(無題)

折角の三連休だというのに
愛知県内だけで終わるのは締まりません。
連休中日ということで、
今日は渋滞気味の名神高速道路で西へ。
関ヶ原を越えます。


やって来たのは滋賀県の彦根港です。
関東に住んでいた頃は
わざわざやって来たいと思うほどの
インセンティブを得られませんでしたが、
愛知県に居ると割と近いので
気軽な日帰り旅行先として選択肢に入ってくるのが滋賀県です。
今回は海無し県の滋賀県で島旅。
1年半前、淡水湖に浮かぶ日本唯一の有人島は沖島だ
という話をしましたが、
定住人口が0でも昼間だけ有人になる島なら他にもあるのです。


11:00発オーミマリン竹生島航路に乗船。
沖島通船はガラガラだったし、ここもガラ空きだろう…
と高を括っていたらまさかの満員。
新型コロナ対策で席数を減らしているとかではなく、
コロナ前と同じ意味で満席でした。
それとも、コロナ前はもっと鮨詰めにしていたんだろうか。


水上から見た彦根城。
思ったより小さいですね。
堀や石垣が大きい所為で天守閣が小さく見えるのでしょうか。


沖島(左)と多景島(右)。
実は「定住人口が0でも昼間だけ有人になる島」は
琵琶湖に2つあり、
その内の1つがこの多景島です。
こう見ると定住者が居るだけあって
沖島は結構大きいですね。


目指している島が見えてきました。


11:40、竹生島に到着。
琵琶湖北部に位置する島です。
定住人口が0なので定義上は無人島ですが、
無人島という単語からは全く想像出来ないほど
大勢の観光客で賑わっています。


この島は島というよりは巨岩とでも言うべき形状で、
猫の額ほども平地が存在しません。
あらゆる構造物が急斜面に無理矢理建てられています。
こんな島に一体何があるのかと言うと、
寺と神社だけです。
即ち、ここに来ている観光客は
僕も含めて全員参拝者というわけです。


地形が地形なのでバリアフリーのバの字もありません。
古民家みたいな傾斜の石段を登ります。


頂上にある宝厳寺に到着。
日本三大弁天です。
残り二つは厳島神社江島神社だそうなので
これにて日本三大弁天制覇ですね。
大量のミニダルマが納められていました。


三重塔までありました。
この急斜面しかない小島で良くこんなものを…


先程、この島にあるのは
「寺と神社だけ」と言いましたが、
今参拝したのは寺の方なので
神社の方も参拝します。


寺と神社を繋ぐ渡り廊下。
この唐門は今年修復が完了したばかりで、
これを目当てに来ている人も多いそうです。


竹生島は豊臣秀吉との関わりが深く。
この唐門も実は大阪城にあった極楽橋を
移築してきたものなのだそうです。
大阪城本体は徳川家康によって
跡形も無く壊されてしまった
(現存する大阪城は徳川秀忠が築いた)ので、
秀吉が築いた大阪城の姿を今に伝えるのはここだけです。


この渡り廊下も通称舟廊下と言い、
朝鮮出兵の際に秀吉用の船として造られた
日本丸の建材を用いているそうです。


そしてこれが都久夫須麻神社。
都久夫須麻(つくぶすま)は竹生島と同義です。
中世に屡々火事で焼け落ちた後、
豊臣秀頼が再建して今の姿になったそうで、
この本殿は伏見城の日暮御殿を移設したものだとか。
秀吉関連のものがこれだけしっかり残っているのは
宗教と離島という二重の障壁があったからでしょうか。
こんな狭い島に何故寺も神社もあるのかと言うと、
元々は神仏習合で区別が無かったからで、
明治時代までは都久夫須麻神社は宝厳寺のオマケだったそうです。


そんな都久夫須麻神社ですが、
ちょっとしたアトラクションもあります。


それが、岬に立つ鳥居目掛けて
拝所から土器を投げるかわらけ投げです。
自分の名前と願いでそれぞれ1枚ずつ投げるのが特徴。
意外と遠いので手首のスナップを利かせて投げましょう。


小さいながらも面白い島でした。
かわらけ投げと言い、
中世ではある意味テーマパークだったのかも知れませんね。
12:50発オーミマリン竹生島航路に乗船。
隣は12:45発の長浜港行きなので
誤乗しないように気を付けましょう。


本土に戻ってきたら琵琶湖沿いを南下し、
近江八幡市にある現代のテーマパークへ。
ここはどら焼きやバームクーヘンで有名な
近江八幡の和菓子屋が作った施設です。
食堂もあるということだったので
ここで遅めの昼食にしようかと考えていたのですが、
とんでもない大混雑だったので断念しました。
赤目四十八滝と言い、曽爾高原と言い、
関西郊外の観光地はコロナ禍なんて何処吹く風ですね…
関東郊外はもっと凄いんだろうか。


折角なので、1年半前はバスで素通りしてしまった
近江八幡の旧市街を散策してみます。
全国に名を馳せた近江商人の街です。


飛び出し坊や発祥の地でもあるとか。
(正確には近江八幡市ではなく隣の東近江市。)
様々なバリエーションの坊やが立てられています。


あとは近江牛ですね。
近江牛握りが割と手頃な価格だったので食べてみました。
生のようなねっとりとした濃厚な舌触りなのに
筋が残る感触が一切無くて、
それでいて噛むほどに滋味が滲み出ます。
もう5貫くらい食べたかった。


お腹を仄かに満たしたら散策再開です。
近江「八幡」なのに肝心の八幡宮をまだ見ていなかったので、
日牟禮八幡宮に参拝しました。
思っていたよりは小さいです。
ここはあまり混んでいないですね…


隣には八幡山城跡に向かうロープウェーもあります。
今から登っても暗くて良く見えない気がするので乗りませんが。


路地裏からお堀沿いに降りてみました。
近江八幡と言えば水郷としても有名で、
景観法適用第1号にもなったそうです。
観光船の水郷巡りはお堀というよりも
西の湖方面の葦原の方を巡るようですが。
そちらもまたいつか体験してみたいですね。


この後はカーナビに無駄に細い道を走らされながら
甲賀土山ICから新名神高速道路に乗り、
土山SAで近江牛ひつまぶしを食べてから帰りました。

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