(無題)

今日は気持ちの良い秋晴れ。
北千住の隣、南千住でとある催事をやるそうなので
折角だし自転車で行ってみる事にしました。


やってきたのは隅田川駅。
そんな名前の駅は聞いた事が無い、って?


まあ、貨物駅ですからね。
品川区の東京貨物ターミナルと双璧をなす
東京の二大貨物駅の一つです。
何故そんな隅田川駅に来たのかというと、
珍しい甲種輸送の貨物列車を取る為…
では無く、JR貨物主催の鉄道の日記念イベント
隅田川駅貨物フェスティバル2015があるからです。
新幹線の車両基地公開とかなら兎も角、
貨物列車とか超ディープな鉄オタしか来なさそう…
ポスターには
「貨物列車にのって隅田川駅にやってきた
しゃがいも・たまねぎを1袋100円で特別提供!」
という鉄道イベントらしからぬ文言まで。
家族連れに来てもらおうと必死なんだな…
とか同情の念を抱きつつ会場に向かってみたら…


何だこの行列は!?
何かのコンサートでもあるのかというレベルの人の量。
しかも、家族連れが大半。
貨物列車って子供に人気なのか…?


200m程の行列を並び切って漸く入場。
普段は一般人が立ち入れない隅田川駅構内です。


後ろの高層マンションとの対比が何とも不思議な感じ。
しかし、東京の物流は今もこの隅田川駅に支えられているのです。


鉄オタ的メインイベントの鉄道部品即売会。
オークション形式になっていて、
EF65-1079の銘板の最低入札価格は…
20万円!?
その他も、最も安いもので5万円から。
流石にこれは僕にも理解出来ません。
収集鉄と乗り鉄は大分違うな…


こちらは主婦的メインイベントのジャガイモ・玉ネギ即売会。
詰め放題に比べるとお得感はそこまででも無いですね。
でも、ここに来たい旦那さんにとっては
奥さんを説得し易くてとても有難いのではないでしょうか。


そしてこちらがメイン会場。
開場から1時間と経っていないのに大盛り上がりです。
やはり貨物列車って意外と人気なのだろうか…


しかし、そこはやはり貨物鉄道イベント。
売っているグッズは超ニッチなものが多いです。
使われなくなった信号機やら
細切れのレールやらトロリー棒やら…


コトラのコッタなるものも。
何に使うんですかね…


東海支社も来ていました。
衣浦臨海鉄道のカレンダーも販売中。
大半は碧南線で、半田線の写真は1枚しか入っていませんでしたが。


郵便局や消防署まで来ていました。
荒川区の全てが集っているな…


11時からトップリフターによる荷役の実演。
貨車の入換作業じゃないのか…
でも、大人気でした。
まあ、貨車だと動きが鈍いからね、仕方無いね。


ホームでは軽食が売られています。
荒川区の名物ってなんなのだろう…
取り敢えず、豆乳ドーナツを食べてみました。


そして、このイベントの主役、機関車の展示。
心成しか、このゾーンは鉄オタ率が高い気がします。


普段は絶対撮れないであろうアングルから。
EF65形電気機関車。
国鉄時代の昭和40年から活躍するベテランです。


こちらは平成9年に開発されたEH500形電気機関車。
金太郎の愛称で知られています。
…ちょっと待って、ディーゼル機関車が入ってないやん!
ディーゼル機関車が見たかったの!
あれ?そう言えばEF65もEH500も電気機関車なのに
架線が張られていないな。
どうやってここに運び入れたのだろう…


と思ったら、帰り道で敷地外から
HD300形ハイブリッド機関車を見付けました。
ハイブリッド機関車やディーゼル機関車は
電気機関車に比べて不人気なのでしょうか…
そんな感じで予想外に楽しい貨物フェスティバルでした。

貨物フェスティバルから下宿に戻ってきて昼食。
まだ今日は半分残っています。
そして雲一つ無い青空。
先週は特に何処も行かなかったし、
今週はちょっと出掛けてみようかな?
という訳で、ロードバイクを引っ張り出して組み立て、
当ても無くサイクリングに出発します。
いつも通り国道6号で北東へ。


何も考えず走っていたら利根川近くの田んぼまで来ました。
30km以上も走らないと水田に辿り着かないなんて
全く東京は人の住む場所ではありませんね。
…まあ、国道6号を走っていたからそうなったのであって、
江戸川を越えて松戸市に入ったところで
右に逸れて江戸川沿いを進めば矢切の水田がもっと近いです。
それでも10kmはありますが。

さて、ここまで来てふと思う。
この田んぼを貫く1本の道。
やけに沢山自動車が走っているが、一体何処に続くのか?


気になったら即調べるのが理系の鉄則。
盛土上の国道6号から降りて謎の一本道に入ります。
写真は途中にあった謎の海から86.0kmアピール。
海って、何処の海からなのだろう…
東京湾だと直線距離で30kmも無い気がするけど。


ここからが件の一本道です。
物理的にボトルネックが設けられています。
ここで思いっ切り渋滞が発生しているんだけど、
何故わざわざこんなものを設けたのだろう…
うーん、つくづく謎の多い道だ…


農耕車注意の標識。
基本的には農道のようですね。


暫くすると電柱が無くなりました。
ガードレールも電柱も無い田んぼの中の一本道…
こんな道がこんなすぐ側にあったんだな…
ただ、油断していると路肩に落ちそうでちょっと怖い。
車通りもそこそこあるし。
あっ、あのボトルネック構造は
車幅が広くて離合出来ない車を
進入させないようにする為のものだったのか!


そして、この道がどうやら
柏市北部に続いている事も分かってきたので、
時間も時間なので一本道をそれて側の土手に上がります。
今度は海から90.5kmの標識…


そうか、ここは利根川の河川敷なんだ!
田んぼや一本道は全て河川敷、
増水時には川の底に沈む場所のようです。
荒川と言い、日本の河川は何処までが川の範疇なのか
平常時には極めて判り難いです。
それで家が1軒も無く田んぼばかりだったのか。
いやー、疑問が氷解して良かった良かった。


駅に向かって走っていたら、
何やら布施弁天なる看板があったので寄ってみました。
布施弁天東海寺。


結構立派な本殿。
と思ったらそれもその筈、
創建されたのは何と1200年以上前の807年。
上野の寛永寺、江ノ島の江島神社と並び
関東三大弁天と称される由緒あるお寺なのだそうです。
ふらっと立ち寄ったお寺がそんなに凄いところだったとは…
ただ、寛永寺と江島神社が
関東三大弁天を名乗っているのは聞いた事がありませんが。


しかし、寛永寺や江島神社とは違い、
後ろには利根川河川敷の水田が広がるここ東海寺は
辺りに何も無く、とにかく静かです。
良いですね。
静かな夕暮れを堪能したら、
暗くなり過ぎない内に駅へと向かいます。


北柏駅に到着。
ここから輪行して帰ります。
ん?遥か向こうに見えているあれは…


この見慣れた形状、そして方角…
これは富士山に間違い無い!
柏からでも見えるのか…
富士山は本当に関東の何処からでも見えますね。
そんな感じの無計画ながら収穫の多い一日でした。

コメント