(無題)

今日は中国旅行第2日目でした。
…エイプリルフールじゃないですよ。

今日は非常に沢山の地名が登場するので、
地理選択で準備万端なそこの貴方も、
歴史選択でお蔵入りしているそこの貴方も、
本棚から地図帳を引っ張り出してきて下さい。

6:30
起床。
滅茶苦茶眠いです。
じゃあ何故こんな時間に起きたのかって?
実はこの為に中国に来たと言っても過言ではない、
というか、実際そうなのですが、
中国国鉄に乗って旅をする予定なのです!
いやー、もう今からwktkが止まりません。
ホテルで朝食を済ませ、いざ出発。
中山公園駅から2号線に乗って虹橋火車駅駅へ。
「火車」というのが列車(気動車?)の事です。
ちなみに、「汽車」はバスの事です。


上海虹橋駅に到着。
St.Pancras International駅もそうでしたが、空港みたいです。
但し、こちらは中国国内行きのみです。


切符売り場。
凄い人集りです。
何でも、日本で言う彼岸が明日から始まるのだとか。
そして皆荷物の量が桁違い。
基本はキャリーバッグです。


待合場。
広ー!
人多過ぎだろ…
流石中国と言いましょうか。


ホームは16面30線。
これがどれくらい大きいのかと言うと、
名古屋駅が在来線・新幹線合わせて8面16線、
東京駅でさえ地下を合わせても11面22線というから、
上海虹橋駅の大きさは推して知るべし。


これが切符。
指で隠してある所には氏名とパスポート番号が書いてあります。
駅が空港みたいなら、切符は航空券みたいですね。


僕が乗る列車のホームへは20番改札口から入ります。
人が多い多い。


自分の乗る列車が到着する10分前くらいにならないと
ホームに入る事は出来ません。
じゃないと人が溢れてしまうんだろうな…


これが今回乗車するG7381次。
和諧号という通称の付いたCRHで、
南京-杭州の470kmを3時間2分で結んでいます。
どうでも良いですが、アナウンスのチャイムがJR東海の駅で流れる
テン→テン→テン↑テン↓テン→テン↓テン→テーン↑
というやつと全く同じです。
え?どういうやつか全く分からないって?
JR大曽根駅で列車が来る時に流れて、
栄のジュンク堂でも流れているあれですよ。


定刻丁度の8:37に出発。
こう言っては失礼ですが、意外と定時運行です。

窓が汚い…
沿線風景。
100km行っても殆ど風景が変わりません。
まず山とか丘とかが全く無い。
そして森も全く無い。
地平の果てまで開拓されています。
人の手が入っていない所は無いのか…?
何でしょう、これは生理的に厳しいです。
幾ら僕が列車好きだと言っても、
この沿線風景は面白くも何ともありません。
僕の大好きな「田舎」が全く存在しないのです。
うーん、幾らメシウマでも中国ではやっていける気がしない…


途中すれ違った貨物列車。
ちなみに、中国は日本と違って右側通行です。
…の筈なのですが、何故か右側でもすれ違いました。
どういう運行をしているのだろう…
こんなんだから複線なのに正面衝突するんだよ…

9:42

そうこうしている内に杭州駅に到着。
これまた大きな駅です。
良く見ると、向こうのホームに何やらCRHじゃない車両がありますね。
折角なので見に行ってみましょう。


中国の普通列車。
何か汚い…臭うし。
中国は車両の整備がいい加減なのかと思ったら…


鄭州発!?
と言われてその凄さが分からないそこの貴方、
さあ、用意しておいた地図帳の出番です。
鄭州と杭州は名古屋と函館くらい離れているでしょう。
営業キロにしてこの2駅は何と1,047kmも離れているのです。
しかも、ここから更に200kmほど先の
寧波東まで行くというから…
その上、これは特急でも何でもない、
名鉄で言う急行レベルの列車です。
流石は中国…


こちらは北京発。
運行距離は1,650km。
特快だから上の列車よりは早いとは言え、凄まじい…


中はこんな感じ。
これで15時間以上…


蘭州行きの列車。
2,372kmの長い長い道のりを走り始めました。


こちらは旅を終えてきた列車。
何処から来たのだろう…


えっ!?
ここで思わず声が出なかった貴方、
地図帳の中国のページを拡大コピーして部屋に貼って下さい。
斉斉哈爾(チチハル)と言ったら中国の最北部。
対して杭州は鹿児島よりも南。
しかも、これ普通列車です。
運行距離は2,898km。
普通列車が日本列島並みの距離を走る…
ヤバイ、中国ヤバイ。

