執念の南伊豆

横山研の2個下の後輩であるTKが
無事博士号を取得したということで、
お祝いのドライブをすることになりました。


道の駅伊豆ゲートウェイ函南で集合。
セダンとSUVに囲まれるとS2000のコンパクトさが際立ちますね。
今回はこれまで何度か目指しつつも
毎回寄り道し過ぎてタイムオーバーになり
到達出来ず終いになっていた南伊豆を目指します。


道の駅天城越えで昼食。
天城らしくワサビ尽くしのパスタです。
ほぼ中央部にある天城峠の時点で既にお昼時になってしまう、
この大きさが伊豆半島の手強さでもあります。


そして、伊豆半島は観光の聖地でもあるので見所が多い。
道の駅も多い。
記念切符を集められていない5駅もこの機会に回収しておきます。
この道の駅っぽくない道の駅は道の駅花の三聖苑伊豆松崎。
こう見えて伊豆半島で最初に指定を受けた道の駅です。
超山奥にあったあの道の駅くんま水車の里(2022/5/4)
実は静岡県で2番目に歴史の長い道の駅だったりします。


幾つか建っている建物の内道の駅の本体は1つだけで、
他は地元の名士が私財を投じて開校した公立小学校の校舎だそうです。
それは公立と言って良いのか?


寄り道のし過ぎがこれまでの主要な敗因ではありますが、
とは言え道の駅しか寄らずに南伊豆まで行っても
それはそれで何をしに行ったか分からないので、
ちょこちょこ寄り道もしていきます。
国道136号沿いにある室岩洞へ。
急な階段を下っていくと…


神殿のような室岩洞が現れました。


直線的な構造でピンと来た方もいらっしゃるかと思いますが、
この室岩洞は天然の洞窟ではなく
伊豆石の採石によって生じた洞窟、というか坑道です。


えらく平たい坑道です。
大谷石の採石場(2019/6/23)は巨大な空間でしたが、
伊豆石は大谷石に比べると脆いのでしょうか?


ところどころ水が溜まっています。
謎にライトアップされているけどちょっと怖い。


坑道は貫通していて、海側へと抜けることが出来ます。


室岩洞でのみアクセス出来る空間。
ちょっとした展望台みたいになっています。


現在の国道136号が開通するまで
伊豆半島の陸路は極めて貧弱だった為、
切り出された伊豆石はここから海岸まで滑り落として
船で各地へと搬出されていました。
間違って海まで落としちゃったりしなかったのかな?


まだまだ先は長いです。
S2000でコーナリングを楽しみながら南下し続けます。


もう一つ寄り道。
雲見浅間神社に参拝します。
海岸から162mもの高さで屹立する烏帽子山の頂上に本殿があり、
そこまで階段を登っていく必要があるのですが…


これがとんでもない急角度です。
烏帽子山は一般的な山とは異なり、
火山が削れて火道で固まったマグマが顕になった
岩頸と呼ばれるタイプの山(というか岩)なので、
殆ど塔のような形状をしているのです。
同じく岩頸で有名なものとしては伊豆諸島の孀婦岩などがあります。


登っていくと岩が露出してきて、
元々はマグマの通り道だったことが感じられます。


本殿に辿り着きました!
中々達成感があります。


更に、本殿の裏から延びる階段を登ると…


烏帽子山(標高162m)登頂です!


本殿と反対の側は海面下まで一気に切れ落ちていて、
桁違いの爽快感であると共にかなり怖いです。


相模湾側と比べると駿河湾側は地形が険しいですね。
だからこそ僕は駿河湾側が好きです。


何だかんだで時間が迫ってきてしまったので、
最南端はお預けにして一先ず道の駅の記念切符を回収します。
滑り込みセーフで道の駅下賀茂温泉湯の花と
道の駅開国下田みなとの記念切符を入手。
これで伊豆半島の道の駅の記念切符はコンプリートです。


道すがら見付けた菜の花畑。
さあ、それでは長年行けず終いだった最南端に向かいましょう。

…石廊崎オーシャンパークは16時で閉門?
岬なのに営業時間があるの!?
何ということだ…
ここまで来てまたしても到達出来ずに終わってしまうのか…?


諦めきれないので色んな情報を調べてみたところ、
石廊崎オーシャンパークが出来る前に使われていた経路なら
ゲートを通らずに岬に到達出来る可能性のあることが判明。
一縷の望みを掛けて漁港から歩きます。


石廊崎オーシャンパークの巨大な駐車場に出ました。
ここまで来られたなら行けるか…?


行けた!
伊豆半島最南端の石廊崎です!


宮崎県の鵜戸神宮(2019/11/30)と似た石室神社がありました。
こういう岩の洞に建てるのはやはり波風避けでしょうか。


ここまで遠かったなぁ…
僕にとって関東近郊で唯一の空白地帯だった
伊豆半島最南端を窮められて感無量です。


石廊崎の先端に石室神社の祠がありました。
岬の岩と一体化しています。
そんな施工ありなんだ。


明日も普通に勤務日なのでいつまでも感慨に耽ってはいられません。
満足したら帰路に就きます。


弓ヶ浜で伊豆の海鮮を食べてから、
国道414号で伊豆半島を縦断して帰りました。
これでやっと最後のピースを埋めることが出来た…
と言いつつ、行ってみたいスポットがまだ沢山あるので
これからも伊豆半島にはお世話になります。

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