令和8年になりました。
芯まで冷える元日の未明から奥様方を連れ回すのは
幾ら我々といえども若干の後ろめたさを感じますが、
とはいえこの会の最大の目的は、
素晴らしい初日の出を拝んで心機一転
晴れ晴れした気持ちで新しい年を迎えることにあるので、
そこを妥協してしまっては元も子もありません。
流石に平成31年や令和6年のような登山はしませんが、
それでもお手軽なところで手を打つのではなくて
いつも通り吟味したスポットで遥拝したいと思います。

一昨日までは広島県の天気が微妙という予報もあったので
岡山県まで遠征した方が良いかも…という議論もありましたが、
改めて確認すると大丈夫そうだったので
福山市の端っこの横島に向かいます。
細い上にガードレールの無い瀬戸内っぽい沿岸道です。

穴場を選んだつもりでしたが、
狭い駐車場は若者が乗ったセダンで溢れていました。
地元愛の強い若者(婉曲表現)に人気のスポットだったのか…

初日の出を望める場所が狭そうなので
慌てて車を降りて向かいます。

遥拝スポットとして目を付けていた太鼓岩に到着。
満員になっているのではと焦りましたが、
我々が着いた時点では誰も居らず、
直後からぞろぞろと若者がやって来たので
どうやら寒いので車の中で待機していたようです。
しかし、先に陣取ったとて
こんな弱そうな余所者は力ずくで追い出されてしまうのでは…?
と不安にもなりましたが、皆さん礼儀正しかったです。
見た目で判断してしまってすみません。

数多の島が浮かぶ瀬戸内海を眺めながら日の出を待ちます。
残念ながら水平線には濃い雲が掛かっている…
のではなく、あの影は四国です。

しまなみ海道も見えます。
あれは因島大橋のようですね。

あれは神勝寺を作った常石造船の造船所。
山陽地方は何だかんだ工業が盛んです。

そうこうしていたら太陽が顔を出し始めました。

ということで、
新年明けましておめでとうございます!
今年もどうぞ宜しくお願い致します。
これで15年連続で初日の出を拝むことが出来ました。

日が昇ったことで見えるようになってきましたが、
この太鼓岩はこんな断崖絶壁でした。
ここに何十人ものマイルドヤンキーが集っていた訳ですね。

奥様を長時間待たせる訳にはいかないので
記念撮影は手早く済ませて車に戻ります。
我々の車の1台後ろに停まっていた車が倒木でつっかえていて、
大渋滞を引き起こしていました。

ちなみに、この日記の1枚目の写真の位置を
帰りに見てみたらこんな感じです。
この砂浜で初日の出を拝んでいる人達も居ました。
何なら車の中からでも見られそうですね。
駐車するスペースを見付けられればですが。

鏡面のように凪いだ横田漁港。
おや?あれは…

6年振りの気嵐だ!
河口部だけで起こる現象なのかと思っていましたが、
港でも生じるんですね。

一旦ホテルに戻って朝食を食べた後、
恒例の初詣に出掛けます。

えらく狭い岬に建てられた阿伏兎観音。
「あぶと」と読みます。
鉄オタ的にはアプト式を想起してしまいますが、
当然何の関係もありません。

崖っぷちに石垣を積み上げて
その上に観音堂が建てられています。
ここは昔から海上交通の難所で、
航海安全を願う為にこの場所に観音堂が建立されたそうです。
難所に設けられたという意味ではアプト式と共通している…かも。
この衝撃的な立地がSNSで話題となり
迷惑な写真撮影をする観光客が増えてしまった為、
観音堂の中では写真撮影が禁止となってしまいました。
ここから見ても分かる通り膝程度の高さの柵に
外向きに傾斜した床板が組み合わされていて、
安全意識の欠片もありません。
まあ、この時代に安全意識完璧だったらオーパーツですが。

初詣を終えたらこれまた恒例の観光へ。
福山市の超定番観光地の鞆の浦です。
古代から近世に至るまで潮待ちの港として栄えた港町
…だそうですが、地理選択なので良く知りません。
あと、「崖の上のポニョ」のモデルでもあるそうですね。

鞆城址に集う謎のピクミン。
そこはポニョじゃないんだ。

街中の民家にはポニョも飾ってありました。
あまりちゃんと覚えていないけど、
「崖の上のポニョ」の舞台ってこんな古い街並みだったっけ?

こちらは潮待ちの港としての象徴、常夜燈。

しかし、明治時代以降は船舶の動力化により潮待ちが不要となり、
海運の要衝としての地位は尾道に奪われて
今では小さな港町となっています。

一方で、それが逆に功を奏して
江戸時代の街路や港湾設備がそっくりそのまま残っているという、
国内でも他に類を見ない歴史地区にもなっています。

ただ、何故かそんな歴史地区で元日営業しているのは
喫茶店ばかりだったので、
ちょっと外れまで歩いてラーメン屋にやって来ました。
瀬戸内らしく鯛めしとのセットです。
やっぱり元日は海鮮でなくちゃあ。

阿伏兎観音に加えてもう一つ、
福山市で一番有名な神社にもお参りしておきます。
長蛇の列が出来ている…

1時間弱並んでやっと参拝。
草戸稲荷神社です。
懸造の非常にノッポな本殿が特徴のお稲荷さんで、
市内のみならず県下でも有数の参拝者数がある神社です。

殆どの人は拝殿だけで満足して踵を返していますが、
我々は当然上の本殿にも登ります。

これ、木造かと思いきや鉄筋コンクリート造なんですね。
あまりにも頑丈過ぎる。

あと、基本真っ正面からしか見ないような動線になっているので
中々意識し難いのですが、
拝殿が大きく本殿の上に迫り出しています。

下から見るとこんな感じ。
庇みたいになっているのがお分かりでしょうか。
確かに、この構造を維持しようとするとRC造も宜なるかな。
ただ、草戸稲荷神社の公式サイトを見ても
寛永10年(1633年)に再建されたとあるのみで、
いつRC造になったのかはぼかされています。

大きく迫り出した構造のお蔭で
眺望は一層良くなっていることは確かです。
参拝待ちの行列が更に延びている…

参拝などしていたらいつの間にか時間が過ぎていたので、
FRを自宅まで送り届けてから福山駅に向かい、
山陽新幹線で愛知県へと帰りました。
環境は色々と変わりましたが、今年も良い年にしていきたいものですね。


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