6:00、起床。
Andrewさん達とのオンラインミーティングが
まさかのこのタイミングで入ってしまったので
今朝は早起きです。
向こうも僕がこんな辺境の地から
ミーティングに参加しているとはよもや思うまい。
いや、通信環境の悪さで気付くかな。
折角早起きしたので、
昨日見そびれてしまった場所にも来てみました。
シュガーガーです。
昨日のフタツガーから類推するに、
語尾の「ガー」は洞穴もしくは井戸のことでしょう。
シュガーは集落名「塩川」が訛ったものです。
シュガーガーはフタツガーと違って
メインの塩川集落の中にあるからか、
手摺も整備されていて入りやすい雰囲気です。
とはいえ、暗い時間帯には入りたくありませんが。
洞窟は幾つかあり、女が身体を洗う用、
男が身体を洗う用、飲水用などに分けられていたそうです。
ぶっちゃけ、ガーがみたいなら
大変な思いをしてフタツガーまで行かなくても
このシュガーガーで十分ですね。
ケイビングの技術があるなら、
フタツガーは内部に入ると水を湛えた鍾乳洞になっているそうですが…
それは事前情報として知っていてもどうしようもなかったな…
それでは、宮古島に戻ります。
10:20発RAC892便に搭乗。
窓側が良かったのに重心がズレるからと断られてしまった。
10:45、宮古空港に到着。
宮古島に戻って来ました。
ここからは普通に宮古島を観光します。
レンタカーを借りて空港の外へ。
まずは宮古そばで腹拵え。
沖縄本島のソーキそばとの違いは何なのだろう…?
伝統的な供し方では三枚肉などの具材は麺の下に隠して
年貢取立人の目を欺いていたそうですが、
これは普通に上に載せられて自己主張しています。
昼食を終えたら宮古島らしくビーチに行っておきましょう。
藪の中の砂道を抜けると…
巨大な岩のアーチがお出迎えする砂山ビーチに到着。
アーチは頑強そうに見えますが、
錆び付いた柵で立ち入りが禁止されています。
それにしても美しい海だ…
3月とは思えない陽光が辺りを南国の色に輝かせています。
ビーチと並んで南国感のあるところとして
島尻のマングローブ林にも来てみました。
確かにマングローブ…ですが
今は干潮の時間帯なので泥濘に生えたただの木にも見えます。
木道でマングローブ林の中を歩けるのですが、
思ったより狭いですね。
マングローブを見に行くぞ!と勇んでくる場所というよりは、
何かのついでに寄るくらいが丁度良さそう。
斯く言う僕も時間を潰す為に寄っていました。
本命はこちらの島尻港です。
人気の感じられない閑散とした漁港では
アスファルトに蒸された気怠い熱気が
妙に間延びした時間の演出に一役買っていますが、
実はここ旅客船も発着する港です。
…の割にフェリーターミナルらしき構造物が見当たらないけど。
…えっ、このプレハブ小屋?
というか、最早小屋と呼んで良いかも分からないこの直方体?
有人の乗船券売り場としては世界最小と言っても良さそうな
極限まで無駄を省いた造りです。
需要の少なさが窺い知れますね…
14:00発大神海運ウカンかりゆすに乗船。
5日前に就航したばかりのピカピカの新造船です。
需要が少ないとか書いてしまいましたが、
意外にもそこそこ乗り降りする人が居ます。
春休みでちょっとは観光客が増えているのでしょうか。
と言っても、あの直方体で事足りる程度ではありますが。
沖合いに見える小島を目指します。
正面に港が見えるから直行しても良さそうなのに、
船は微妙に面舵で迂回しています。
その原因は海底にある珊瑚礁のようで、
この杭よりも向こうを通ってしまうと
船底を擦って座礁してしまいそうです。
14:23、大神島に上陸。
あまりにも簡素な案内看板がお出迎え。
その上、書かれていることの半分くらいが理解出来ないのだが…
まずはンナパズを目指して島の南岸を歩いてみます。
右手に見えているのはカミカキスです。
…地名の意味を僕に訊かないでください。
あっと言う間にどん詰まりになってしまいました。
何の為の道路なのだろう…
港からここまでの間にあったのは
この何も置いていない多目的広場だけです。
多目的って言ったって何をすれば良いんだ…
キャンプとか?
と思ったら、キャンプは名指しで禁止されているのか…
恐らく、実質はドクターヘリ用のヘリポートなのですが、
ヘリポートと言い切ってしまうと
ただでさえ狭い島の貴重な平地が排他性を持ってしまうから
多目的広場という言葉でお茶を濁しているのでしょう。
そんな「多目的」広場から島の上へと登ります。
写真では分かり難いですが、
コンクリート舗装でグルービングもされている通り
かなりの急勾配な道です。
コンクリート舗装でも対応しきれなくなったのか
最後は木造の階段になります。
珊瑚礁由来の島にあるまじき勾配ですね。
頂上近くには何故か郵便受けが。
誰が何を思ってここに手紙を出して、
誰が何を思ってここで受け取るんだ…?
