(無題)

「島」
四方を水域に囲まれた陸地の内、
オーストラリア大陸よりも小さいものを言う。

良く考えてみると、僕は大陸に行った事がありません。
本州、九州、北海道、サイパン、台湾、イングランド、
全てオーストラリア大陸より小さい島です。
行った事が無いなら行ってみれば良いじゃない。
という訳で、誰もが知っている大陸中の大陸、ユーラシア大陸の、
これまた誰もが知っている大陸国、
中華人民共和国に行ってみる事にしました。

…実際は上海に単身赴任している父に
会いに行ったというだけの話ですけどね。

9:05
中部国際空港から飛び立つ。
久々…という程でもない国際線。
今回は前回と違って短いです。
所要時間はたったの2時間45分。
長野に行くのと大差ありません。

10:50(日本時間11:50)
浦東国際空港に到着。
という訳で、ここからは現地時間です。
取り敢えず、第一印象なのですが…
兎にも角にも「茶色い」です。
飛行機の窓から外を見た時、
日本とかならまぁ海の青色か、森の緑色が
目に入ってくるじゃないですか。
東京や大阪だってある程度緑がありますよ。
所が中国は違う。
見た瞬間、茶色しか目に入ってこない。
海も茶色、地面も茶色、家も茶色、空気も茶色、
茶色の画用紙に油性絵の具で絵を描いたようなのです。
流石は中国と言うか、何と言うか…

ロボットみたい。
空港から市街地に出る為に上海トランスラピッドに乗車。
噂の超高速マグレブです。

勿論、線路は無い。
マグレブというのは磁気浮上式鉄道の事。
つまり、リニアモーターカーです。

パーカーを着ているように見えるが…
運転席はガラス張りで丸見え。
意外と運転席とか車体とか撮っている鉄な中国人が居ます。
オタクで世界は一つになれるんですね。

絶対オーバークオリティだ。
この列車の最高速度は301km/h。
列車によっては430km/hまで出すそうです。
全長29.863kmなのに、そんなに出してどうするのだろう…

この不毛過ぎる地区は何なのだろう…
沿線風景。
茶色いんですよ。

何処となく浦安市のあれを思い出した。
終点の龍陽路駅。
ここで地下鉄に乗り換えます。

簡体字。
漢字だから読めると思ったら大間違い。
これで「龍陽路駅」なんです。
正直「路」しか分りません。
台湾は繁体字だからそのまま読めたのにな…

特に中国人は絶対やらない。
地下鉄の改札には荷物検査があります。
…が、検査しなくても特に何も言われません。
ザルです。

多分、名古屋より便が良い。
上海地下鉄路線図。
11号線まであります。
一応、通称はあるらしいのですが、全く普及していません。

ホームドアかと思ったらただの柵だった。
2号線に乗って中山公園駅へ。
地下鉄ってこんなに風を感じる乗り物だったっけ…?

日本と違って「公園」が「Park」になっている。
中山公園駅に到着。
まずは父の住まいへ。

落ちそうな気がするのは僕だけだろうか…
ここ。高いです。
何か1階の小物屋でピアノを弾いている人が。
何の曲かと思ったら、ラフマニノフの前奏曲Op.23-5じゃないか!
…練習中?
僕にやらせてくれればもっと上手く(ry

Gがあるのに、次は何故か2。
穴だらけの階数ボタン。
止まらないのではなく、存在しない。
中国でも4って縁起が悪いんだな…
荷物を整理したらホテルに向かいます。

ツインルーム。
ホテルの部屋。
13時になり小腹が空いてきたので、
腹ごしらえすべく外へ。

上海名点(自称)
上海の有名な店だと言う小楊生煎。
良い匂いが漂ってきますねー。

嫌な予感しかしない。
まず運ばれてきたのは米麺のスープ。
では、いただきます!
ズー…
…!?
辛い辛い辛い!
何だこの辛さは!?
しまった、四川料理だったのか!
水をくれー!
って無い!?
タダで飲めるのは無い、とかじゃなくて、
そもそもメニューに飲み物が無い!?
何でも、中国では自前でペットボトルを
持ってくるのが常識なんだとか。
文化の違いって怖いです。

文字通り看板メニュー。
こちらは店の看板メニュー生煎。
ウマー(゚Д゚)
これは美味しいです。
中から肉汁が迸ります。
流石はメシウマ大国中国。
どこぞのメシマズ大国とは格が違います。
腹ごしらえが済んだら上海の中心街に。
中山公園駅から2号線に乗って陸家嘴駅へ。

丸だと日の丸っぽいから四角い穴になったとか。
陸家嘴駅に到着。
この奥に見える取っ手の付いたビル、
世界一高い展望台としてギネス記録の
上海環球金融中心に上ろうと思います。

見ろ!人が(ry
こちらが100階からの眺望。
高いだけでなく何だか揺れているので、相当怖いです。
何だかやけに煙っていますが、天気は快晴。
黄砂か、スモッグか、将又両方か、凄いです。

ちょっと怖い。
リアルシムシティ。
中国らしいですね。

零れ落ちている。
上海環球金融中心にあったゴミ箱。
日本でもお馴染みのリサイクルマークに加え、
中国にはリサイクル出来ねーよマークがあります。
ちなみに、右の可回収に入れるゴミは、
新聞、雑誌、瓶、缶等々。
そんなごちゃ混ぜにして大丈夫か?

