お客さんとの接待でやるスポーツと言えば?
ゴルフ?釣り?
そんなのはもう前時代の化石の如き考えです。
新しい時代の接待と言ったら登山で決まり!
長い時間一緒に過ごすので深い話が出来る、
混雑していない山を選ぶことで秘匿性を極めて高められる、
装備を褒めてよいしょすることが出来る、
疲れてきた頃合いでその人の本性を垣間見ることが出来る、
共に困難を乗り越える経験をすることで絆を深められる、
正に接待にうってつけのスポーツであると言えるでしょう
(※登山を接待に用いたことによる損害に対して
当ブログは一切の責任を負いません)。
という訳で、今日は仕事で知り合った山好きのお客さんと
一緒に山梨県の十二ヶ岳へ登りに行くことにしました。
電車だと物凄く遠回りになるので車でアプローチしました。
他の参加者は河口湖駅からバスでやって来るので
車を停めたら毛無山登山口バス停に移動します。
バス組と合流して文化洞トンネル脇の登山口から入山します。
雑草に覆われていてやけに分かり難い登山口だな…
同じバスで高齢者軍団も来ていたので、
引き離せるよう樹林帯の急登を足早に登ります。
特筆すべきことの無い樹林帯を抜けて山頂直下まで来ると
初めて視界が開けます。
西湖が良く見えますね。
毛無山(標高1,500m)登頂。
毛無山と言う割には木々に囲まれがちな山頂です。
…多分、晴れていれば裏にどでんと富士山が見えるんだろうな。
ここから十二ヶ岳に向かって稜線を伝い、
一ヶ岳からカウントアップしていきます。
岳…うーん、岳?
数合わせに無理矢理岳扱いしてない?
四ヶ岳は十二ヶ岳随一の展望にも恵まれ岳感があります。
ここも富士山が見えるんだろうな。
しかし、十二ヶ岳を選んだのは富士山が見たいからではありません。
実はこの十二ヶ岳、低山ながら岩場や鎖場が楽しめる山なのです。
四ヶ岳辺りから思ったよりちゃんとした岩場が現れるようになります。
接待でそんな山を選ぶな?
いやいや、山好きにはこういうのが刺さるんですよ。
六ヶ岳からはガスに包まれてしまいました。
霧に包まれる岩場はそれはそれで味がある。
八ヶ岳登頂。
九ヶ岳は山頂まで行くことを諦めて巻き道が付けられています。
トラバースはトラバースでそれなりに危険ですが。
十ヶ岳は何なら鞍部に看板があります。
その気になれば攀じ登れるかも知れないけど。
厳つい岩場になってきました。
この山の特徴として、鎖やロープの1本1本が非常に長いです。
下手したら50mとかあるのでは…?
鎖場は先行あるいは後続の人が掴んで揺れると危ないので
原則として1本の鎖を同時に2人以上が掴まないようにするのですが、
これだけ長いとそれが儘なりません。
この点は接待に向きませんね。
十一ヶ岳山頂を過ぎ、ラスボスの十二ヶ岳に向かって進むと
鞍部に現れるのがこの山のハイライト、
十二ヶ岳の吊橋です!
安倍奥(2024/10/6)とは違ってステンレス製で頑丈な踏み板
ではあるのですが、
ステンレス製であるが故に今日のように濡れていると滑ります。
そして、何故か袂が固定されていないので
左右にぶらんぶらん揺れます。
更に取り付き部が異常な急勾配、というか岩壁です。
中々痺れさせてくるじゃあないか。
これには皆さん大盛り上がりです。
吊橋効果も狙える…かは謎ですが。
1人ずつしか渡れないですしね。
ここからはひたすらに鎖場です。
こんなに長い鎖場が許されるものなの?というくらい、
吊橋から十二ヶ岳山頂まで殆ど途切れることの無い鎖場です。
今日のように岩が濡れていると
ある程度鎖にも頼らざるを得ません。
この辺とかは晴れていたら
雄大な富士山を背景に岩登りが出来るのかな…
という訳で、無事に十二ヶ岳(標高1,683m)登頂です!
山頂は狭いので、少し戻って広い分岐点で昼食休憩。
バーナーを持ってきたので緑茶を淹れて
標津羊羹と一緒に頂きます。
肌寒い山で飲む温かいお茶は最高ですね。
今シーズンで初めてまともにバーナーを使えた。
一服を終えたら別のルートで下山します。
こちらも長いロープと鎖が入り乱れているな…
梯子もありました。
山用の鉄梯子ではなくて普通の脚立を転用したものが。
梯子を要するほどの場面かな?
どちらかと言うと真に難しいのは鎖や梯子よりも
こういうなだらかな植林地帯です。
ルートが分かり難いことこの上無い。
ここまでで培った信頼関係を活かしつつ
皆でルートファインディングしながら進みます。
という訳で無事下山。
登山口すぐにあった温泉で汗を流して裸で語らいました。
やっぱり、接待で登山は普通にアリだと思うんだよなぁ。
まあ、それが本当に一般的になって
サラリーマンで山が混んだりしたら困るけど。
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