粟国島 第3日目

5:40、起床。
折角なので日の出でも見に行こうと思います。
未明の宿を抜け出して自転車で東へ。


ウーグの浜に来ました。
昨日も言った通り粟国島の最東端です。
日の出スポットらしいのでここで待ってみましょう。


うーん、水平線付近には雲が多いですね…


雲の切れ間から朝日が射し込んできました。
凛とした初日の出の爽やかさには及びませんが、
それでもなお日の出というのは良いものです。


ほんの数分でお天道様がまた雲の中に隠れてしまいました。
宿に戻って二度寝します。


二度寝を終えてチェックアウトしたら、
心残りを作らないよう最後の観光です。
昨日も来た眺めの良いむんじゅる節の碑、
ここから下っていく謎の道を進みます。


何故この道に目を付けたのかと言うと、
宿に置いてあった書籍『粟国島の祭祀 ヤガン折目を中心に』の中に、
粟国島で最も重要な祭祀の一つである
旧暦6月24〜26日のヤガン折目(ヤガンウユミ)の発祥の地が
この先にあるヤガン御嶽だと書いてあったからです。
御嶽自体は聖地で立ち入れないにしても
周辺がどんな雰囲気なのかは気になります。


舗装路がぷっつりと途切れました。
あまりアクセスを良くし過ぎると
部外者に荒らされるのではという危惧の現れでしょうか。


その先で明らかに人工的に刈り払われている
サッカーコート大の草原がありました。
あそこが祭祀の舞台なのでしょうか。
ヤガン折目を執り行うようになった理由というのが、
旧暦6月に島北部の野厳原(ヤガンバル)を訪ねると
荒くれ者の神に目を抉られたり鼻を削がれたりするので、
その神を鎮める為なのだそうです。
恐らくはこの草原が野厳原なのでしょう。


北東に目を向けると刺々しい石灰岩が。
やっぱりニウエじゃないか!
あの刺々の岩の崖の下の何処かにヤガン御嶽はあるそうです。
ただ、これ以上部外者が近寄るのは宜しくないと思うので、
遠目に見遣るだけにして戻りました。


粟国村観光協会で自転車を返却して、
ついでに粟国空港まで送って頂きました。
今日はフェリーも代船ざまみ3で就航するそうですが、
帰りの飛行機の時刻を考えると船はちょっと危ういので
ここは安牌を切ります。


伽藍堂とした粟国空港旅客ターミナル。
売店の類は一切無いので、お土産は必ず集落で買いましょう。


アニーちゃんとの記念撮影スポットはありました。
それなりにお金を掛けて推していますね。


11:00発第一航空チャーター便那覇空港行きに搭乗。


往路が右側の1-C席だったから復路も右側だと良いなー
と思っていたのですが、左側の1-A席にされてしまいました。
また慶良間諸島の見えない側か…
往復とも最前列に回されるというのは
「県外から来てこんな便に乗るとか絶対飛行機オタクだろ」
という配慮でしょうか
(往路で1-A席だったおじさんも同じ民宿に泊まった観光客だった)。


ただ、今回は1-C席に人が居なかったので、
望遠レンズで隣の窓の景色も微妙に撮れました。
さらば、粟国島よ…!


サムネイル画像に良いなと思って撮った
沖縄本島の堡礁(バリアリーフ)。


11:35、那覇空港に到着。


ILSInstrument Landing System(計器着陸装置)。
正しい着陸方向と角度を伝える電波を出す装置。
制限区域に入る直前で
車両の保安検査を受けました。
駐機場の中にも検問があるんですね。


羽田空港みたいな混雑する空港だと
着陸してから搭乗橋に達するまでに長時間待たされたりしますが、
このチャーター便の場合は
送迎車で駐機場を抜けるのに飛行機の通過で待たされます。


何はともあれ那覇市に戻ってきました。
本当なら沖縄本島観光もちょっとはしたいところでしたが、
仕事が降ってきたので大人しくリモートワークしていました。
ワーケーションですね。
夕方までガッツリ仕事して18:30発NH474便に搭乗。


今回は奮発して何とプレミアムクラスであります。
沖縄と本州を結ぶ路線は距離が長いこともあって
国際線ばりの設備の機材稀に本当に国際線仕様の機材(78M)が充当されることもある。
残念ながら、この便は国内線仕様のB777-200(772)。
が充当されています。
つまり、ビジネスクラスに近い席ということですね。


手元のボタンで座席の背凭れや足掛けの調整も出来ます。
足元が広過ぎる所為でシートモニターが遠くて
身を乗り出さないと画面に手が届かないのですが、
ちゃんと手元にコントローラーが設置されていて
タッチ操作も出来るようになっています。


機内食までビジネスクラス並みの豪華さ。
いや、僕がこれまでの人生で乗ったことのあるビジネスクラスは
ツバル脱出の時のフィジー・エアウェイズだけなので、
一般的なビジネスクラスがどんな豪華さなのか知りませんが。
これに慣れたらエコノミークラスに戻れなくなってしまう…
とならないように、空港の間仕切り付き鉄製ベンチで
身体をくの字に折り曲げて翌朝の便を待つあの精神を
いつまでも忘れないようにしたいものです。

最後に相応しいオチが付いたでしょうか。
これが心から楽しめた最期の旅行とならないことを祈って。

コメント