次はもう少し下町っぽい所に向かいます。
陸家嘴駅から2号線に乗って南京東路駅へ。

洗濯物が干してあります。
南京東路。
イギリスは赤信号でも車さえ来なければ渡る、
という感じで、まぁそのくらいなら…と思いましたが、
流石中国はその一枚上手を行きますね。
赤信号でも歩行者は疎か、車やオートバイも突っ込んできます。
赤信号なら皆止まる。
そう思っていた時期が僕にもありました。

色が奇抜だ。
上海と言うと出てくる画像。
外灘から見た眺めです。

後ろの建物は全て中国国旗を掲げている。
凄い人です。
挙動を見る限り、お上りさんっぽいです。
人民解放軍とかも(観光目的で?)居ました。
日本で言う渋谷みたいなものだろうか?

如何にも中国らしい駅名。
人民広場駅から8号線に乗り、
陸家浜路駅で9号線に乗り換えて打浦橋駅へ。
8号線はホームドア付きです。

愛心専座
地下鉄で気付いたのですが、
優先席(Priority Seat)ではなく礼儀席(Courtesy Seat)です。
流石儒教の国…と言った所だろうか。
“Courtesy”には「名目上の」という意味もありますけどね。

下町です。
打浦橋駅に到着。

5分ごす名前ほわます
ハンコ屋にて。
日本語でおk。
英語は普通なのになぁ…
「で」と「ご」、「れ」と「わ」の区別が付かないのかな?

どうも漢民族の人ではないようだ。
僕もハンコを彫ってもらいました。
本当に早いです。
良くこんなスピードで彫れるな…

打浦橋をぶらついた後は打浦橋駅から9号線に乗り、
肇嘉浜路駅で7号線に乗り換え、
常熟路駅で1号線に乗り換えて陝西南路駅へ。

店の名前は読めなかった。
陝西南路で見付けた大衆食堂。
ここで夕食を食べる事にしました。

かなり飛ばされていたが。
大繁盛です。
96番の番号札を渡されたのですが、
呼ばれているのは50番台という有様。
30分程待って漸く席に着く事が出来ました。

シンシャーチャーシャオリーチャオファン
鮮蝦叉燒粒炒飯。
日本語にするなら、「新鮮なエビとチャーシューのチャーハン」。
これがまたあっさり塩味で美味しい。
上海は何を食べても取り敢えず美味しいです。

夕食が済んだら西南路駅から10号線に乗り、
虹橋路駅で4号線に乗り換えて中山公園駅へ。

向上心って素晴らしい。
10号線は2010年4月に開業した新しい路線。
その為、電車内の路線図も電光表示付き。
この他にも上海の地下鉄は1号線→11号線と
時を経るにつれて進歩している様子が窺えます。
例えば、標識の英訳。
「禁止倚靠」(扉に凭れないで下さい。)の英訳が、
2号線だと”Leaning on the Door Prohibited”と
中英辞典で一語一語引いたんだね、頑張ったね、
というレベルだったものが、
7号線だと”Don’t Lean against the Door”と
取り敢えず直訳の域を脱して、
10号線で”No Leaning”とやっと標識らしくなりました。
2号線も直してあげようよ…

はい、そんな感じで大陸での初めての1日が終わりました。

~sou16のぶっつけ本番中国語~
所で、僕が事前に知っていた中国語は
「你好」(こんにちは)と「謝謝」(ありがとう)の2語だけだったのですが、
漢字だから、書いてある事は何と無く分かるものですね。
表意文字って素晴らしい!
で、今日一日で僕が覚えた、
これさえ分かれば死にはしないという中国語を紹介します。
単語の意味は漢字を見れば大体分かるので、
重要な接頭語を紹介したいと思います。
…但し、ここで紹介する単語の意味は
幾つもの標識とそれが置かれていた状況を鑑みて、
「って事はこれってこういう意味じゃね?」という
江戸時代レベルの翻訳をしているので、
厳密に合っているかどうかの補償はありません。
悪しからず。

1.「請~」
~に来るのは動詞で、意味は「~して下さい」。
最もスタンダードな命令形。
多分、英語で言う”please”だと思う。
日本語でも「請う」という単語があるので分かりそうだが、
実際はごんべんが簡体字になっていて(「请」である。)
どう見てもさんずいの行書にしか見えないので、
「清める」に見えて、何言ってんだこいつ状態になる。

2.「請勿~」
~に来るのは動詞で、意味は「~しないで下さい」。
「勿」は漢文でやった通り「なかれ」。
漢文の授業はこんな所で役立つのである。

3.「小心~」
~に来るのは名詞で、意味は「~に気を付けろ」。
「小心地滑」(地面が滑り易いから気を付けろ)みたいな使い方。
1と合わせた「請小心~」という形もある。

4.「当心~」
~に来るのは動詞で、意味は「~しないよう気を付けろ」。
上との違いは~に動詞が来る所。
「当心夹手」(手を挟まないよう気を付けろ)みたいな使い方。
「注意」という単語もあるが、
こちらは「注意安全」の形でしか使われない。

え?読み方?
打浦橋(ダーフーチャオ)を思いっきり訓読みして
「うちうらばし」と脳内再生していた僕にそんな事訊かないで下さい。

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