酉谷・熊倉山 第1日目

今日からワンダーフォーゲル部の新歓合宿です。

話は金曜日の夜から始まります。
20:00、東京大学駒場キャンパスに集合。
持ち物確認等をします。
たった1泊2日(金曜日を合わせると2泊3日)なのに、
80Lのザックが一杯になるものなんだな…
人が一夜を過ごすには予想以上に多くの装備が要るものです。
21:20発京王井の頭線各停吉祥寺行きに乗車。
混雑した列車の中でのこの大荷物は
何だか申し訳無い気持ちになります。
ワンダーフォーゲル部の出発が基本的に金曜日の夜なのは
列車の混雑を可能な限り避ける為だろうか…
…余り避けられてないけど。
吉祥寺駅でJR中央本線快速青梅行きに乗り換え。
車内広告で安中榛名の宅地分譲の宣伝があって草不可避。
立川駅で3年生の先輩と落ち合い、JR青梅線各停青梅行きに乗り換え。
青梅駅でJR青梅線各停奥多摩行きに乗り換え。
出来れば青梅線の末端部は明るい内に乗りたかったな…
まぁ、ワンゲル部にとって鉄道は移動手段に過ぎないので仕方ありません。


23:48、奥多摩駅に到着。
今夜はここで寝ます。
旅館に泊まるのかって?
いえいえ、ワンダーフォーゲル部がそんな事をする訳ありません。
駅寝です。
ローカル線好きの鉄道オタクでも、
人の殆ど来ない駅舎で一夜を過ごす事はあるそうですが、
ワンゲル部の駅寝はもっとずっとワイルドです。
何と、駅前のロータリーに銀マットを敷いて寝ます。
文字通り、完全なる露天です。
テントさえ張りません。
寒い…
屋根がある場所もあったのですが、
そこは既に先客で埋まっていました。
この業界では普通の事なのかな?
でも、これで駅寝の技術を身に付ければ、
鉄道旅行がずっと安上がりで済むようになりますね。
時間が遅かったので、寒さにもめげず爆睡しました。

5:40

起床。
起きてみると、先程まで何故寝られていたのか、
自分でも理解し難いほど寒かったです。
そして、昨夜感じた以上に露天、というか、路上です。
うーん、ワイルド…
と言っても、駅寝するのが目的ではありません。
6:26発東日原行きのバスに乗車。

6:41

川乗橋バス停に到着。
奥多摩工業曳鉄線は良く見えなかったな…
ここから山に入ります。
長い長い新歓イベントの始まりです。

始めは道も良くて快適…
と思いきや、駅寝でお腹を冷やしてしまったのか、
便意がどうにもこうにも抑えられず、
結局、緑溢れる大自然の中、樹々に栄養を与える事になりました。
ワンゲル用語講座その1
用を足すのに丁度良い場所を「キジ適地」と言います。
語源は不明です。
尚、トイレットペーパーは「キジペ」です。


険しい道になってきました。
いつも気になるのですが、こういう道ってどう作るのですかね?
岩を削ったり、絶壁に橋を架けたり…
何事も道を拓く人は凄いですね。
僕も物理の世界でそういう人になりたいものです。

8:17

最初の景勝地かつ休憩地、百尋ノ滝に到着。
爽快ですね。
マイナスイオンとか言ってる文系の人間は
KEKにでも行って電子ビームを浴びてきて下さい。
理系だったら文転して下さい。
ワンゲル用語講座その2
休憩の事は「タルミ」と言います。
「弛み」が語源だと思われます。

百尋ノ滝を過ぎてもひたすら登ります。
ザックが重い…
シュラフやテント等も入っているので20kg以上あります。
ワンゲル部にとっては軽過ぎるレベルなのでしょうが…
無我夢中の時は頭の中で
特定の音楽が無限ループするのですが、
この気持ちは分かりますかね?
NR(Strings Lover似)は同意してくれました。
ちなみに、今日はニャル子2期OPがループしていました。
\(・ω・\)山値!(/・ω・)/ピンチ!


最初の山、川苔山(標高1363.3m)の山頂に到着。
ワンゲル用語講座その3
大きな山の山頂を「MAX n」と言います。
nには自然数が入り、その山行で何番目のMAXかを表します。
従って、ここ川苔山はMAX1です。


晴天です。
富士山まではっきり見えます。
天気に恵まれて本当に良かった。
先週の新歓合宿は雪が降ったそうですからね。


MAX1を過ぎてもまだまだ幾らでも上りはあります。
この坂、写真だとお分かり頂けないかも知れませんが、
実際に目前にしてみると絶望的なほど急です。
ザックを背負っているので尚更です。
しかも、長い。
こんなに長く辛い80mは初めてだ…
ワンゲル用語講座その4
急傾斜の上り坂の事は「キュウトウ」と言います。
「急登」が語源だと思われます。

11:30

日向沢の峰(標高1356m)に到着。
つ、疲れた…
しかし、ここもただのタルミです。
すぐに次へと向かいます。
アップダウンが激しいです。
さっき死ぬ思いで得た位置エネルギーが…


道中にあった標識。
ローマ字表記クソワロタwwww
絶対「マウント・ボノーァ!」とか読まれるだろwwwww
こういう笑いをもたらしてくれる標識は有難いですね。
疲れを幾分軽減してくれます。

12:20

MAX2、蕎麦粒山(標高1472.9m)に到着。
山ってどうしてこう最後の最後が一番きついのですかね?
明らかに殺しにかかってきています。
その分、達成感は増しますが。
歯を食いしばってもう一歩きします。
もう少しだ…!

13:25

着いたー!
一杯水避難小屋に到着。
ここが今日の宿営地です。
小屋には先客が居たので、テントを張ります。
そして、14時になる前から夕食の準備。
日没前に全てを終わらせます。
しかし、予想はしていたけど夕食もワイルドだな…
メニューは豚汁にサバの炊き込みご飯と至って普通、
と言うか、後者は自炊のレパートリーに加えたいくらいですが、
鍋を洗う「茶飯」なるものが凄いです。
要は鍋に水を入れ、焦げをこそげ落とし、
その水を沸かして紅茶を作り、飲むというもの。
凄まじいです。
最早罰ゲームの域です。
潔癖症の某弦男もワンゲル志望らしいけど、
彼は果たしてこれに耐えられるのだろうか…
ワンゲルで潔癖症を克服するつもりなのかな?

夕食を食べ、片付けを終えたら、
17時半にはもうテントに入ります。
寒いので。(気温5℃)
少し宴会のようなものもしましたが、
先輩も含めて皆疲れているので19:50に就寝。
ワンゲル部の夜は早い。


東京は明るいですね…
奥多摩は満天の星空でした。

コメント

  1. sou16 より:

    茶飯で死ぬなよ。
    …東大のワンゲルだけのシステムなのかも知れないが。