折角杭州まで来て駅ばかりにいるのも勿体無いので、
杭州の名勝地、西湖へ行ってみる事に。


西湖。
や、山がある!
湖よりもそっちが驚きです。


綺麗ですね。
中国に来て初めて美しいという感情を抱きました。


くそっ…こっちでもボートはリア充の乗り物なのか!
が、2人では明らかに持て余し気味。
と言うか、こっちでは日本以上にリア充を良く見ます。
人口増加が問題になっているんだろ!?


湖畔で買った林檎飴のようなもの。
甘酸っぱくて美味しいです。
あと、スターバックスコーヒーにも入ったのですが、
一瞬ココアかと勘違いしそうな程甘かったです。
どうもこちらでは飲み物は甘いもの、という習慣がある模様。


道端で合奏(?)もやっていました。
右2つは中国の伝統楽器っぽいけど、
左のおじさんが咥えている塩化ビニルパイプは何なのだろう…


一番右のチェロみたいな弾き方をしていた楽器の楽譜。
琴みたいな数字の楽譜です。
歌詞付きなのだろうか?


2時間ほど満喫した所で駅に戻ります。


杭州駅。
でかい。


3番線ホームの時刻表。
1日15本とはまたスカスカな…
まぁ、中国の鉄道は貨物が主体らしいし、こんなものか。


こちらは全ての列車が載った時刻表。
ちょっと見辛いです。


もうね、ここまで来ると笑うしかありません。
杭州発ウルムチ行きK594次。
運行距離4,168km、所要時間55時間24分。
そう言えば、友達の父親に薦められたT164/165次も
上海発ラサ行きで運行距離4,373km、所要時間47時間47分という
気違い染みた運行ダイヤだったな…
中国には区間運転という言葉は無いようです。


杭州駅の待合室。
やはり凄い人集りです。


ホーム。
ざわ…ざわ…


さて、今度は在来線の普通列車に乗ります。
中国国鉄の普通列車…
wktkです。


車内は大混雑。
連結部まで立ち客が溢れるほど。
指定席取っておいて良かった…
って、誰かに座られてる!?
まぁ、言ったら退いてくれましたが、
顔が思いっきり「くそー、ついてねー。」という感じでした。


街中を走っていきます。
この路線を作る時絶対ゴタゴタがあった気がする…


20分ほどして初めて現れた隣駅。
杭州南駅です。
駅間距離が広い…
ちなみに、時刻表検索のホームページでは
杭州駅とこの杭州南駅は同じ駅扱いです。
直線距離で17kmも離れているのに…
このレベルだから杭州発ウルムチ行きとか可能なんだな。


田舎っぽい所を走ります。


小一時間して紹興駅に到着。
杭州からここまでノンストップ。
これで快速と言うから凄い。


紹興駅。
やはりでかい。
杭州駅ほどではないものの、金山駅くらいの大きさがあります。
中国に於ける鉄道の地位が窺い知れます。


紹興の街並み。
時間の都合上、紹興には余り長居出来ませんでした。
それにしても、暖かいな…(気温29℃)


紹興駅の待合室。
何かもうこれが普通に思えてくるから恐ろしい。


最後は日本で言う在来線特急に相当するD列車に乗ります。
G高鉄は最高時速300km/hでしたが、こちらは200km/h。
また、追い越し等もある為、所要時間は結構長いです。


車内。
G高鉄よりも新幹線っぽいです。


さらば紹興…!


スモッグが凄すぎて地平線の手前で消える太陽。
地平線に沈む太陽が見られるかと思ったのだが…

さて、上海に帰ってきました。
お腹空いたな…
虹橋火車駅駅から2号線に乗り、南京東路駅へ。


呉越人家というお店。
今日はここで夕食です。
メニューが中国語オンリーじゃん!
と戸惑っていたら、店員の人が
日本語のガイドブックを持ってきてくれました。
見て一瞬で日本人だと分かるものなんだな…


醇香排肉麺という
甘辛いスペアリブのようなものを乗せて頂く麺。
これも美味しい。
中国は何を食べても、とにかく美味しいです。
あの国にも見習って欲しいものです。

そんな感じで、中国を肌で感じた一日でした。

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