後に調べたところ、どうやら賽銭箱の代わりのようです。
大神島頂上、遠見台に到着。
360°開けた良い眺め!
小粒でもトンガリノッポな大神島とは対照的に
のっぺりとした宮古島が目の前に横たわっています。
面積には700倍近い開きがあるのに、
最高地点の標高は40mしか違わないんですからね。
(大神島74.4m、宮古島114.8m)
宮古島と長ーい橋で繋がっているのは池間島。
両者を結ぶ池間大橋は全長1,425mもあります。
驚いたことに、あの池間大橋は宮古列島に架かる橋としては
「3番目」の長さに過ぎません。
宮古列島はこう見えて長大橋の聖地。
実は、(地理的に完全に隔絶されている多良間島と水納島を除き)
大神島意外の全ての有人島は宮古島から車で渡れます。
池間島が平成4年、来間島が平成7年、
そして伊良部島が平成27年に架橋されたので、
もしかしたらあと50年くらいしたら大神島にも…
…その前に島が無人化しそうだな。
頂上からの景色を堪能したら鬱蒼とした森を下ります。
夏は蚊が凄そう…
現在進行形でも刺されていますが。
帰りは多目的広場ではなく集落を通ってみます。
何とも小さい集落ですね。
大神島の人口は今や20人です。
高潮や津波を避ける為なのか集落は島の中腹にあり、
港で積み降ろす荷物を運ぶ為の軽トラもあります。
島内に公道は存在しないのかナンバーは切ってありますね。
壊れたらどう処理するのだろう。
さて、今度は沿岸道路を北西に向かって歩いてみます。
道路の線形を良くする為なのか
あまり海岸線を忠実にはなぞっておらず、
本来の海岸線と道路に挟まれた潮溜まりが出来ています。
嘗てはここに熱帯魚を放って自然水族園を作る構想もあったとか。
西海岸の一番の見所は波が彫刻した奇岩です。
珊瑚礁由来の島ではちょくちょく見掛けるやつですが…
大神島のそれは基部の細さが凄いです。
良くこんな状態で倒れずに形を保っているな…
北西部の道路も唐突に終わりを迎えます。
元々は島をぐるりと一周する道路を建設していたそうですが、
重機が壊れたり、工事関係者が病に臥したりした為、
祟りを恐れて工事を中止した…という伝説が語り継がれています。
その他、口承でのみ継がれる秘祭があるなど
中々にミステリアスな島です。
16:10発大神海運ウカンかりゆすに乗船。
箱庭的で不思議な島だった…
宮古島に戻って来たので宮古島観光です。
流石は石垣島と沖縄県第二の地位を争っているだけあって
離島とは思えないほど栄えていますね。
スーパーマーケットも本土と比べて遜色ありません。
が、品揃えは文化を反映して若干違います。
お彼岸の御供物ってリンゴとミカンとバナナ…だっけ?
でも、お彼岸はちゃんと春分の日にやるんですね。
スーパーで買ったのはご当地牛乳明治酪農牛乳と
謎のご当地ジュース元気の子とミキ。
まずは明治酪農牛乳から。
これまでしつこいくらいに絶賛していますが、
人生で一番美味しいと感じた牛乳は日本最北の稚内牛乳だったので、
日本最南に近い宮古島の牛乳や如何に…?
…薄い、という感じはないですが、
何だかやけに甘く感じます。
やっぱり僕は北派かな…
お次は元気の子。
パッケージを見ても全く味の想像が付きませんが…
北海道のソフトカツゲンを更に果物っぽくした感じ?
分類的には乳酸菌飲料だそうですが、
果汁0%のフルーツジュースと言われた方がしっくり来る味です。
最後はミキ。
「飲む極上ライス」というキャッチコピーが付けられています。
甘酒と麦芽コーヒー豆乳の合いの子みたいな感じです。
ちなみに、このミキは黒糖玄米やウコンなどのバリエーションがあります。
由来は口噛酒の「神酒」だとか。
上の写真は屋外になっていますが、
個性的なご当地ドリンク3種を頂いたのは
マングローブの生える川満漁港です。
ぶっちゃけ島尻のマングローブ林より間近にマングローブを見られますね。
夕焼けのマングローブ。
それでは、そろそろ夕食といきましょう。
夕食は南の海の幸。
海ぶどうは沖縄名物として有名ですが、
実は宮古島ではカツオも名物です。
どちらも美味しい!
海鮮は北も南も最高ですね。
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