(無題)

北国旅行第3日目。
今日は単身北海道へと渡ります。

5:00、起床。
大間崎の風速は15m/s、波高は5m…
これはどう考えてもフェリー欠航だな…
と思って運行会社のホームページを見たところ、
「函館-大間 平常運行」
えっ。
ところで、皆さんは青函トンネル建設の
きっかけとなった出来事を御存知でしょうか。
昭和29年9月26日、前線を伴った台風15号が津軽海峡を直撃。
津軽海峡を航行していた洞爺丸が転覆沈没して
実に1,155名もの乗客が死亡・行方不明となり、
青函航路の危険性が認識された事によって
世界最長の海底トンネルが建設される運びになったのです。
前線を伴った9月の台風…


もしかするとホームページが更新していないだけで
実際は欠航しているのかも知れないと、
運行して欲しいんだか欲しくないんだか分かりませんが
フェリーターミナルへ赴く事に。
そこで聞いた回答は
「平常通り運行する予定ですよ。」
えっ。


7:00発津軽海峡フェリー大函丸に乗船。
まあ、運行してくれるというなら乗らない手は無い…
元々乗る予定だったんだし…
寝てしまえば揺れは関係無いだろうと寝ます。


起きたら函館が近付いていました。
何だ、全然揺れなかったじゃないか。
僕が船になれたという事なのか、
波高5mがただのはったりだったのか。


8:32、函館港に到着。
7ヶ月振りの北海道です!
バスもありますが、ケチって駅まで歩きます。


函館フェリーターミナルの最寄り駅は七重浜駅です。
最寄りと言っても徒歩20分くらいは掛かりますが。


七重浜駅から9:15発JR江差線普通函館行きに乗車。


9:25、函館駅に到着。


2年振りに降り立った函館です。
駅前のブリッジ像が修理中になっているな…
列車接続の都合上1時間24分も時間が空いてしまったので
函館で少し暇潰しします。


暇潰しと言ったらやはりぶらり途中下車の旅でしょう。
函館駅前電停から9:45発函館市電函館どつく前行きに乗車。
遠足中の小学生で大混雑していましたが、
十字街電停で半分、末広町電停で残り半分、
大町電停で最後の1人が下車し、
函館どつく前電停に着く頃には僕一人になっていました。


ちなみに、この車両は床が木造です。
以前乗った時は最新型の超低床車だったから差が凄い。


9:57、函館どつく前電停に到着。


予想通りだけど、何も無いな。


「函館どつく」とはこの造船会社の事。
「どつく」は旧仮名使いでの「ドック」です。
嘗て「ど突く」だと思っていたのは良い思い出。


歴史ある港なので煉瓦造りの倉庫も見られます。
ロシア人墓地も気になったのですが、
そこまでの時間は無いので引き返します。


10:15発函館市電湯の川行きに乗車。


函館駅で10:49発JR函館本線普通森行きに乗り換え。
ダイヤ改正で時刻は微妙に変わっていますが、
大学に入ってから初めて北海道に来た時
YR、Pohmiと乗ったのと同じ列車です。

発車後間も無くして携帯電話から耳慣れない着信音が。
周りの人達も一斉に携帯電話を開いているけど一体…
えっ?函館市に避難準備情報!?
尻岸内川が氾濫の恐れ…
まさかこれで列車が運転見合わせなんて事は…!
って、尻岸内川って函館駅から東に30kmくらいの
一切鉄道が通っていない場所じゃないか。
驚かされた…
北海道の市町村は広過ぎる。


2年前には無かった立派な構造物が見えてきました。
来年春に開業予定の北海道新幹線の駅、新函館北斗駅です。
今の渡島大野という駅名も過去のものになるのか…


渡島大野駅前。
新幹線の終着駅とは思えないほど長閑です。
まあ、函館駅から17.9kmあるからな…


大沼公園。
結局、今回もまた通過するだけです。
3回も通っているけどな…


駒ヶ岳。
当然の如く見えない。


12:14、森駅に到着。


これまた懐かしい場所です。
2年前もここで昼食を食べたっけ…
列車の接続がここで昼食を食べろと言わんばかりなのです。
2年前とは違うお店で食べましたが。


いかめし屋も健在。
ただ、前回はお盆で今回は9月の平日だからか
客の姿は見当たりません。


13:29発JR函館本線普通長万部行きに乗車。
後ろの1両は函館に戻るというトラップも健在です。


海岸沿いを走ります。
この区間はいつも眠くなるな…


14:47、長万部駅に到着。
ここでの接続が死ぬほど悪い。
次の列車までは何と1時間46分もあります。
2年前は違う列車に乗り継いだので9分でしたが…


取り敢えず、待合室にザックを置いて外に出ます。


森駅以上に何も無いな…


森駅はいかめしが名物でしたが、
長万部駅はかにめしが名物です。
どちらも接続の悪い乗り換え駅で
時間が余るから駅弁でも買うか、
となる人が多いのでしょうか。
接続の悪さは駅弁業者との癒着だった…?


