今日はそこまで天気も良くないので、
裏山の公園を散歩します。
菜の花はもう見頃、
桜もちらほら咲き始めています。
桜の開花ってこんなに早かったっけ?
河津桜でしょうか。
これまで行ったことのある最深部である
あのコキア畑(2023/11/3)を過ぎて更に進みます。
今日の目的地は松田の名を冠した松田山、
そしてその頂付近にある最明寺史跡公園です。
案内看板は見たことがあるのですが、
何があるのか皆目検討も付かないので。
いきなり林道になりましたね。
実は松田町には今も森林組合が残っています。
町域の3/4が森林らしいのでね…
松田山はかなり頂上に近いところまで林道が通っているようです。
と思ったら、丹沢方面にそっぽを向いて
酒匂川に向かって下り始めてしまいました。
松田山はまだまだ先なんだけど…
いや、鋭角に分岐するこの道が順路か!
これで本当に車が通行出来るのかな…?
道幅はまあ軽トラなら何とか通れないこともなさそうだけど、
初っ端からグルービングされたコンクリート舗装で
嫌な予感しかしない…
ほらやっぱり!
写真では伝わり難いかも知れませんが、
登山道と呼ぶべき激坂です。
これは軽トラどころかバイクでも無理なのでは…
実際、路肩からの草の張り出し具合が
ここを通行する車が無いことを雄弁に物語っています。
心配しながら喘ぎ喘ぎ登っていくと、
ちゃんと轍の刻まれた林道に合流しました。
良かった良かった。
待避所の標識のある場所に待避可能なスペースが見当たらなかったり、
まだ大分怪しい道ではあるけど。
何故僕がこんなにも車の通行可能性を気にしているのかは直に分かります。
林道を登っていくとピーピーと電子音が聞こえてきたので
一体何があるのかと思ったら、
地震観測施設がありました。
松田には相模トラフの延長上に神縄・国府津-松田断層帯という
Wikipediaに記事が作られるくらいの活断層があり、
この観測所(と僕のアパート)の最寄断層である松田北断層は
4,000〜5,000年に1回くらいの周期で地震を起こしているのだとか。
直近では2,700年前に活動があったと推定されており、
30年後までに大地震が起こる確率は0.09〜0.6%とされています[1]。
このくらいの確率は日本列島何処に行っても避けられませんね。
猟師が集っていた林道終点を抜けて削れた登山道を登っていけば…
松田山(標高551m)登頂です!
何という地味な山頂。
非常になだらかな地形の為、山頂を特定するのも一苦労です。
松田山山頂からの眺め。
そう、松田山付近一帯はチェックメイトカントリークラブという
ゴルフ場として整備されているのです。
その為、松田山に登るには
ゴルフ場のフェンスの裏を歩く必要が出てきます。
公式の登山道なので何も恥じることはないのですが、
ホールを回っている人が居るとちょっとコソコソ歩いてしまいますね…
松田山登頂を果たしたら次は最明寺史跡公園です。
地理院地図を頼りに下っていきます。
地図にも載っているこの池から判断するに、
ここが最明寺史跡公園のようですが…
寺っぽいものが何も見当たりません。
お堂か何かがあるかと思っていたんだけど…
唯一、護摩堂の跡を示すように
お地蔵様が何体かと石碑が立っていました。
遥々こんな奥まで案内されてこれが公園だと言われたらキレそう。
何でも、鎌倉時代の僧侶が密教の奥義を追求する為に建立したものの、
1469年に今の大井松田ICの近くに移転してしまったのだとか。
随分と下りましたね。
さて、松田山と最明寺史跡公園の2つを拝めたので帰ります。
実は今からの復路がもう一つの目的だったりします。
往路の林道で僕がやけに車の通行可能性を気にしていた理由、
それは…
この最明寺史跡公園に実証中のAIオンデマンドバスのバス停があるのです。
従来のオンデマンドバスは経路も時刻も予め定まっていて
その便を運行するか否かを予約の有無で決めるというものでしたが、
今実証しているAIオンデマンドバスはバス停だけが設定されていて、
何時頃にどのバス停からどのバス停まで移動したいという希望を出すと
AIが他の利用者の希望と合わせてルートを構築してくれるというもの。
他のバス停は住宅地やら商業施設やらに置かれていて、
この道を通ってアクセスするんだろうなというのが
簡単に分かるような位置になっているのですが、
69番の最明寺史跡公園だけは完全に孤立しており、
そこに至るまでの道も一切示されていないことから、
まるで隠しマップのような存在になっています。
ポケモンなら確実に幻のポケモンがいるエリアですね。
本当にバスが来るんだろうか…?
本当にバスが来ました。
乗客は当然の如く僕一人です。
果たして、どんな経路を走るのか。
なるほど、最短経路は酒匂川沿いに出る林道ですが、
ゴルフ場へのアクセス道路を使って川音川沿いに下りるんですね。
このゴルフ場にバス停を置かないのは何故なのだろう。
バスでゴルフに来るような人は居ないから?
それでも、最明寺史跡公園に行く人よりは多そうですが。
ゴルフ場付近からの展望は抜群です。
最明寺史跡公園そのものに行く目的というよりは
この眺めの為にバスに乗るのもアリですね。
何故最明寺史跡公園にバス停があるのか運転手さんに訊いてみたところ、
「一応松田町の歴史で重要なものだから
置かない訳にはいかないという話らしいですよ」
とのことでした。
意外と松田町民の誇りなのか…?
ちなみに、移転後の現役最明寺は隣の大井町の中にあるので
バス停は設定されていません。
という訳で、近所の山で遊んだ午前中でした。
午後からは相模湾沿いをドライブして
茅ヶ崎の喫茶店で日記執筆など。
山も海も楽しめるのが足柄の良いところですね。
参考資料
[1] 「塩沢断層帯・平山-松田北断層帯・国府津-松田断層帯(神縄・国府津-松田断層帯)の長期評価(第二版)」, 2015, 地震調査研究推進本部 地震調査委員会.
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