山陽旅行 第1日目


おはようございます。
今日は祝日です。
という訳で、広島市に来ております。
飛び石連休になっているからか
日本航空のどこかにマイルを応募出来たので、
瀬戸内にでも行きたいなぁと
岡山、徳島、広島、鹿児島の4候補で応募したら、
順当に広島空港が選ばれました。
前回(2022/6/10)の流れからして
鹿児島になるんじゃなかろうかと
密かに期待(?)していたけど。


都会を唾棄する性格から、
山陰に比べて訪れる機会が極端に少なかった山陽。
この機会に色々と乗り潰してしまいます。
まずは本通駅から7:08発広島高速交通アストラムライン
広域公園前行きに乗車。
ゴムタイヤで走る新交通システムです。
端っこの300m(本通-県庁前)だけは
法律上地下鉄として扱われています。


広島市北西部にある丘陵地帯を
大きく回り込むようにして走っていきます。


広島市の都市計画としては邪魔で仕方無いんだろうな…
と思わずにはいられない立地の丘陵地帯。
アストラムラインはこの丘陵地帯の裏に造成された
西風新都なるニュータウンの交通手段として建設されました。


新白島駅で一旦下車してJRで切符を買ったりしつつ、
7:59、広域公園前駅に到着。


色付く広島広域公園。
平成6年のアジア競技大会の会場として造られました。


送電鉄塔が見たこと無い形をしていますね。
手塚治虫が描いた未来都市にでも出て来そうな。
どういう形式か、鉄塔オタクなら一目瞭然なのでしょうか。


広島広域公園には特に見所が無いので、
8:23発の列車で折り返して長楽寺駅に来ました。
アストラムラインの車両基地がある駅です。


ただ、お目当ては車両基地ではなくて
ヌマジ交通ミュージアム(広島市交通科学館)です。
広島と言えばマツダということで
マツダミュージアムに行きたいところでしたが、
あちらは完全予約制でとっくの昔に完売していたので、
予約不要のこちらに来てみました。
文化の日の今日は入場無料です。


ここの目玉展示は何と言ってもこれ。
マツダRX500です。
昭和45年の東京モーターショーに出典されたコンセプトカーで、
長らく放置されていたものが平成20年に修復され
広島市の所管となって今に至ります。
色んな意味で尖ったデザインですね。
このフロントで実際に販売して欲しかった…


まるで戦闘機のキャノピーのようなフロントガラス。
最高速度が250km/hにも達するという話ながら
座席はフルバケットではなく芋虫みたいな謎の形です。


衝撃的なリア。
変な言い方ですが古臭過ぎる未来感です。
サンダーバードとかに出てきそうな。
謎の緑色ランプは速度が160km/h以上になると点くとか。
速度が速いことを後続車に知らせる意味はあるのか?
とか野暮なことを訊いてはいけない。


こちらは実際に発売されたマツダ コスモ・スポーツ。
ニュルブルクリンクの84時間耐久レース
マラソン・デ・ラ・ルートに出場したモデルです。


そして、こちらは本当に未来を先取りしていた車。
水素で走るロータリーエンジン車、
マツダRX-8 ハイドロジェンREです。
普通のエンジン(レシプロエンジン)と比べて
ロータリーエンジンは水素と相性が良く、
平成18年にはリース販売限定ながら市場投入されました。
アホみたいな燃費の悪さで淘汰されてしまった
ガソリン燃料のロータリーエンジン車ですが、
水素の時代になれば復権する可能性が…?
水素になっても相変わらず燃費は悪そうですが、
果たして環境に良いのか悪いのか。
子供達はこの車を見て
「RX-7だー!」
と喜んでいましたが、
令和の世でもRX-7は人気なんですね…(染み染み)
でも、これはエイトだぞ。


ところで、何故こんなにロゴがジャギジャギなんですかね。
ここは当時の時代相応?


