(無題)

中国地方旅行第3日目。
再び海へ。


5:20、起床。
まともに接続するのは朝一の列車だけというのが
ローカル線あるあるであり、辛いところです。
昨夜から更に人が減って閑散とした街を歩いて駅へ。


6:13発JR山口線普通山口行きに乗車。
この写真、実は新山口行きの反対列車なのですが、
気に入ってしまったのでこっちを載せます。


6:16、山口駅に到着。
一駅だけで終点です。
47都道府県は大分前に制覇しましたが、
県庁所在地では唯一通ったことすら無かった山口市。
これで47の都道府県庁所在地も制覇です。


徳島市佐賀市は通っただけで駅から出ていないので、
1番かどうかは判断しかねるところではありますが、
それを踏まえてもトップ3には確実に入る寂れよう。
どんなに田舎の県でも、県庁所在地の駅前くらいは
もう少し栄えている(ように見せ掛ける)ものだぞ…
何故下関とか岩国とかに県庁を置かなかったのか。
どちらも端っこだから山口県への帰属意識が薄いのかな…


6:30発JR山口線普通益田行きに乗り換え。
車両数を減らす為だけに乗り換えさせるんですかね?


ここから先の峠越え区間は一気に列車本数が減ります。
この6:30発の列車を逃すと次は9:39発です。
9:08に特急もありますが…


島根県に入って津和野駅で長時間停車。
SLやまぐち号の終点で、古い街並みで有名です。
駅前をちょっと歩いただけだと良く分かりませんでしたが…


旧・国鉄岩日線、現在の錦川清流線が目指していた日原駅。
仮にここに到達していたところで
どうするつもりだったんですかね…?


8:35、益田駅に到着。


実は静岡県よりも東西に長い島根県で
西の果てに位置している益田市。
萩石見空港はありますが、1日2本の羽田便と
夏期の1ヶ月半しか飛ばない伊丹便しかないので、
愛知県からは最も行きにくい場所の一つです。
しかも、来たところでこれと言った観光地は無いという。


益田市側も何も無いことを自覚しているのか、
「100km走っても信号で停まる回数がゼロ」
という空白アピールをしています。


信号待ちはゼロでも乗換待ちは散々させられるので、
ちょっと撮り鉄してみました。


9:31発JR山陰本線普通東萩行きに乗り換え。


待ち時間にスーパーで買ったご当地っぽい品で朝食。
東北でも無いのにバナナなのは日本海繋がりでしょうか。
残念ながら(?)バナナ含有率0%ではありませんでしたが。


沿線はピカピカの瓦屋根の家が目立ちます。
この辺り一帯は石州瓦の産地なので
瓦が安く手に入ったりするのでしょうか。


そして、そんな石州瓦の鮮やかや赤に負けないくらい
透き通った日本海。
正に絶景です。
昨日までの山陽の瀬戸内海も良かったですが、
山陰の日本海は格が違いますね…


撮影地として有名な惣郷川橋梁。
車内からだと良く分かりませんね…


確かに100kmくらい信号が無さそうな
国道191号に並走して西へと進みます。
一瞬島根県に入っていましたが、再び山口県です。


10:43、東萩駅に到着。


錦帯橋に並ぶ山口県観光の聖地、萩です。
でも、お店がモノクロになっている他は普通の地方都市ですね…
なお、萩の月は仙台銘菓です。


標識を見るとあちらこちらに
明治維新関連の文化財が点在しているようです。
正直言うと萩は観光に来たと言うよりは
レンタカーを借りる為に下車したので、
車を手に入れたらすぐ出ます。
国道191号で西へ。
人気の観光地だから、渋滞で帰りの列車を逃すなんてことにならないように…


うーん、大渋滞かー!
まあ、これだけ天気の良い4連休だし仕方無いか…


30分ほど待って漸く駐車場に着きました。
急勾配の斜面に棚田如く造られた駐車場に車を停めます。


やって来たのは元乃隅神社です。
名前を聞いたことのある方も多いのではないでしょうか。


日本海に生える朱色の千本鳥居。
この景色がCNNによって「日本で最も美しい場所31選」に選ばれ、
そこから逆輸入で日本でも人気に火が付いた神社です。


鳥居の貫の部分に取り付けられた
日本一入れ難いという賽銭箱も有名です。
海沿いで風があるので少額硬貨だと流されて中々入りません。
そういう戦略か…


千本鳥居を抜けてみます。


何も無い岬に出ました。
鵜原理想郷を思い出します。


岬から振り返った元乃隅神社。
綺麗ですねー。


ちなみにこの元乃隅神社、
歴史ある由緒正しい神社なのかと思いきや、
地元の漁師が昭和30年に白狐のお告げを聞いて建立したのだとか。
山口県では昭和30年にもまだそんなお告げがあったのか…


岬の一角にはケルンが積まれています。
ケルンって仏教じゃなかったっけ?


