3:51、起床。
今日は昨日の水平歩道よりも更に危険とされる
旧日電歩道を歩いて黒部ダムへ向かう計画だったのですが、
昨夜遅くから雨が降り出してしまいました。
「黒部に怪我は無し」の言葉は決して過去のものではありません。
下ノ廊下では秋の2ヶ月間だけで毎年数件の滑落事故が起きており、
その死亡率は限りなく100%に近いのです。
事実、令和元年には5件の滑落事故が発生し、
全員が即死しています。
そこに雨の中突っ込むのか、うーむ…
結局、昨日逆ルートで旧日電歩道を歩いてきた
FA(元・東大ワンゲル部)の知り合いの山岳会の方の
「あそこは雨だとただただ緊張を強いられるだけで面白くないよ」
という言葉が決め手となり、
水平歩道をピストンして欅平へ戻ることに。
雨の水平歩道も相当にヤバいのですが、
渡渉もある旧日電歩道よりは幾分マシなので…
無念の下山。
旧日電歩道はまた来年再挑戦しよう…
この後は宇奈月温泉でずぶ濡れになった身体を温めてから帰りました。
翌日、正にこの水平歩道で
74歳の男性が滑落死する事故が起きてしまいました。
悪天候が原因ではないようですが、
万全ではない状態で特攻する選択をしなくて良かったと
今になってみれば思います。
自分が好んで登る山は比喩ではなく
一歩間違えると死に至る領域であるということを、
改めて認識しなければなりませんね…
参考文献
黒部峡谷の難所 下ノ廊下でまた死亡事故 「黒部にけがなし…」 温泉小屋の代表が警鐘 富山 – TBS NEWS DIG
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