北海道縦断旅行第5日目。
7:32、起床。
今日の宿は朝食を付けていないので、
道民の強い味方セコマで朝食を買って
朝の散歩がてら公園で食べることにします。
豊富町の公園、利尻礼文サロベツ国立公園です。
…と一口に言っても、半田以南の知多半島と
同じくらいの面積があるのでもう少し特定すると、
サロベツ湿原センターです。
展望台があったのでここで朝食。
そもそも平坦極まりない地形なので、
目線の高さが1.5mから2.5mになったところで
見える景色は殆ど変わりませんが。
展望台の足元を良く見てみると、
水が赤く染まっています。
温泉や原油が湧き出しているのでしょうか?
サロベツ湿原では平成14年まで泥炭を採掘していたそうで、
浚渫船などが静態保存されています。
かなり最近までやっていたんだな…
サロベツを後にして再び稚内にやって来ました。
稚内副港市場は潰れてしまいましたが、
稚内牛乳の直売所は市内の商業施設に移設して
何とか存続していたので訪問。
でも、随分と小さくなってしまいましたね…
王道の牛乳は昨日飲んだので、
今日は飲むヨーグルトにしてみました。
さあ、いよいよこの旅も(距離的に)折り返しです。
宗谷湾を反時計回りに回り込みます。
本当は内陸部の宗谷周氷河ロードなる道を走りたかったのですが、
冬期閉鎖中でした。
というわけで、5年振りの宗谷岬です!
本土最端を再訪したのはこれが初めてですね。
最北端で飲む稚内牛乳のヨーグルトは美味しい。
サハリンが見えないか
HTが双眼鏡で探していましたが、
残念ながら今日の天気では無理でした。
ここからは再び僕にとっても未知のエリアです。
国道238号でオホーツク海沿いを南下します。
日本最北の村、猿払村に入りました。
日本最北の村というと産業が何も無いド田舎…
かと思いきや、
東京都港区や千代田区に交じって
ちょくちょく年収ランキングのトップ10入りをする
日本屈指の超高収入なド田舎なのです。
その理由がホタテ。
猿払村は日本一の漁獲量を誇っており、
このホタテの売り上げによって
村が大いに潤っているのです。
ということで、道の駅さるふつ公園で
特産のホタテを焼いて頂きます。
写真では中々伝え難いですが、
物凄い肉厚濃厚で食べ応えがあります。
ただ、無縁バターしか乗せていないのに
大きいが故にそもそも含んでいる海水量が多いのか
かなりしょっぱかったです。
ホタテ一辺倒というわけでもないのか、
ここにもご当地牛乳があったので買ってみました。
稚内牛乳ほどの濃厚さではないですが、
マカデミアナッツを彷彿とさせるような
仄かな芳しさがあります。
カーナビでは、日ソ友好記念館なるものが
道の駅に併設されていると表示されていたので、
これは見るしかないと探し回ったのですが、
あったのはこの使徒みたいな像だけでした。
潰れてしまったのだろうか…
ちなみに、この像はインディギルカ号遭難者慰霊碑で、
昭和14年に難破した旧ソ連の貨物船
インディギルカ号を悼んで建てられたものだそうです。
道の駅にエサヌカ線ステッカーなるものが売っていて、
何やら推されていた「エサヌカ線」なる道が
国道238号から分岐していたので、
一体どんな道なのか気になって入ってみることにしました。
何という一直線!
昨日のオロロンラインも衝撃的でしたが、
こちらの直線度はあれ以上です。
ただ、サルト・サーキットのユノディエール的なノリなのか
偶にシケインがあったりします。
HTだと刺さりそうですね。
なお、「エサヌカ」というのはこの沿道にある
エサヌカ原生花園から来ているのですが、
その名前がどういう由来なのかは謎です。
僕は間違いに気付くまでに1ヶ月半を要しましたが、
「エヌサカ(N坂)」ではないので注意。
猿払村を抜けて浜頓別町に入り、
道の駅北オホーツクはまとんべつに到着。
がらんどうですね…
お土産売り場も殆どありません。
新型コロナ対策…?
お土産ではありませんが、
ご当地グッズ(?)は売っていました。
悪戯防止用ステッカーだそうです。
町がこんな物を作るくらい被害が多発したのか…?
浜頓別から南東ヘ延びるオホーツク海岸には
嘗て国鉄興浜北線という
北海道でも指折りの絶景路線が走っていましたが、
絶景=人が住んでいないということなので、
日本海沿いの羽幌線より2年早く
昭和60年に廃止されてしまいました。
ご多分に漏れず遺構は殆ど残っていないのですが、
この旧・豊牛駅は奇跡的に駅舎が残されています。
中はこの荒れようですが。
何故自転車が…?
時刻表も残されていました。
掠れてしまって読み難いですが、
6時前から21時台まで6往復/日もあったようですね。
これを多いと思うか少ないと思うかは人それぞれですが、
参考までに現在のJR宗谷本線の音威子府-幌延は
普通列車3往復/日、特急列車3往復/日です。
興浜北線は昭和11年開業の古い路線なだけあって
岬などもトンネルを使わずに
律儀に回り込んで抜けており、
特にこの北見神威岬などは
興浜北線の代名詞となっています。
今も路盤などが残っているそうなのですが…
11月から通行止め…
11月の北海道は旅行者に冷た過ぎる。
雪なんか一切無いじゃないか…
せめて遠景だけでもと北見神威岬公園から遠望。
この距離でも、国道238号旧道(斜内山道)と
その上に旧・国鉄興浜北線の路盤跡が見えます。
さぞかし綺麗な車窓だったんだろうな…
知らなくて良い裏情報を敢えて書きますが、
この公園は展望は確かに素晴らしいのですが、
足元は鹿の糞まみれで足の踏み場にも困ります。
北緯45度国際広場なるものを
隣の枝幸町で見掛けたので寄ってみました。
国際と言うからには何か凄いモニュメントが…
…何も無いな。
鹿の糞が散乱するだけの芝生です。
国土地理院の電子基準点はあるけど、
国際っていうよりは国内だし…
石狩市からここまでずーっと海沿いを走ってきましたが、
遂にここ枝幸町で海とはお別れ。
シカが飛び出す北海道道12号で内陸へと向かいます。
苫前町や羽幌町もそうだったけど、
内陸に入ると一気に民家が消失するな…
しかし、嘗ての日本はこんな場所にさえ
鉄道を敷こうとしていました。
その詳細についてはまた明日…
今日の宿は周囲に一切民家の無い歌登温泉です。
内陸になってもやっぱり登場するエビ君に執念を感じる。
流石に甘エビではなくなっていましたが。
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