もう一つ若干首を傾げる点を挙げてしまうと、
この神社元々は「元乃隅稲成神社」と称したのですが、
上述のCNNの報道以降外国人観光客が急増し、
あまりに長い名前だと分かり難いからということで
現在の元乃隅神社に改称したという過去があります。
そもそも宗教法人ではないんだとか。
神社というよりは純粋な観光施設と捉えた方が良いかも知れません。
まあ、神社仏閣自体時代が時代ならどれも観光施設ですが。


何はともあれ綺麗な場所でした。
次の目的地に向かいます。
途中、絶景の場所があって写真を撮りたい衝動に駆られつつも、
今回は写真を撮ることではなくて
そこを車で走ることが目的なのだと言い聞かせて走り抜けます。
あまり寄り道していると列車を逃すので…


辿り着きました。
今回の旅行の最大の目的の一つと言っても良いこの灯台。
約束の地に戻って来ました。


8年振りの角島灯台です!
8年前の初訪問時の天気が最高だったので、
思い出を損なうことにならないか若干心配でしたが、
より思い出を美化してくれました。


いやー、美しいなぁ…
前回は平日だったからかガラガラでしたが、
今日は狭い角島が超満員です。
しかし、何故最高の状態で一度訪れたことのある場所を
わざわざ混雑を覚悟してまで再訪したのか?


これの為です。
あの頃には無かった登れる灯台スタンプラリー。
行ったことがあるのにスタンプが無いという
もどかしい思いを遂に解消することが出来て感無量です。


昼食抜きで突っ走ってきたので
ここで昼食を食べたいところですが、
帰りの渋滞に巻き込まれると目も当てられないので
生ウニを掻き込んで我慢します。
至高の塩分補給ですね。


角島の恐ろしいところは帰路のこの渋滞です。
公共交通機関も路線バスしかないので
どうやっても避ける方法が存在しません。
まあ、絶景の角島大橋を長く楽しめると思えば…


何とか本土に戻って来ました。
ちょっと曇ってきてしまいましたが、
やはり写真撮影欲に勝てなかったのでちょっと撮影。
なおも美しいですね…
車で走るとまるで海の上を飛んでいるかのような気分になります。


この大渋滞だけは勘弁願いたいものですが。
さて、もう列車の時刻がギリギリなので急いで戻ります。
間に合うかな…


いや、これはもう無理だな。
焦って事故でも起こしたら洒落にならないので、
大人しく1本後(終列車)に乗ることにして
道の駅萩・さんさん三見で休憩。
まるで撮り鉄して下さいと言わんばかりの立地ですね。


というわけで、萩に戻って来ました。
列車をずらしたこともあって少し時間が出来たので、
モノクロのチェーン店以外の萩も見ておきます。


嘗て日本三大学府と称された明倫館。
吉田松陰や高杉晋作を輩出した藩校です。


現役の小学校でもあるんですね…
開校から300年以上経っているそうです。


この時間は何処ももう閉まっているので、
城下町を眺めながら駅に向かいます。
何か夕食を食べないとな…
ほぼ昼食抜きで150km以上運転したからもう倒れそう…


またしてもうどん。
暑さで疲労困憊した時には
うどんが一番だという結論に達しました。
美味しい。


東萩駅に戻って来ました。
あれ?何か張り紙があるな…


TWILIGHT EXPRESS 瑞風?
7/25というと…明日じゃないか!
1日ずれていれば見られたかも知れないのか…
今更どうしようもありませんが。


19:00発JR山陰本線普通長門市行きに乗車。


元乃隅神社や角島がある長門市から
必死で運転して戻って来たところですが、
ここでまた心残りを作るわけにはいかないので鉄道で戻ります。
長門市駅にレンタカーがあればなぁ…


ついさっき道の駅萩・さんさん三見から撮影した地点。
列車内から見ても綺麗ですね。


19:37、長門市駅に到着。


これでJR山陰本線の山口県区間は完乗です。
特にアクセスが悪くて列車本数も少ないので、
ここを残すわけにはいきませんでした。


しかし、宿はここではないので蜻蛉返りします。
19:45発JR山陰本線普通益田行きに乗り換え。


21:36、益田駅に到着。
12時間振りの益田駅。
今日の宿は簡易宿所です。
それしか選択肢が無かったので…
観光客なんか来ないし工事関係者向けの宿しか無いということでしょうか。
と言っても、割と普通のカプセルホテルみたいな感じでした。

コメント