測候


おはようございます。
今日は会社の登山部の新歓登山で金時山に登るべく
乙女峠登山口にやって来ました。
最も便利なアプローチ手段が高速バスという異色の登山口です。
東名松田バス停から乗ってくることも出来ましたが、
この距離ならS2000を駆った方が早いと
先輩を乗せて走ってきました。
しかし、ここで衝撃の事実が発覚。
何と、乙女峠の駐車場は登山目的での駐車が禁止だというのです。
なまじ以前(2024/3/17)来たことがあって
意外と広い駐車場があるんだなという印象が残っていたばっかりに
下調べを怠ってしまった…
どうするかな…


結局、駐車出来ないことにはどうしようも無いので、
先輩だけ降ろして御殿場でお茶を飲んで帰りました。
登山は準備と計画が8割ですね…

失意の帰宅をした訳ですが、
これで終わりではあまりにも無為な一日になってしまいます。
どうしようかな…
と、そんな折にYR(常滑民)から連絡が。


YRに誘われてJR東海道本線根府川駅にやって来ました。
関東随一の臨海駅として有名な景勝地です。
何気に下車したのは初めてかも。
ここでシャトルバスに乗り込みます。


シャトルバスを降りたのがここ。
実は以前(2022/6/25)何があるとは知らずに
一瞬だけ車を停めていました。
で、何があるのかというと…


江之浦測候所です。
写真家の杉本博司が設計したギャラリーで
普段は完全予約制で中々のお値段の入場料が要るのですが、
今日はYRの会社が福利厚生の一環として貸し切っているそうで、
そこに知人として潜り込ませてもらいました。
流石一流企業は違うぜ!


ギャラリーと言っても写真や絵画などがメインではなく、
各地から集めてきた建材、特に石材を主に
様々な思いを以って設計された建築物がメインになっています。
例えば、ここの路面は京都市電の路盤を移設したものですし…


こちらのギャラリーの壁はあの大谷石(2019/6/23)です。
特徴的なザラついた質感ですぐに分かりました。


また、建材だけではなく構造にもこだわっているそうで、
この夏至光遥拝100メートルギャラリーは
その名の通り夏至の日の出の方角を向いています。


その下を貫く冬至光遥拝隧道は冬至の日の出の方角。
夏至光遥拝100メートルギャラリーに対して
約60°の角度が付いています。
地軸の傾きを感じることの出来る一幕です。


太陽が昇ってくる相模湾。
待てよ、この立地だったらもしかしてあれも見えるのでは…


見えた!
さっき下車したJR東海道本線の根府川駅です。
一応列車も入れて撮り鉄してみましたが、
なまじ駅でホームやらフェンスやらある所為で見え難いですね…


冬至光遥拝隧道を抜けます。


光学硝子舞台。
檜の懸造りと光学ガラスという異色の組み合わせです。
景観を損なわないようにという配慮だと思うのですが、
基本的に立入禁止は看板や柵ではなく
拳大の石(写真左の赤錆色のトンネルの先の方に置かれているやつ)で
示されています。
ここだと舞台の奥の端と同じ位置に置かれているのですが、
つまり舞台の方は立ち入っても良いということなのでしょうか…?


ここで出し物が上演されることもあるそうなので
強度は十分にあるのでしょうが、
何かの拍子に割れる画が頭を過ってしまいます。


敷地は斜面の方にも広がっているので
夏至光遥拝100メートルギャラリーを潜って下ってみます。


ミカン栽培の農機具小屋を転用した化石窟。
名前と見た目の印象が違い過ぎる。


中には化石が展示されています。
だからこその「化石窟」なのでしょうが、
何故か置かれている海老の玩具が人に反応して動き出し
アメリカンなノリノリBGMを流しています。
色々とちぐはぐ過ぎる。


名前を見て絶対に写しておかねばと使命感を感じた
数理模型0010 負の定曲率回転面。
双曲線関数で定義される回転体だそうです。


丁度満月が良い方角にあったので先端に置いてみた画。
もっと引いた位置から望遠で撮らないと
月が凄く小さくなって見え難いのですが、
地形的にこれ以上後ろに下がれないので。


神社までありました。
奈良県の春日大社から分霊を勧請してもらったそうです。


普通の美術館にはそんなに興味が惹かれませんが、
こういう自然地形を活かした建築物は大好物です。
金時山に登れなかったことは残念ですが、
思いがけず良いものを見られました。

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