(無題)

ライス大学滞在第33日目。
今日は雨の予報だったので
特に何も予定を入れていなかったのですが、
予報が外れて晴れました。
折角なので、前から目を付けていた
Houston(ヒューストン)郊外の
マイナー観光地に行ってみます。
市電とバスを乗り継いでHobby空港(ホビー空港)方面へ。
空港まで$1.25の均一運賃なのは素晴らしい。

また車を借りると見せ掛けて、
バス停を降りたら空港の際をトコトコ歩きます。
雨の中歩くのは嫌だけど、
晴天のHoustonを歩くのも辛い…


やって来たのは1940 Air Terminal Museum
(1940エアターミナル博物館)。
1940年に開業し、僅か15年間だけ使われた
Hobby空港の旧エアターミナルを改装した博物館です。


現在はほぼローカル空港のHobby空港ですが、
その昔はTexas(テキサス州)の表玄関、
そして中南米へのゲートウェイとして栄えていました。
実は今も格安航空のSouthwest Airlines(サウスウエスト航空)で
栄えていると言えば栄えていますが。


その昔存在していたTrans-Texas Airways
(トランステキサス航空)の路線図。
バスみたいなノリで空港がありますね…
Texasの広さ、推して知るべし。
あと、当時はまだイギリス英語の“Airways”だったんですね。


Trans-Texas Airwaysはその後
Texas International Airlines(テキサス国際航空)に名前を変え、
Continental Airlines(コンチネンタル航空)と合併し、
最終的にはそのContinental Airlinesも
United Airlines(ユナイテッド航空)と合併して今に至ります。


日本で言うところの
銀行の合併みたいな勢いで合併・吸収を繰り返していますね…
ちなみに、Continental Airlinesは
コスト削減の為に従業員の給料を下げまくったら
サービスの質が落ちまくったことで歴史に名を残しています。


一方で、こちらは経営が悪化しても高い給料を下げられずに
消滅したPan American World Airways(パンアメリカン航空)。
Pan Amを見ると盛者必衰の理を感じさせられますね…
果たして、コロナ禍が真に収束した時に
航空業界は一体どんな姿になっているのか。


何て思いを馳せていたら、
「今から格納庫行くけどお前さんも見に来るかい?」
と誘われたので、
館長(?)の車に乗って格納庫にやって来ました。
300mの距離に車を使っていて草生える。


古い機器などが置かれています。
何か説明しているけど、
早口な上にどうも南部訛りっぽいから
1割くらいしか理解出来ない…


Southwest Airlinesが嘗て使っていたという
訓練用のフライトシミュレーター。
やらせてくれるのかと期待しましたが
今はもう動かないそうです。


中はこんな感じ。
操作出来る気がしない。


格納庫なので勿論機体も置かれています。
…さっきからジェットエンジンの爆音が響いているけど、
まさかこの格納庫って現役の滑走路に続いてる?


普通に続いていますね。
外に置いてある機体を見る為に格納庫の外に出たら、
何と滑走路の脇でした。
滑走路との間には柵も何もありません。


離着陸するジェット飛行機を間近で眺める会と化しています。
持ち物検査も何も無しでこんな場所に来られてしまうというのは、
流石Texasというべき自由さですね…


お土産に売っていたのは1987年版の
E-2C早期警戒機とC-2A輸送機の取扱説明書(本物)。
正直ちょっと欲しいけど分厚過ぎる…
ちなみに、このマニュアルの大半は種々のグラフが占めています。
航続可能距離とかを手計算するのでしょうか?


規模は小さいながらも面白い博物館でした。
でも、やっぱり車で来るべきですね。

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