日本縦断旅行 第9日目

日本縦断旅行第9日目。
京町温泉スタートです。

6:00、起床。
京町温泉駅に向かいます。


ここは霧島連山の麓なのですが、
その名の通り霧に包まれていますね。
あと、駅前は夜だったから見えなかったとかではなくて
普通に何もありませんでした。


7:02発JR吉都線普通南宮崎行きに乗車。


霧に包まれた霧島連山を横目に走ります。
肥薩線も中々ですが、吉都線もJR九州の中で
利用者数が最低レベルの過疎路線。
全線を通してみた平均通過人員や営業係数は
JR九州の全路線の中で最下位です。
しかし、内陸を走る路線としては珍しく
トンネルが一本も無いなど地形には恵まれている為か、
九州の内陸部の路線にしては災害での不通が少なく、
日田彦山線や肥薩線のように災害を免罪符にして
そのまま廃止してしまおうという話にはなっていません。


神武天皇生誕の地だという高原(たかはる)。
自分の故郷が過疎化に喘いでいると知ったら
神武天皇は何を思うか。


8:21、都城駅に到着。
北の帯広、南の都城とでも言うべき一大農業都市。
宮崎産を謳う農産物はかなりの確率で都城産です。
8:24発JR日豊本線普通鹿児島中央行きに乗り換え。


トンネルが一本も無かった吉都線と違って
大量のトンネルで霧島連山の南麓、
大隅半島の根本を横断していきます。


ホームの屋根の支柱が朱色に塗られた霧島神宮駅。
似た名前の霧島温泉駅は肥薩線の全く別の駅です。
気を付けましょう。


9:14、国分駅に到着。


駅前の郵便ポストが何故か金色で、
それに合わせたような色の茶トラが座っていました。
中途半端に未乗区間の残るのが嫌で来ただけなので
すぐに折り返し列車で戻ります。


9:48発JR日豊本線普通宮崎行きに乗り換え。


11:38、南宮崎駅に到着。
これで宮崎県の鉄道は完乗しました!


あの極寒の函館から始まった日本縦断も、
今やこんなに南国チックな宮崎に居ます。
コートが明らかにオーバースペックになってしまった…


昼食は宮崎交通のショッピングセンターでチキン南蛮です。
延岡と違って良く見るタルタルソースのやつですね。
それでも、甘酢が利いています。


乗り潰しという一大目的は達成されましたが、
この旅の終着点はもう少しだけ先です。
12:34発JR日南線快速日南マリーン号志布志行きに乗り換え。
そして…


12:58、青島駅に到着。


雪に埋もれた函館を発って1週間、
73本の列車を乗り継ぎに乗り継いで
遂に日本縦断片道切符の終着駅に到達しました!
長がった…
と思いきや体感的にはあっと言う間でした。


出札補充券(右上)と業務連絡書(左下)。
聞き慣れない名前ですが、要は乗車券とその経路を示した紙です。
大沼公園駅から始まって、
一筆書きで青島駅まで縦断してきました。
これ以外に追加で買った乗車券と特急券もありますが、
相当な枚数になっているので割愛…
何故こんな半端な場所で打ち止め?
と言われてしまいそうですが、
キリ良く日南線の終点の志布志駅まで行って
懐かしの船で帰るという案もあるにはありました。
が、この後の予定との兼ね合いで断念したのです。
そもそも、スタート地点からして
稚内や根室じゃなくて函館なので…


なら同じ宮崎県内でも、どうせ飛行機で帰るなら
宮崎空港終着で良くない?
というご指摘もありそうですが、
青島は単に僕が観光してみたかっただけです。
青島バス停から13:28発宮崎交通
965系統日南線飫肥行きに乗り換え。


13:35、堀切峠バス停に到着。


崖の下に鬼の洗濯板が1km以上に渡って連なる日南海岸。
この景色を見たかったんです。
南国だなぁ…
海から突き出している謎の2本の棒は
平成22年にここで座礁した浚渫船の残骸です。
戦時中に沈没した軍艦みたいな佇まいだけど
12年間しか経っていないのか…


現在の日南線はこの日南海岸を
内陸からトンネルで完全に迂回していますが、
国鉄日南線の前身となった宮崎交通線は
この崖の中腹を走っていたそうです。
もしその経路が継承されていたら
日本一の絶景路線だっただろうになぁ…


いや、その場合土砂崩れであっと言う間に廃線か。
嘗ては今居るこの道が指定されていた国道220号も
今で
はトンネルを掘って日南海岸をスルーしています。


ここに鉄道が通っていたらこんな感じだったのかな…
と妄想しつつ撮ってみた宮崎交通のバス。


道の駅フェニックスまで歩いてきました。
今時の道の駅というよりは一昔前の道の駅ですね。


道の駅の前に崖を下っていく遊歩道があったので
海まで下りていけるのかと歩いてみましたが、
藪に囲まれているだけの意味不明な道でした。
嘗ては下りられたけど崖崩れで廃道になったとか…?


鬼の洗濯板は南へ行くほど大規模になっていって、
内海港で一旦途切れます。
内海駅まで歩いてしまおうかとも考えましたが、
デカザックを青島駅に置いてきているので戻ります。


道の駅にもバス停はありますが、
春麗らな陽気で気分が良かったので
堀切峠バス停まで歩いて戻って
15:00発宮崎交通965系統日南線宮崎駅行きに乗車。
青島へ戻ります。


ほんの2、3kmの距離ですがこちらに崖は一切無く、
穏やかな砂浜が続いています。


そして、これが地名の元になった青島。
ほぼ陸繋島みたいな島ですが、
ご多分に漏れず砂防工事で土砂の堆積量が減ったのか
現在は弥生橋というコンクリート橋が架けられています
…と思ったのですが、実情はその真逆らしく、
寧ろ土砂が堆積して陸繋島になりつつあるのだろうです。


堀切峠でも崖の下に見えていた鬼の洗濯板が
青島を取り囲んでいます。
南知多にも鬼の洗濯板と呼ばれる場所がありますが、
こちらの方が岩の構造が大きいですね。


トゥクトゥクが停まっている…
ほんの数百mの歩きを面倒臭がる人間が居るのか…?


多くの観光客を迎え入れる青島神社。
土地柄からして航海安全を祈願する神社
だと思っていたのですが、縁結びでした。
縁結びの神社多くない?


さて、日本縦断も終えて名残惜しいですが
そろそろ撤収しなければなりません。
青島駅から15:44発JR日南線普通南宮崎行きに乗車。


田吉駅で16:14発JR宮崎空港線普通宮崎空港行きに乗り換え。


16:17、宮崎空港駅に到着。
宮崎ブーゲンビリア空港です。


17:40発MM554便に搭乗します。


良き日本縦断だった…
これで心置き無く半田に帰れる…

という訳でもないんですね。
19:46、成田国際空港に到着。
実はまだもう少しだけエピローグがあるんです…

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