ライス大学滞在第67日目。
日本食は日本が恋しくなってからにしよう、
そう言い続けていたらいつの間にかこんな時期です。
一番日本が恋しくなったのは、
日本の存在を強く意識するようになる帰国直前という。
もうちょっと我慢すれば本場の日本食が食べられるじゃん…
が、Houston(ヒューストン)の日本食というのも気になるので、
日本恋しでラーメン屋に来てみました。
「日本に居た頃は料理とは無縁だったけど、
流行りそうだからなんちゃって日本料理屋を出してみたぜ!」
みたいな料理店ではなく、非常にちゃんとしたお店です。
焼豚が想像以上に美味しい。
その一方できちんとアメリカナイズもされていて、
全体的に日本での味付けより…
薄味です。
個人的にかなり意外だったものの
2ヶ月を経て仮説が確信に変わりつつあるのですが、
米国の料理というのは日本人が形容すると
「薄味」であることが圧倒的に多いのです。
しかし、これはアメリカ人が薄味好きであることを意味していません。
恐らく、日本と米国では「味の濃さ」を測る指標が違うのです。
日本に於ける「味」というのは主に塩味と出汁であり、
米国に於ける「味」というのは主に甘味と肉汁なのです。
実際、塩分摂取量で日本は米国の約1.4倍であり、
砂糖消費量では米国が日本の約1.9倍だという事実が
それを如実に物語っていると言えるでしょう。
なので、上記の「薄味」をより正確に表現するならば、
「仄かに甘め」と言った方が良いです。
醤油ラーメンと言っても醤油は微かに香る程度で
スープはチキンブイヨンの風味が強く、
煮卵、シナチクはかなり甘めの味付けです。
あと、若干微温い状態で提供されるのですが、
これは例のマクドナルドコーヒー訴訟の影響だとか。
ラーメン一杯からも文化の違いが窺い知れて面白いですね。
帰国してラーメンを食べたら
滅茶苦茶塩辛くて熱く感じるのだろうか…
脚注
※「塩分摂取量」
日本:12.4g/日、米国:9.1g/日(2010年)
cf. 図録 塩分摂取量の国際比較
※「砂糖消費量」
日本:16.2kg/年、米国:31.2kg/年(粗糖換算、2019年)
cf. 主要国の1人当たり砂糖消費量(2019年)
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