かれているのです。
それがどうした県は同じ愛知県だろ、
と県外の人は思うかも知れませんが、
愛知県に置いて尾張と三河というのは
県境にも匹敵する政治的・心理的分断があるのです。
そんな訳で、尾張出身の僕にとって
佐久島は遠い存在でした。
今日はその佐久島へ行ってみたいと思います。


佐久島渡船に乗船。
連休で観光客が多い為か、
ひっきり無しに臨時便を運行しています。
しかし、普段は1日8便で、愛知県の有人島の中では
ぶっちぎりの行き難さを誇っているので注意です。
(日間賀島、篠島は1日30便近くある。)


佐久島東港に到着。
まずは昼食にします。


大あさり丼。
三河湾は大あさりが有名です。
アサリとは思えぬ身の柔らかさで美味しいです。
貝のあの独特の歯応えが苦手な僕にとっては有難いです。


昼食を終えたら島を歩きます。
2車線くらいの幅があるアスファルト舗装路という、
この大きさの島にしては驚くほど立派な道路です。
(佐久島の面積は1.81km2


海。
内海の三河湾でありながら綺麗です。
愛犬は全く躊躇う事無く入っていきます。
犬って本能的に海は怖くないのかな?


競売中の売家がありました。
紙に希望落札価格を書いて
家の前のポストに入れるという、
何とも長閑な入札方式。
土地88坪の建物16坪の平屋で最低780万円から。
佐久島に家が欲しい方は是非。


愛犬がやけに脇道に入りたがるから
一体何なのかと思ったら、
奥でバーベキューをやっていました。
良くそんな微弱な匂いを察知するものだな…


西港近くの集落まで来ました。
こういう黒塗りの外壁の民家は
日間賀島や師崎は勿論、
半田でも良く見るから良くあるものかと思いきや
他の地域では殆ど見掛けません。
この辺り限定のものなのでしょうか。


古民家を使った芸術作品、
佐久島空家計画/大葉邸。
近年、佐久島は島の至る所に芸術作品を置き、
アートの島として売り出しています。


瓦を積み上げた塀。
これは半田や日間賀島では見た事が無いな…
佐久島限定なのかな?


集落を少し離れると森になりました。
小さい島の割に民家だらけという訳では無く
意外にも森が多いです。
佐久島の人口は日間賀島や篠島に比べて
10分の1ほどの300人足らずしか居ないのです。
同じ三河湾の島でありながら
尾張と三河でこうも違うものなのか。
やはり愛知県は愛知県というよりは
未だに尾張藩と三河藩ですね。


海の傍に古墳がありました。
そんな時代から佐久島に有力者が住んでいたのか…
日間賀島と篠島は人口密度が高過ぎて
古墳などは一切残されていません。


古墳本体。
島の大きさを表すかのように小さいです。


古墳からは海が覗けます。
そういう遺言なのでしょうか。


海岸。
この漂着した海藻の多さは如何にも愛知だな…


三角格子に割れた岩。
何故こんな模様が付いているのだろう…
まるでモザイクタイルです。


おひるねハウス。
今や佐久島の代名詞となった芸術作品です。
海に面した棚の様な建造物。
中に入ってお昼寝している様子を撮るのが定番なのですが…


有名になり過ぎてこの大行列。
こんな島まで来て行列を作るのか…
僕は止めておきました。


崇運寺。
西港のすぐ傍にあるお寺です。
実は愛知県はお寺の数が全国一だったり。


お寺の前にあるこの謎の装置は
芸術作品なのか、それとも港で使う何かの設備なのか…
解説が何も見当たらないので分かりません。


波ケ崎灯台。
ここからは海岸沿いを歩いていきます。


白浜。
美しい海岸です。
南の島な雰囲気。
海岸はきっちりと護岸されており、
とても歩き易い舗装路が続きます。
しかし、観光客は殆ど見掛けません。
皆おひるねハウスとかばかりに目が向いているのでしょうか。
観光客の大半は南岸に居ます。


白浜からちょっと森に入った場所に
小さなお地蔵様が幾つもあり、
その一つ一つに「第○番札所」という札が立てられています。
佐久島はこんなに小さな島なのに
知多半島と同じく弘法大師が訪れたからとかで
八十八ヶ所の札所があります。
そんなに作れるものかと疑問に思っていたけど、
こういうからくりだったのか…


芸術作品、空の水―山。
お地蔵様の中に現れました。
祠に形を似せているのかな?
ここから先はひたすら森の中を歩きます。
小さな島とは思えぬ深い森。
ただ、日間賀島にもまして平坦な島なので
起伏は殆どありません。


芸術作品、北のリボン。
ソテツ広場にある滑り台のような構造物です。


北のリボンの上から。
その名の通り、北の海が良く望めます。
天気が良ければ富士山まで見えるとか。
ただ、北のリボンという名前は
北海道を思い起こさせるな…


与市の鼻。
岩から水が滲み出しています。
ここ以外にもところどころ水が溜まって
湿地帯の様になっているのですが、
一体何処から水が来ているのでしょうか?


芸術作品、星を想う椅子。
浜辺に流れ着いた「星のかけら」
即ち漂着ゴミを固めて作られています。
ゴツゴツしていてかなり座り難いです。


入ヶ浦。
この自転車は芸術作品…では無いか。
青春を感じさせる雰囲気です。
大学4年生はまだ青春に含まれるだろうか…


東集落の中心にある八劔神社。
佐久島の信仰の中心だそうです。
これだけ寺や地蔵の多い島でも
信仰の中心はやっぱり神社なんだな…


集落の脇にあったガソリンスタンド。
週3回しか給油出来ないのか…
まあ、この小さな島なら大してガソリンも使わないか。


芸術作品、佐久島の秘密基地/アポロ。
アポロ11号の月面着陸をイメージしているのだそうです。
ここも中々混んでいます。
秘密基地(秘密とは言っていない)


いやー、爽快な景色だ。
奥に潜水艦のような男子岩が見えます。


筒島。
元は離れ小島だったようですが、
防波堤で繋げられています。
ただ、高さが低いので波が頻繁に越えています。
タイミングを見計らわないとずぶ濡れだな…


何とか筒島に渡りました。
弁財天です。


願い石という平たい石に願い事を書いて
奉納すると願い事が叶うそうです。
この観光客の多さだと
埋立地が出来るくらい石が溜まりそうだな…


そんな感じの佐久島観光でした。
近場ながら異国感(?)溢れる
見応えのある島だった。

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