屋外には広島電鉄の654号電車、
通称被曝電車が展示されています。
被曝した割にやけに綺麗です。
それもそのはず、原爆で大破したものの半年後に復旧し、
何と平成18年まで現役で走っていたのです。
電車って頑丈ですね。


2階は模型展示メインのコーナー。
ミニカーも大量に並べられています。
我が愛車が居ない…


あの伝説のマツダ787Bも無くて変だと思ったのですが、
787Bは特別枠でした。
世界で唯一、ロータリーエンジンで
ルマン24時間耐久レースを制した名車です。
マツダのお膝元なら実物大にして欲しかった。


交通ミュージアムなので自動車以外もあります。
今はセノハチの貨物列車関連の企画展をやっていました。


セノハチとは、広島市の西側にある大山峠を越える
JR山陽本線の瀬野-八本松間を指す通称。
幹線中の大幹線たる山陽本線にありながら、
22.6‰(東北本線や東海道本線の倍以上)という
異例の急勾配が残されており、
上り貨物列車はそのままでは坂を登り切れないので、
最後尾に補助の機関車(補機)をくっ付けて
後押しするという行為が今でも行われています。


交通は陸上に限りません。
古くから海運の盛んな瀬戸内らしく
港湾や船の展示もあります。


更には空港、飛行機も。
全部盛りですね。
広島空港はILSカテゴリーIIIbという
最高精度の計器着陸装置が設置されており、
視界が僅か100mしかなくても着陸出来ると誇っています。
何故そんなものが広島空港にあるかと言えば
広島空港が山奥にあるせいで霧が出やすいからです。
もっと市街地に近いところに造ってくれれば…
ちなみに、日本で初めてCAT-IIIbを設置したのは
霧の聖地釧路空港と熊本空港です。

余裕で何時間でも潰せてしまいますが、
広島県では色々とやりたいことがあるので次に行きます。
10:00発広島高速交通アストラムライン本通行きに乗車。


県庁前駅で下車して、紙屋町西電停から
10:38発広島電鉄3号線広島港(宇品)行きに乗り換え。
ここからは広電の乗り潰しです。


11:13、広島港(宇品)電停に到着。


瀬戸内海の更に内湾である広島港。
穏やかな港からは厳島や松山などへの船が出ています。
今回は乗りませんが。
11:17発広島電鉄5号線広島駅行きに乗り換え。


猿猴橋町電停で11:50発広島電鉄6号線江波行きに乗り換え。
9ヶ月前(2022/2/27)も触れましたが、線路付け替えに伴って
廃止されることが決定している電停です。
驚くほど狭いですね…
これは廃止も已む無しか。


12:27、江波電停に到着。
大分お腹が空いてきていたので、
近くのスーパーマーケットで軽食を購入しました。


12:39発広島電鉄8号線横川駅行きに乗り換え。


13:02、横川駅電停に到着。
アーケードになっていてお洒落です。


13:11発広島電鉄7号線広電本社前行きに乗り換え。


十日市町電停で13:22発広島電鉄2号線
広電宮島口行きに乗り換え。
アウディラッピングになっていますね。


広電西広島駅からは専用軌道に入り、
法律上路面電車ではなく鉄道扱いになります。
その為、ここから列車はグンと速度を上げます。
と言っても、最高40km/hが60km/hになるだけですが。


複々線…と見せ掛けてJR山陽本線と並走しているだけの区間。
広電の方が海沿いなので景色は綺麗です。
まあ、これだけ近くだとあまり変わりませんが。
流石は市電と言うべきか、西広島から宮島口まで
JR山陽本線は7駅しかないところを、
実に3倍以上の22駅も停まっていきます。


その内の一つは臨時駅の宮島ボートレース場駅。
しかし、臨時駅と言いつつも年間300日程度営業するという
日本一営業日数の多い臨時駅です。
そこまで営業するなら常設駅にしてあげても良いのでは…?


ただ、臨時駅は臨時駅として扱わねばならないのか
運賃表示器では駅名が表示されません。
また、ホームに駅名標もありません。
何だろう、遊興施設の最寄駅を有していると
あまり大きな声では言いたくないのかな?


