伊豆の造形

今日は晴天の土曜日。
先週も先々週もまともにS2000に乗れていないので、
ふらっと伊豆にでも行ってみることにしました。
静岡県へのアクセスの良さが松田町の売りです。


箱根新道が大混雑していたので
Googleに旧東海道である神奈川県道732号へ案内され、
昔ながらの箱根越えをして伊豆・村の駅にやって来ました。
僕の最寄りの道の駅である道の駅足柄・金太郎のふるさとで
何故かこの村の駅の商品が多く売られているんですよね。
提携でもしているのでしょうか?


記念切符でも収集しようと道の駅伊豆のへそへ。
ここにも村の駅が入っていますね。
辺り一帯の道の駅を仕切る巨大チェーンなのでしょうか?
この道の駅は他にも宿泊施設や
自転車の展示施設もあるという盛り沢山な道の駅です。


自転車展示施設が併設されているというのは初めて見たので
ちょっと覗いてみます。
自転車展示施設…?
植物園に見えるけど…
実際、平成29年まではIZU・WORLD みんなのHawaiiansという
熱帯植物園だったそうです。


温室を抜けると自転車展示施設がありました。
MERIDA X BASEというメリダの自転車を揃えた展示場です。
試乗を兼ねたレンタルもやっているそうで、
100万円近い自転車を借りることも可能だとか。
凄いですね。
と思ったけど、冷静に考えてみたら
普通のレンタカーは100万円どころじゃない車を貸しているか。

さて、三島まで来ると大抵は東伊豆
戸田(2023/7/2)とか土肥(2016/12/10)とかに行くのが定番でしたが、
今回は趣向を変えて峠越えしてみます。
鹿路庭峠を越えて西伊豆へ。


伊豆高原の駐車場に車を停めて散策します。
海岸沿いでも「伊豆高原」の名を冠する施設ばかりだな…
原義の「高原」ではなく駅名を指しているんだろうけど、
ちょっと不思議な感じ。


という訳で、やって来たのはこちら。
大室山(2018/8/7)の噴火によって誕生したいがいが根です。
やっぱり伊豆と言えば海が見たくなるものです。


目の前に見えている伊豆大島(2014/9/16-17)
ずっと奥の三宅島(2022/12/11)を彷彿とさせる海岸線。
実際、伊豆半島は本州の中で唯一
伊豆諸島と同じフィリピン海プレートに乗っているので、
地質的には周囲の駿河や相模より伊豆諸島に近いです。
お手軽に島旅気分が味わえてお得?
いや、都内からだと場所によっては
飛行機やジェット船を使える伊豆大島の方がアクセスが良いか。


周囲の地図を確認していたら
入江の向こう側に気になるものを発見してしまいました。
回り込んで行ってみます。


まずはかんのん浜まで辿り着きました
(「かんのんの浜」というのは多分誤植)。
で、ここの波打際にそれが存在しているはずだけど…


上の写真で杭の右奥に見えている
木が何本が生えている岬の上に登って周囲を見渡します。
何処だ…?
もしかして、相当小さいものなのかな…


ん…?
岩が切れ込んだところに何かあるような…


あれか!
5分ほど探し回って漸く見付けました。
かなり下の位置にあるので慎重に下りていきます。
この辺りの岩は玄武岩なので摩擦は効くのですが、
掴めるような丁度良い大きさの突起が無いので
ボルダリングでパーミングを練習しておくと良いでしょう。
苦手な人は下りない方が無難です。


到達しました!
かんのん浜ポットホールです。
ポットホール(甌穴)とは、岩の窪みに入った石が水流で転がり
周囲の岩を削り、自分自身も削られて
このように丸い穴を開けたもののこと。
普通、甌穴を作った石は最終的に何処かに流されてしまうことが多く
そもそも残っている時点でかなり珍しいのですが、
真球に近い形になっているという点で更に希少です。
まるでボウリングボール。
自然とこんな綺麗な形になったというのか…
直径は約70cmもあってかなり大きいです。


成因からして当然ではありますが、
時折波が入り込んで石を動かします。
如何にも重そうな巨石がゴトゴト音を立てて揺れる様子は
波の力強さを感じさせて迫力があります。
ちなみに、今は大潮かつ満潮に近い時刻(潮位140cm位)で
それでも3〜5波に1回くらいしか動かないので、
かなり潮位の高い時にしか波は入ってこないようです。
このギリギリの塩梅が奇跡の造形の秘訣でしょうか。
自然というのは面白いですね。


この後は、伊東に来た時のお約束と化している
うずわ定食を食べてから松田に帰りました。

 

脚注
※「パーミング」

   掌(パーム)全体をホールドに密着させて摩擦をかける持ち方。
   主にスローパーと呼ばれるのっぺりしたホールドに用いる。

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