南関東のエアポケット

自分にとって理想的な居住地は
南関東の中では二宮町かも知れないと以前述べましたが、
二宮への引っ越しには残念ながら物言いが付いてしまいました。
ぐぬぬ…

そういう訳で、次の候補地を探さねばなりません。
相模湾は好きなので茅ヶ崎市や藤沢市なども見てはみましたが、
大磯丘陵を越えてしまうと道路がとんでもない混雑で
理想からは大分かけ離れてしまいます。
地理院地図を見たり、衛星写真を見たり、
各自治体の都市計画図を片っ端から当たったり、
何処かに穴場が隠れていないか徹底的に探します。
そう言えば、以前小山田緑地に惚れたことがあったけど、
あの周辺とかに穴場はあったりしないだろうか…


大磯丘陵が駄目なら多摩丘陵へ、
という訳で、はるひ野駅にやって来ました。
はるひ野と聞いても、関東在住者でさえピンと来ない方が多いのでは。
小田急多摩線で新百合ヶ丘駅から4駅、
川崎市の北西端で町田市、多摩市、稲城市に囲まれた土地です。


ただでさえ小田急で最も新しい多摩線の中でも一番新しく、
平成16年に開業したはるひ野駅。
駅が出来るまでは森だったような場所を開発した為、
つくばエクスプレス沿線並みに新しい雰囲気の町です。
京王相模原線の若葉台駅も徒歩圏内にあります。


そして、ここの町の特徴が犬好きの多さ。
ここの喫茶店などは「犬連れもOK」ではなくて
逆に「犬を連れていなくてもOK」という、
犬連れが前提という珍しい喫茶店です。
周辺にはペット飼育可の物件も多いです。


いつかは犬を飼いたいと思っているので、
この犬フレンドリーな環境は魅力的です。
上述の犬連れ前提の喫茶店に入ってみましたが、
犬連れ率が8割くらいありました。


犬好きが多いのは、開発時期が遅く
ゆとりある設計の宅地開発になっている点も大きいでしょう。
これが都内みたいに1960年代や70年代に開発された宅地だと
今の基準よりも大分狭いことが多いので、
犬を飼うのには厳しいものがあります。


おおっ!?
この雰囲気…
もろに僕の故郷の半田市の住宅地そのものじゃないか!
特に桐ケ丘とか北二ツ坂町に極めて近い。
調べてみると、半田市半田西部土地区画整理事業の施行が
この地域を対象にした黒川特定土地区画整理事業と被る
昭和55年度から平成12年度に掛けてなので、
昭和末期に構想が立ち上がり、平成初期に造成が行われた宅地に
何か共通するコンセプトがあるのでしょうか。


「緑と道の美術展 in 黒川」と題して
未利用区画に芸術作品を展示しているのは
半田市には無い発想ですが。
いや、でも任坊山公園にはオブジェが置かれているな…


駅から数分歩くと俄かにもこもこした深緑が迫ってきます。


これがはるひ野に残る里山の一つ、黒川よこみね緑地です。
最低限の歩道整備の他は極力昔の多摩丘陵の姿を残しています。
首都圏の未開発地は気を抜くとすぐ開発の魔の手が伸びてきますが、
ここは勿論市街化調整区域原則として家などを新築出来ない地区。
昔から建っていた家ならセーフだったり、知事が許可を出せば開発出来ることもある。
根拠は都市計画法。
に指定されていますし、
何ならもっと厳しい特別緑地保全地区緑地の恒久的(川崎市の表現)や永続的(横浜市の表現)な保全に努める地区。
根拠は都市緑地法。
にも指定されています。


何故この場所がそんなに重要視されているかと言うと、
ハケ(崖)から水の湧くこの地は
多摩川の支流三沢川の源流を擁しているからです。
実際、それで昭和50年代の初期計画では反対運動が巻き起こった為、
水源域を中心に緑地を極力保全する形に計画を変更。
今でははるひ野を含む黒川地区に計45.1haもの
広大な特別緑地保全地区が設定されています。
USJくらいの面積ですね。


黒川よこみね緑地は名前の付いた公園っぽい緑地ですが、
はるひ野の南西部には明確には公園化されていない
かなり原始的な姿の里山も多分に残されています。
この谷戸はシダが生い茂っていて水分の豊富さを窺わせます。


この谷戸にも芸術作品が置かれています。
この辺りは越後っぽい。
そう言えば佐久島にもこういうのあったな…


谷戸の泥濘にも蟻塚のような芸術作品があります。
あそこに立ち入って作品を作るの大変そう(小並感)


こちらはダイダラボッチの足跡。
でえたらぼっちが笑ったら?
良い海苔が出来た印じゃ![1]
この近辺に海は無いけど。


谷戸を抜けると農地が広がっていました。
都市部のなんちゃって農地ではなくガチの農地です。
良き。


ただ、普通の田舎と一点違うのが
車道が6m道路幅が6mある道路。
建築基準法では4m道路が基本。
になっていることでしょうか。
この辺りは平成になってから開発されたことを窺わせます。


これまた半田を思い出させる竹林内の坂を登って
農地から宅地に戻ります。
ここまで含めて平成期の宅地のテンプレートなのでしょうか?


実際に住むとなったらスーパーマーケットの調査も欠かせません。
駅前のスーパーの品揃えは…
おっ、ちゃんと赤出汁味噌がありますね。
大粒納豆はありませんでしたが。
若葉台側にロピアがあるからそれに望みを掛けるか…


つい最近まで全くノーマークでしたが、
想像以上に僕と波長の合う町でした。
これは…遂に解を見付けたのか?

参考文献
[1] 浜乙女チャンネル, 「お茶漬けのり「いいのり」篇」(2025年11月8日閲覧).

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