14:13、広電宮島口駅に到着。
これで広島電鉄は完乗です。


言わずと知れた厳島の玄関口。
全国旅行支援の影響もあるのか賑わっています。
お前もそれを当てにして旅行に来たんだろ?
と言われそうですが、
支援関係無しに旅行しまくる僕みたいな人間からすると、
旅行支援の所為で宿の予約が滅茶苦茶取り難くなって
ぶっちゃけ傍迷惑でしかありません。
当たりを付けていた穴子飯のお店も大混雑で入れず…


宮島口駅から14:34発JR山陽本線普通白市行きに乗り換え。


穴子飯のお店は入店こそ出来なかったものの、
持ち帰りで巻き寿司を売っていたので買ってみました。
今も開発途上の新商品だとか。
香ばしい焼き穴子と甘い椎茸、
それをピシッと締める新生姜と三つ葉が抜群に合います。
ほかほかの穴子飯が食べられなかったのは残念だけど、
これはこれで良かったのかも。


15:24、瀬野駅に到着。
そうです、セノハチの瀬野です。


ただ、お目当てはセノハチでの撮り鉄ではありません。
僕はあくまで乗り鉄が基本スタイルです。
みどり口駅から15:30発スカイレールサービス
みどり中央行きに乗り換え。


ロープウェイみたいな見た目の懸垂式モノレール。
急坂の上にあるニュータウンへのアクセス手段として
積水ハウスが主体となって建設した鉄道(正確には軌道)です。
東海で言うところの今は亡き桃花台新交通、
関東で言うところの山万ユーカリが丘線(2019/1/14)ですね。


複線なので別に何処で擦れ違っても良いと思うのですが、
一応途中駅のみどり中街駅で交換しています。
こう見ると完全にロープウェイですね。


15:35、みどり中央駅に到着。
広島県の鉄道を完全乗車しました!


坂だらけのニュータウン、
その名もスカイレールタウンみどり坂です。
万が一スカイレールが廃止になったら悲し過ぎる。
住宅街で部外者がうろうろしているのは好ましくないので
すぐに折り返します。
15:45発スカイレールサービスみどり口行きに乗車。


瀬野駅で15:54発JR山陽本線普通糸崎行きに乗り換え。


セノハチを越えていきます。
確かに、前面展望にかぶり付いていると
結構な急勾配てあることが分かりますね。
現代の電車は涼しい顔で登っていきますが。


三原駅で17:21発JR呉線普通広島行きに乗り換え。


1年振り(2021/7/22)の呉線。
まだ大分記憶が新しいです。
今回トヨタ86は借りませんが。


17:43、忠海駅に到着。


前回は竹原港から大崎上島とその周辺に渡りましたが、
今度はオーソドックスに忠海港からあの島に渡ります。
17:55発休暇村客船に乗り換え。


月明かりが照らす瀬戸内海を進みます。


桟橋以外何も灯りが見えない島。
これが目的地です。


18:10、大久野島第一桟橋に到着。
毒ガスと兎の島、大久野島です!
戦時中に一般住民は強制離島させられたので、
現在では国民休暇村にのみ人が居ます。
全国旅行支援の所為で大手旅行サイトでは
瀬戸内の宿が全滅状態になっていたのですが、
国民休暇村は独自の予約サイトを経由することで
どうにか部屋を確保することが出来たのです。


何か全国旅行支援もきちんと適用されて、
しかもどういう訳か平日扱いでクーポンが増えて、
広島県独自のクーポンも付いてきて、
更に大久野島独自のクーポンまで付いてきて、
オマケに2泊するので全部倍になって、
1.2万円分というとんでもない量になってしまいました。
これを明後日の昼に広島県を出るまでに
使い切らなければならないのか…
広島県って割と観光には恵まれている気がするのですが、
それでもこれだけ補助してくれるんですね。
何故この小さな島で2泊もするのか?
それには深い事情があって…


それはまあ一先ずおいておきましょう。
夕食後にウミホタルの鑑賞会なる会があったので参加します。
パッと見胡麻かチアシードに見えるこれがウミホタルです。


微弱な電流で刺激を与えると
ルシフェリンを放出して光ります。
正確に言うと、ウミホタル自身が光っているのではなく、
放出したルシフェリンが海中の酸素と反応して光ります。


その為、掻き混ぜるとこのように
靄や星間ガスのように広がります。
幻想的ですね。


ウミホタル鑑賞会の後は
大久野島名物ウサギを探そうとしましたが、
これがもう探すまでもなくそこら中にいます。
暗いと踏んづけてしまわないかの方が心配になります。
しかも、全く人を恐れていないな…
ただ、今日はもう遅いので、
ウサギ達との触れ合いは明日に回して寝ます。

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