5:00、起床。
久し振りの山小屋泊でしたが熟睡出来ました。
夜に星を見ようと起きた人が居たみたいですが、
一切気付かなかったくらいには爆睡していました。
昨日は夕方以降ガスってきて不安でしたが、
今朝はスッキリ晴れてくれました。
絶好の登山日和です。
今日も挑戦的に見下ろしてくる赤岳。
4年前(2018/9/2)は悪天候で辿り着けなかった赤岳。
今日こそはその頂を討つ!
地蔵尾根コースを登っていきます。
まずは昨日と大差無いくらいの樹林帯から始まりますが…
すぐに鉄階段や鎖場が現れ始めます。
これはもう階段というか梯子と呼ぶべき角度ですね。
稜線が近付くにつれ、道はどんどん荒れていきます。
八ヶ岳と行ったら麓は別荘地だし、
コースタイム的にも日帰りではギリギリ厳しいくらいで、
例の編笠山と赤岳の間のキレットさえ除けば
そんなに難所は無いかと高を括っていたけど、
中々どうしてこれは想像以上に登りごたえがあるじゃないか!
太陽が背後にある八ヶ岳の稜線を照らして行きます。
何というかこう自然災害の爪痕を感じさせる荒れ方だ…
いつぞやの台風の影響とかでしょうか?
最近は台風が多くて最早どれなのかは分かりませんが。
荒れた登りを抜けて八ヶ岳連峰の主稜線に出ました!
ここまで来れば頂上まではもう一踏ん張りです。
実は元々の計画だと、すぐ目の前にある赤岳天望荘に
宿泊するという予定だったのですが、
予約が取れずに下の行者小屋にしたという経緯があります。
同行者の体力的に昨日中にここまで来るのは不可能に近かったので、
結果オーライですね。
稜線の裏から顔を出した富士山も
僕等を応援してくれているかのようです。
稜線上は荒れている箇所は殆どありませんが、
シンプルに勾配がキツいです。
赤岳頂上山荘に到着。
赤岳の頂上直下にある山荘です。
森林限界より遥か上にあるけど、
ここまでどうやって建築資材を運んだのだろう…
ここまで来ると八ヶ岳連峰の殆どの山は
我々よりも下にあります。
これぞ登山の醍醐味と言うべき絶景です。
今の我々より上にあるピークはただ一つ。
ウイニングランを終えれば…
4年越しで登頂しました!
八ヶ岳最高峰赤岳(標高2,899m)です!
360°何も遮るもののない大展望。
キレットを経由したりせずに直登すれば
あっさり登頂出来るだろうなんて思っていましたが、
しっかり登り応えがあって満足度抜群です。
…これが初の小屋泊どころか
これが人生2回目の本格登山という人が居る面子では
早計過ぎたかな。
下りは文三郎尾根コースを使います。
実はこちらが赤岳への最短ルートなのですが、
往路は僕の希望で地蔵尾根を使いました。
こちらの方が大分道が良いですね。
文三郎尾根でピストンしていたら
もっと初心者向けっぽくなったかな。
まあ、皆楽しんでくれているみたいなので結果オーライで。
阿弥陀岳への分岐。
絵になる道標ですね。
流石に阿弥陀岳へ寄る余裕は無いので
大人しく行者小屋方面へと下っていきます。
ここからは道が更に良く整備されていて
階段で快適に下っていける…
…というか、これもう階段が無い方が下りやすくない?
階段が無いと地面が削れてしまうのでしょうか。
ここまで絶景を楽しませてくれた八ヶ岳連峰ですが、
残念ながらここで森林限界は終わりです。
後は長い樹林帯歩きとなります。
行者小屋まで戻ってきました。
お昼時になってしまったので昼食を取ります。
昨日は駐車場からここまで登りだったとはいえ
コースタイムよりかなり長い5時間程を要していました。
下山が間に合うかな…
しかし、焦って怪我をしたりしては元も子も無いので、
一歩一歩着実に下っていきます。
苔を愛でて心を癒す。
行者小屋出発から2時間半で
車道の終点である美濃戸山荘まで下りてきました。
まだここから6km以上あるけどな…
せめて美濃戸口に車を停められていれば…
いっそ美濃戸口までタクシーを呼んじゃうか?
いや、待てよ…
体力の余っている僕が先に下山してしまって
八ヶ岳自然文化園から美濃戸口まで
車を持って来れば良いのか!
ここからはもうただの林道歩きなので
流石に遭難とかはないだろうと信頼して、
小走りで車を回収しに行って時間を短縮。
どうにかレンタカーの返却時刻までに
甲府に戻ることに成功しました。
という訳で、甲府で勝利の一杯(ほうとう)。
今回も良き山行であった…
ただ、同行者の力量を過大評価してはいけないと学びました。
4年前も同じ理由で敗退していたというのに…
だとしたら、同行者を過大評価していたというよりは
八ヶ岳の難易度を過小評価していたのか?
いずれにしても、適切な難易度設定は肝要ですね。
今回は同行者の皆にも楽しんでもらえたようで一安心ですが。
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