さて、長万部と言えばもう一つ
忘れてはならないものがあります。


そう、東京理科大学長万部キャンパスです。
基礎工学科の1年生は東京で入学式を終えると
飛行機に乗って長万部に流されると言います。
しかし、大学のキャンパスだというのに
全く人の気配がしないな…
経験者のMR(元・旭丘弦楽部)に訊いたところ、
今は学生が寮に居られない時期なのだそうです。


教員住宅。
当然の事ながら、指導教員も長万部住まいです。
なるほど、東京理科大の教授になれば長万部に住めるのか。


東京理科大生の憩いの場と思われる公園。
きっとここで数々のドラマが…
それにしても、どうしてまた東京理科大は
長万部にキャンパスを作ろうと思ったのかな?


地元にとっても棚から牡丹餅のような話だったのか
駅にも通りにも東京理科大を歓迎する垂れ幕が。
これに対抗して東大も新得辺りにキャンパスを作ろう(提案)


虹が架かっています。
晴れ間が出て来たな…


長万部の静狩海岸は鳴き砂で有名だという事で
海岸にも来てみたのですが、
こんな様子なので諦めました。


波飛沫なのか分からないけど、道路が煙っているな…
何だかんだで意外とすぐに時間が来たので戻ります。


16:33発JR函館本線普通小樽行きに乗車。
ニセコを通るからか英語の車内放送が充実しています。


右は2年前降りた小幌駅や室蘭駅があり、
7ヶ月前にも北斗星で通った室蘭本線。
今回は3度目にして初めて左の函館本線を通ります。
函館本線の長万部-倶知安間は超閑散区間で、
北海道新幹線が小樽まで開通したら
廃止されるだろうと専らの噂になっている区間です。


海沿いを直線的に走る室蘭本線と違い、
函館本線は山の中をうねうねと走っていきます。


蕨岱駅。
支庁の境目辺りに位置し、
秘境駅とされる事も多い駅ですが、
お婆さんが1人降りていました。
何処に家があるのだろう…


渡島支庁から後志支庁に入ります。
北海道の支庁ってどのくらい意識されているのかな?
愛知県だと尾張と三河は違う県みたいな扱いだけど。


次の黒松内駅では多くの高校生が降りていました。
北限ブナの木…
ここから先には最早ブナは生えていません。


蕨岱-黒松内が支庁の境目でしたが、
峠越えは寧ろ熱郛-目名にあります。
駅間距離は15.4km。
函館本線で最長です。
嘗ては上目名駅があったそうなのですが、
駅の遺構も、駅を作れそうな場所も見当たりませんでした。


峠を越えると後志の名峰、
羊蹄山とニセコアンヌプリが見えてきます。


羊蹄山が見えるので写真に収めようとするのですが、
中々どうして、これが想像以上に難しい。
最大の理由は函館本線が森の中を走る事。
木々で車窓が遮られて滅多に視界が開けません。
根気良く待ちます。


昆布駅。
昆布が良く採れる訳では無い。
というか、そもそも内陸です。


ニセコ(ニセコ)。
何かシュールな駅名標。


ニセコ駅からニセコアンヌプリを望む。
スキーをしたいなら倶知安駅で降りた方が良いです。


目名駅から粘りに粘って漸く羊蹄山が撮れました!
比羅夫-倶知安の倶知安駅近くが一番良く見えますね。
満足満足。


余市駅。
連続テレビ小説「マッサン」の舞台で有名になりました。


19:13、小樽駅に到着。


(多分)初の小樽。
と言っても、小樽に居られる時間は僅かです。
列車の接続が良いからです。


19:28発JR函館本線普通新千歳空港行きに乗り換え。
ここまで1,2両編成ばかりだったから異常に長く感じる…


小樽の思い出ゼロは流石に哀しいかと思ったので
駅の売店で小樽名物だという
クリームぜんざい(アイス)を買ってみました。
疲れた身に甘味は最高!
ただ、餡子がちょっと固かったです。


20:13、札幌駅に到着。
ここで北大生のKK(元・旭丘高)と合流。


ちょっとだけ札幌観光。
丁度今日からオータムフェストが開催中。
丁度今閉店したところのようですが。


すすき野のラーメン屋で夕食。
金曜夜だからかやけに客引きが多く居ました。
北大生はここで夜遊びしているのだろうか…


旧・北海道庁本庁舎。
KK曰く、7ヶ月前に見たものと合わせれば
札幌市街の見所はこれで終了だそうです。

今夜はKKの下宿に泊めてもらいました。
旭丘高校卒業生は各地に散らばるので
こういう時にお邪魔出来て有難いです。

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