下北リベンジ旅行 第3日目

6:57、起床。
ベッドの有難みが身に沁みます。
今日は上北の観光地を巡りつつ
道の駅の記念切符を回収していこうと思います。


手始めに道の駅おがわら湖から。
すぐ近くの小川原湖公園では湖水浴も楽しめます。
今はもう寒くて無理ですが。


隣町にある道の駅しちのへ。
安直過ぎる7のモニュメント大好き。


七戸町は鉄オタの間でも有名な町。
南部縦貫鉄道の終着駅七戸駅があった町です。


砂鉄の輸送を見込んで建設されたものの
その砂鉄を使うはずだった製鉄会社自体の計画が頓挫して
開業から僅か4年後の昭和41年にはもう倒産するという有り様でしたが、
東北新幹線が新青森まで延伸する際に
七戸駅(今の七戸十和田駅)へのアクセス路線となることを夢見て
平成の世まで生き長らえていました。


が、昭和43年の災害復旧以来
30年近く国鉄から借りっぱなしだった末端区間の路盤について、
平成7年になって国鉄清算事業団から買取を要求され、
そんな費用を捻出出来るはずもなく平成9年に廃止…


と見せ掛けて、葬式鉄が全国から押し寄せたのを目の当たりにし
これはまだ行けるかもと踏んだ経営陣は廃止を撤回して休止に変更。
一縷の望みを託して休止を続けていましたが、
荒廃の一途を辿る線路に最早為す術が無くなり、
東北新幹線が七戸を通って延伸する8年前の平成14年、
遂にその悲運の歴史に幕を下ろしました。


ただ、今でも七戸駅近辺だけは有志によって整備が続けられており、
毎年ゴールデンウィークには
レールバスの体験乗車会も行われています。
それもいつまで続くかは分からないし、
早めに乗りに来ないとな…

ここから国道394号で内陸へと向かいます。
相変わらずワインディングロードではスキール音が鳴るな…


八甲田山が見下ろすグダリ沼にやって来ました。
秋を感じさせるススキの野原を歩いていきます。


ありました、グダリ沼です。
語感からは濁った沼を想起させますが、
それとは真逆の澄み渡った清流です。
沼…なのか?


すぐ近くには湧水ポイントがあり、
こちらは比較的沼っぽい見た目です。
三島市の柿田川湧水群(2016/12/10)を彷彿とさせますが、
あそこと同じく山の雪解け水が供給源となっています。


時期柄トンボが多いですね。


グダリ沼の散策を終えたら近くの茶屋で昼食。
茶屋が3店も軒を連ねている割には
辺り数km集落らしい集落が無いのですが、
店の人達は一体何処から通っているのでしょうか。


グダリ沼の次は田代平湿原へ。
元々カルデラ湖だった場所が湿原化したもので、
八甲田山域の中で最大の湿原です。


臭いや水中の様子からするに温泉が湧いているのでしょうか?
すぐ近くには八甲田温泉もあります。
休業中でしたが。


湿原の中を貫く木道には北側、中央、南側の
3つのルートがθ字状に整備されているのですが、
その中の南側のルートは藪漕ぎを要求されるような状態です。
つい最近新しくなったばかりと聞いていたのですが…


正直、田代平湿原本体はまあ普通の湿原なのですが、
その手前にある龍神沼には衝撃を受けました。
眩いばかりのエメラルドグリーン。
藻が繁茂してアオコになるならともかく、
こんな透き通っていながらこの色になるとは…


近寄って見るに、緑は水草の色でしょうか?
いや、水自体が既にターコイズブルーになっている…?
光の加減もあって奇跡的にこの鮮やかな碧が実現しているようです。


田代平湿原はあの八甲田雪中行軍遭難事件が起きた
現場としても知られています。
今は長閑な雰囲気だけど、冬にはどんな死の世界になるのか…


お次は超有名観光地酸ヶ湯温泉。
冬期には良く積雪日本一でニュースに出てくる場所です。
ただ、この地点が特異的に雪が多いという訳では無く、
雪深い地域の中で例外的に通年アクセスが確保されているのが
ここ酸ヶ湯温泉くらいしかない為に注目を浴び易いというのが理由です。


勿論、千人風呂に浸かりました。
青森県の温泉だからとんでもない熱さなのだろう…
と腹を括っていましたが、
意外や意外、普通の温度でした(一番熱い浴槽で42.8℃)。
時代の流れでしょうか?


酸ヶ湯温泉で汗を流したら、
奥入瀬川を遡っていきます。
道路が川になっている…
そんなに酷い雨なんてあったっけ?
これで国道102号だというから驚きですね。


十和田湖はスルーしてその先国道454号で新郷村へ。
秘境道の駅とも言える道の駅しんごうにやって来ました。
如何にも二の倉ダムの補償で造られたっぽい
複合レクリエーション施設の一部になっており、
周囲に集落は一切ありません。


ただ、新郷村と言えばやっぱり道の駅ではなくこれでしょう。
ピラミッドとキリストの墓です。


はい、キリストの墓です。
同姓の誰かさんではなくてあのイエス・キリストです。
十字架で磔になったのは実は弟のイスキリで
イエスは命からがら遁走してここ新郷村まで辿り着いた…
と主張しています。


キリストって磔に処された後復活していなかったっけ…?
その説だと弟さんが復活の奇跡を起こしたことにならないか…?
色々とツッコミどころがあるような…


ただ、エルサレムブチギレ案件という訳ではないらしく、
新郷村に駐日イスラエル大使が訪れて
このエルサレム・ストーンを寄贈したりしていて、
それなりに友好的な関係を築いているようです。
流石に、ここに本当にイエス・キリストが眠っているという説を
心から信じている人はほぼ皆無だと思いますが
(そもそも、聖書ではキリストは昇天したのであって
地上に亡骸は存在しないという立場)。


この後は更に2つ、とわだとろくのへの道の駅を巡ってから
3日間650kmのドライブの果てに三沢空港へと戻りました。


思い付きで急遽決めた旅行でしたが、
やっぱり北国は楽しいですね。

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