北東インド遠征 第8日目


6:24、起床。
今日はトレッキング最終日です。
Kanchenjunga(カンチェンジュンガ)が先っぽだけ見えますね。


朝食はネパールのパンとジャガイモカレー。
カレーと言ってもインドのそれと違って優しめのお味です。


ここからはもう里道なので難所はありません。
…歩く分には。
徒歩でDarjeeling(ダージリン)まで行けたらなぁ。


おおっ!初日に泊まったGurdum(グルダム)が見えた!
4日間のトレッキングが遂に円環として閉じつつある…!
ここはもう車道になっており、
車も停まっていたので下まで通じているようです。


…ここを通ってきたってこと?
流石インドの車はワイルドだな…


しかも、最後の最後で川の車道橋が落ちている…
今こちら側にある車はもしや落橋によって取り残されているのでしょうか?


車道橋は鋭意復旧中でした。
えらく頑強な鉄橋ですね。
道中の崖崩れ地帯の復旧(?)の適当さとの差が凄い。
橋だけはなあなあで済ませられないからでしょうか。


車道橋はまだ復旧が終わっていませんが、
吊り橋のSrikhola Bridge(スリコーラ橋)が架かっているので
これでSrikhola(スリコーラ川)を渡ります。


という訳で、4日間46kmのトレッキングコースを貫徹しました!
下山!!


最後もまた犬がお出迎えです。
インドのトレッキングコースでは要所毎に必ずいますね。
Gurdumで療養していたメンバーとも無事再会出来ました。


日本なら登山口まで戻ったところで終了と言っても
ほぼ差し支えありませんが、
インドの場合はそうも行きません。
歩くより車の方が辛いまである。
疲れ切っていれば眠ってしまって気付いたら着いていた…
とならないか淡く期待していましたが、
然しもの僕でもおよそ寝られる揺れではありませんでした。
ただ、体調を崩したメンバーに配慮して
旅行会社がフランス人カップルを別の車に乗せるよう手配してくれたので、
往路程の凝縮状態ではありませんでした。


懐かしくさえあるDhotrey(ドトリー)で最後のご飯休憩。
でも、行きの記憶だとここまででも結構な距離があったよな…


Sukhia Pokhari(スキア・ポカリ)まで来れば
やっとアスファルト舗装路になります
(写真はアスファルト舗装になる直前の最後の未舗装路ですが)。


とは言え、インド基準のアスファルト舗装で
インド人ドライバーによる運転となれば、
やっぱり快適な居眠りには程遠い車内環境です。


やっとDarjeeling(ダージリン)市街地に入りました。
今日も蒸気機関車が動いていますね。


今日のDarjeeling(ダージリン)は一際混んでいます。
この国の交通事情はもう少し何とかならないものか…


やっとこさDarjeeling中心部まで戻って下車しました。
これで名実共にトレッキングツアー終了です!
いやあ、過去一疲れた山行だった…


過酷な山行の後はゆっくり身体を休ませたいものです。


今夜のお宿は(インド基準で)奮発して、
嘗て大英帝国の貴族が避暑の際に使っていた植民地時代のホテルです!
インド最後の夜にこれほど相応しい宿は無いでしょう
…と言うとインド人に怒られそうだな。


中は意外にも新しい雰囲気です。
口コミで「歴史あるホテルだからって設備が古過ぎる」と
散々に書かれていたから改装したのでしょうか。


シャワーを浴びたら久々の都市を感じようと
歩行者天国の喫茶店へ。
肌寒い秋口でハイシーズンでもないと思うのですが、
喫茶店はインドらしい大混雑です。


しかし、紅茶にケーキは元・大英帝国領として外せません。
疲れた身体だと尚のこと染み渡ります。
英国から遥々やって来た貴族達も同じ様に味わっていたのでしょうか。


喧騒の中で紅茶とケーキにがっついていたら、
トレッキングのツアー会社から
社長が伝えたいことがあるから事務所に来てくれないかと連絡がありました。
そう言えば、体調を崩したメンバーの延泊料金と
追加で手配した車のお金をまだ請求されていなかったな…
手持ちの現金は足りるだろうか…
クレジットカードが使えないと大分厳しいけど…


と思いきや、
「体調を崩す人が出ることに対する保険も込みの値段だから大丈夫!
それよりも皆無事で良かった!
実は君達はコロナ禍後で初めての日本人客なんだ。
中々日本人客が戻ってきてくれないから、
帰国したら宣伝しておいてくれないかい?」
と話されてお土産まで渡されました。
ガイドさん含め終始凄い良い人達だった。
という訳で、約束通り宣伝しておきます。
Darjeelingでトレッキングをする際は
Ashmita Trek & Tours[1]のご利用を是非どうぞ!

では、もう暗くなってしまったので
ホテルに戻りがてらお土産漁りと夕食にしましょう。
ん?何やらパンパンと音がするな…
人も集まっているし、Diwali(ディワリ)の花火かな?


花火かと思ったら、電線から火花が散っていました。
Diwaliの照明が多過ぎて過負荷になったのか?
よりによってホテルへの帰り道なんだけど…


仕方無いので、Googleマップには載っていない
暗い裏道を勘で歩きます。
国次第では絶対に歩きたくない暗さと狭さだな…


どうにかホテル前の広場に戻れたので
広場周辺のお茶屋で茶葉を買います。
しかし、見ていてもどれが良いのか良く分からない…


と悩んでいたら、店員さんが試飲用のお茶を淹れてくれました。
グラデーションがまた美しい。
淡い色が一番茶に相当するFirst Flush(ファーストフラッシュ)、
濃い色が二番茶に相当するSecond Flush(セカンドフラッシュ)です。
4日目に行ったKurseong(カルシャン)にあると聞いた
Castleton Tea Estate(キャッスルトン茶園)に興味があると言ったら、
Castletonを始めとしてオススメの茶葉を揃えてくれました。


First Flushは緑茶や烏龍茶っぽい風味のものもあり、
一番美味しかったCastletonのSpring Moonlight First Flush
(スプリング・ムーンライト・ファーストフラッシュ)は、
紅茶らしい風味を芯に持ちながら
緑茶のような爽やかさを併せ持っていました。
これは美味しい…!
で、お幾らなんだろうか。


1缶100gで4,990INR…
約9,000円!?
最高級の抹茶並じゃないか!
しかし、ブラインドテストできちんと一番美味しいと感じるのは凄い…
ただ、流石にここまでの高級茶葉は買えないので
Ruby Regalia(ルビー・レガリア)のSecond Flushにしました。
それでも1缶1,990INR(約3,500円)ですが。
今回の旅行で舌が肥え過ぎると
巷の紅茶が飲めなくなりそうで怖い。


最後の夕食はトレッキング中にすっかり気に入ったネパール料理店へ。
Momo(モモ)は残念ながらありませんでしたが、
Thukpa(トゥクパ)が生姜と八角の仄かに香るピリ辛風味で美味でした。
中華風ネパール料理のお店でしょうか?


トレッキングを完遂し、茶葉も買い込めて満足し切った後は
古のホテルでゆっくりと寝ました。

 

参考文献
[1] Ashmita Trek & Tours – Best Trekking Company in Darjeeling

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