奄美群島旅行 第2日目

3:00、起床。
今日はフェリーに乗って喜界島を出る
…予定なのですが、
喜界島寄港が条件付きになっています。
試しに外に出てみるとよろめきそうな強風が。
先月の御蔵島(2022/12/9)は心の準備もあったけど、
まさかこちらでも運試しをすることになるとは…
しかし、今更どうしようもないので
祈りつつ湾港(港湾の誤植ではなく湾集落の港)に向かいます。
伸るか反るか…


伸った!
5:00発奄美海運フェリーあまみに乗船。
遥々鹿児島港から来たこんな早朝の便ですが、結構乗る人が居ます。
この喜界島だけじゃなくて
目的地の島まで条件付き運航とか言っているじゃないか…
二重に運試しをする破目になろうとは…
眠いので一先ず寝ましょう。


夜が明けたところで最初の寄港地
奄美大島名瀬港に到着。
この大都会は勿論僕の目的地ではありません。
そもそも、名瀬港が条件付きになることなんてまず有り得ないし…


喜界島から乗ってきた人達は悉く下船していき、
誇張表現ではなく本当に貸切状態になってしまいました。
2,942tのフェリーあまみは乗客僕一人を乗せて
強風の東シナ海を進んでいきます。


日が大分昇ったところで
名瀬港とは反対側にある奄美大島古仁屋港に到着。
実は湾港→名瀬港よりも名瀬港→古仁屋港の方が時間が掛かります。
大島というだけあって大きいですね。
ここで5人だけ乗船客がありました。
次の島がこの船の最終目的地です。
条件付きなので着岸出来なかったら古仁屋港に蜻蛉返りしてくるとか。
6人の乗客の為に片道2時間20分を費やして
いざ着岸チャレンジに出掛けます。


船内レストランの昼営業は無いのですが、
受付で手作り感満載のおにぎりを売っていたので購入。
程良い塩味で美味しい。
乗客の数に対して明らかに数が多いけど、
船員さん達のお昼ご飯を兼ねているのかな。


のんびりしていたらフェリーあまみの最終目的地、
徳之島の目の前までやって来ていました。
果たして、着岸チャレンジの結果は…


勝った!
12:43、亀徳新港に到着。
徳之島上陸です。


おにぎり1個では昼食には足りなかったので、
港の近くにあったコンビニでもう1個。
ファミマなのに見たことの無いおにぎりだ…
包装からして地元で作っている感満点ですね。
スパムおにぎり的な味で美味しかったです。
的なというかそのものか。

さて、ここでレンタカーを借りて空港に向かい、
羽田からやって来たP会離島班の面々と合流します。
そう、今回の旅行は7年振り(2016/8/24-31)のP会離島班合宿です!


まずは島の北西端にあるムシロ瀬へ。
花崗岩がひび割れて筵のようになっていることから
その名前が付けられています。


針の筵ならぬ岩の筵を歩く遊歩道もあります。
中々建設が面倒臭そう。


そして、今日はやはり波が強いですね。
良くこれで着岸してくれたな…
亀徳新港は島の反対側なので少しはマシなのでしょうか。


潮に塗れた後は島の北東端へ。
ソテツのトンネルを潜っていくと…


金見崎ソテツトンネル展望所に到着。
奥の方に白亜の金見埼灯台が見えます。


振り返って徳之島。
火山由来であることを窺わせる中々盛り上がった地形ですね。


お次は「陸の中の海」という二つ名の付いたウンブキへ向かってみます。
英訳の”the sea which there is in the land”の機械翻訳感が凄い。
“sea in the land”で良かったのでは…?


ウンブキは浅間集落の中のこの窪地にあります。
車を停めて階段を降りていくと…


昼間でも薄暗い鬱蒼と茂った森の中に
真っ暗な洞窟が口を開けています。
あれがウンブキです。
あんなに暗いと何も見えないのでは…


という心配はご無用、ちゃんと照明がありました。
優しいですね。


照明によって照らされたウンブキ。
「陸の中の海」と呼ばれていますが、
正確にはこの水は純粋な海水ではなく地下水と混じり合った汽水で、
アンキアライン洞窟と呼ばれる環境なのだそうです。
その為珍しい水棲生物も棲息しており、
和名が付いていないものも多いとか。
こんなに集落に近い位置にあって和名が付いていないというのは、
それだけ昔の人達が中に入るのを躊躇していた証拠なんだろうな…
まあ、真水が手に入る訳でもない水没洞窟なんて
ただただ薄気味悪いだけだしな。


今度は天城町役場へ向かうべくカーナビを設定しようとしたら、
何故か天城町役場総務課の課長が登録されていました。
総務課じゃなくてその課長の位置なのか…
というか、課長の面白さで霞んでしまうけど
秘書室も別に分けて登録する必要は無くない?


総務課課長を目的地にセットして到着した天城町役場。
課長は休日出勤中なんだろうか。


ここに来たお目当ては課長ではなくハブ。
徳之島はハブが多いことで有名で、
町役場にはハブの見世物小屋があります。
暗がりを好むハブの為に下ろされたシャッターを開けると…


部屋の隅で身を寄せ合ったハブ達がいました。
見えているだけで最低4匹は絡み合っています。
天城町では島民が捕獲したハブを1匹3,000円で買い取って
週に一度保健所に引き渡して血清を作っているのですが、
その買取から保健所引渡までの間ここに保管されています。
つまり、ここにいるのは古くても1週間以内に捕獲された個体です。
1週間でこんな数が捕まるのか…
(去年は1年間で2,605匹買い取ったらしい)


もう大分日が傾いてきたのでここからは西海岸巡りです。
徳之島でも特に有名な景勝地犬の門蓋へ。
眼下には石灰岩が侵食されたキノコ岩が見えますね。


が、犬の門蓋はこの断崖のことではないので
崖を背にして歩きます。


相変わらず波が激し過ぎる。
台風でもないのにこんなに高く砕け散る波は初めて見た気がする。


こちらが犬の門蓋(いんのじょうふた)です。
オーソドックスには「眼鏡岩」とでも呼ばれそうですが、
この名はその昔、飢饉の際に人畜を襲う野犬を
ここから海へと投げ込んだことから来ているのだそうです。


石灰岩が侵食されて剣山みたいになっている海岸。
ここに投げ込んだのか…
宗教的な意味というよりは大分私怨が入ってない?


遠くから眺めた犬の門蓋。
こうして見ると軍艦というか、古代遺跡みたいですね。


日没の時間が近付いてきたので
徳之島最西端の犬田布岬に移動して夕焼けを拝みます。
ここも犬の字が入っているけど、まさか…
と思いましたが、明治までは犬ではなく「稲」だったそうです。


然しもの野犬もこの断崖絶壁から投げ落とされるほどには
憎悪を集めていなかったようですね。
残念ながら水平線には雲が垂れ込めていて日没は拝めませんでした。


では、宿に向かいます。
道が暗い。


集落から離れた位置にある素泊まりの宿なので、
朝食を調達する為にスーパーマーケットへ。
島ならではのものがあるかと探していたら島ザラメなる砂糖が。
「島の紅茶」が何なのかも気になるけど、
「徳之島産ニンニク使用!」ってどういうこと?
ザラメにニンニクを使う要素ってあったっけ…?


宿のチェックインを済ませたら集落に出て夕食。
居酒屋で島の幸に舌鼓を打ちました。

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